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人類による宇宙進出の分野で、今、劇的な革命が起きている
2022年03月28日 (月) | 編集 |
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今、人類による宇宙進出の分野で、革命が起きています。 民間企業の参入
によって、一般人の宇宙旅行や宇宙ステーションへの物資の運搬が始まって
います。 宇宙へのアクセスが比較的、安く、より頻繁になる革命なのです。

ニュースペースという概念は新しいビジネスで、宇宙のフロンティアを切り開く
事です。 色々な人々が地球を離れて、地球を周回したり、ひょっとしたら月へ
行くチャンスも、あるかも知れません。 人々が異なる視点を持ち、夢をかなえ
られるようになるのは、本当に素晴らしい事です。

やがて人々は、この惑星の外で暮らすようになるでしょう。 そのうち、宇宙で
生まれて、地球を1度も訪れた事がないという人も現れるでしょう。

2021年7月20日。 世界屈指の大富豪で、アマゾンと、航空宇宙企業ブルー
オリジンの創業者ジェフ・ベゾスが、前人未到の快挙を達成。 商業飛行では
史上初となる、地球の準軌道を航行する、サブオービタル飛行を実現させ、
高度107キロメートル、宇宙の入り口に到達したのです。

ジェフ・ベゾス “感想は、何て事だ!期待を、はるかに超える経験でしたよ”

この先駆的な飛行は、時間にして、僅か10分10秒。 ほぼ無重力の空間を
4分ほど浮遊しました。 その数日前、7月11日には、宇宙旅行会社ヴァージン
ギャラクティックの創業者で億万長者のリチャード・ブランソンが自社の宇宙船
に搭乗。 同じく、数分間の微小重力状態を楽しみました。

この2つの宇宙飛行は、全世界に衝撃を与えました。 新しい時代、宇宙旅行
時代の到来です。

ジェフ・ベゾス “我々の行動は、ただの冒険ではなく、何か大きな事の第一歩
として重要なのです。小さな一歩から始まる、壮大なビジョンです”

人類を宇宙へ送り出すビジネスで、もう1社、躍進を遂げた会社がスペースX
です。 大きな節目となった2つの飛行から、僅か2カ月後の9月15日。 初の
民間人だけのインスピレーション4を、打ち上げました。

スペースXのミッションは、高度590キロメートルに到達し、3日間、地球を周回
しました。 ブルーオリジンやヴァージン・ギャラクティックのサブオービタル飛行
より、はるかに高く、国際宇宙ステーションの更に上です。

プロの宇宙飛行士が搭乗せずに軌道に到達した、史上初の事例でした。

こうして宇宙旅行ビジネスという、刺激的な競争が始まりました。 人々が、
商品化された宇宙旅行を楽しむ事が可能になったのです。 しかし、これは
氷山の、ほんの一角。 世界を大きく変える、新しい経済の幕開けです。

現在、宇宙では、真の革命が進行中です。 宇宙を研究する中で、民間が、
その価値に気付き、ビジネスに参画できるようになったのが8~10年ほど前。
それが今のニュースペース経済に発展しました。

2021年10月13日 スタートレックのカーク船長が、現実の宇宙へ。

これまでの公的な宇宙機関による科学探査という目的を超えて、宇宙が商業
活動に使われ、その結果、今まで宇宙にアクセスできなかった国や人々が
利用可能になる。 これこそが、真の革命なのです。

2020年5月 スペースX社のクルードラゴンがISSにドッキング。民間企業で
史上初の有人宇宙飛行に成功。 民間企業が地球外で光ファイバー製造。

新しい治療法や宇宙太陽光発電など、SFばりのアイデアが出て来ています。
まだ初期段階ですが、大きな可能性を秘めています。 存在すら知らなかった
ものを、発見するかも。 (地球低軌道で遺灰をまく、民間企業による宇宙葬)

さまざまな民間セクターの宇宙進出は、かつてないスピードで私たちを地球の
外へと向かわせています。この革命によって人類は、青く美しい地球の境界を
越え、複数の惑星に住む、多惑星種になるかも知れません。

今、起きているのは、私たちが多惑星種になるための準備段階だといえる
でしょう。 そもそも人類は、ケニアのグレート・リフトバレーに住むローカルな
種だったわけで、誕生した土地から移動して、私たちは、すでにグローバルな
種へと移行しています。 これが、人類史の最初の変化です。

私は、それを、今いる惑星の資源に完全にアクセスできる文明、第1文明と
呼んでいます。 第2文明では太陽系の資源に完全にアクセスでき、第3文明
になると、それが太陽系の外にある星の資源になります。

つまり私たちは、今ちょうど第1文明を達成する時期を完了して、第2文明へと
発展する境目にさしかかっています。 ロシアの宇宙工学の草分け、ツィオル
コフスキーは、地球は人類のゆりかごだが、永遠にゆりかごに、とどまる事は
できないと言っています。

これは時間のかかるプロセスで、まず月面に基地を建設する事から始まって
そこに数日間から数週間滞在して、過酷な環境で、いかに生き延びるかを
検証して行きます。 それが、徐々に月面上の複合的な入植地に発展して、
次は、火星に入植する事になるでしょう。

1957年のスプートニク号の打ち上げから月面着陸まで、宇宙技術開発には、
目覚ましい躍進がありました。 これらは言うまでもなく政府主導の取り組みで
アメリカとソ連が月を目指して競い合い、駆け足で多くの成果を上げました。

しかし、一たび、その推進力が失われると停滞に陥り、宇宙への打ち上げ
コストは、1970~2010年まで、全く下がりませんでした。 信じ難い事です。

というのも、他の分野で起きた進歩を考えると、例えばコンピューターは、
1970~2010年の間にコストが大きく下がった一方で、性能は数千倍に高まり
ました。 ですが宇宙開発は、完全に停滞していたのです。

司会者: イーロン・マスク氏を、拍手でお迎え下さい。

イーロン・マスク “最先端のロケットを、飛行のたびに墜落させるなんて、
クレイジーだ。 再使用は非常に重要。 基本中の基本です”

マスクが成し遂げた事は、宇宙飛行に関連する重要な技術を、いくつも開発し
この40年、全く下がらなかった打ち上げコストを、10年で5分の1に削減した
だけではありません。 民間の宇宙競争に火を付けたのです。

パラダイムシフトのカギとなったのは、再使用可能なロケットの開発による、
打ち上げコストの大幅な削減でした。イーロン・マスクやジェフ・ベゾスのような
大企業家たちが、それぞれの会社スペースXとブルーオリジンで、宇宙での
新たな競争を、けん引しています。

大型宇宙船にかける巨大企業に加えて、新興ビジネスに焦点を合わせる
企業もあります。 ナノサット超小型衛星や、その他の小さな貨物を打ち上げ
るための再使用可能な小型ロケットです。

そうした企業の1つに、PLDスペースがあります。 ヨーロッパでの小型ロケット
産業における主要なプロジェクトを担います。 PLDスペースの共同創業者
ラウル・ヴェルドゥとラウル・トーレス。 ロケット技術者で宇宙マニアの2人は、
ミウラの設計に成功しました。

僕たちは、ヨーロッパ宇宙機関と何年も前から共同研究をし、幸いなことに、
強力なサポートを受けています。 PLDスペースは、ヨーロッパ宇宙機関の
支援を受ける会社の1つで、打ち上げ用ロケットの開発と、オペレーションの
さまざまな面で援助を受けています。

僕らは現在、再使用型ロケット、ミウラ5を開発中です。 ミウラ5は2段ロケット
なので、2つのステージを分離するメカニズムを開発する必要があります。
開発が難しい技術てもあります。

ミウラ5は、PLDスペースの主要プロジェクトです。 2段式の一部再使用可能な
ロケットで地球軌道にペイロード(積載物)を打ち上げるために考案されました。

ロケットの第1段は、再使用可能な部分で、パラシュートで地球に帰還して、
海上に着水するよう設計されています。 2つのステージが分離されると、
第2段が点火を開始し、地球を周回する軌道まで上昇し続けます。

軌道に到達するとフェアリングが開いて、ペイロード、主に小型衛星を軌道に
投入します。 第2段とフェアリングは、どちらも、やがて廃棄されます。 この
再使用技術の難しいところは、第1段のブースターの回収です。

PLDスペースは、ヘリコプターと船を使って、クレーンで海からブースターを
引き上げる、壮観な落下試験に成功しました。

スペイン南部で、亜音速テストを行いました。 この落下試験で再使用能力と
着水オペレーションを実証したかったのです。 僕らのロケットは小さいので、
再使用のためにはエンジン噴射より、パラシュートを使って着水したほうが
コストを抑えられます。

これも重要なテストでした。 人が乗っているヘリコプターを使用するからです。
勇敢なパイロット2人に加え、ミウラ5の第1段を、ヘリコプターから切り離す
タイミングを管理する人員が搭乗しています。 あの瞬間まで分からなかった
要素が、たくさんあったのです。

この種の再使用性の難しいところは、海からロケットを回収して塩分を落とし、
全ての処理や再整備オペレーションを行う事です。 それを成功させることが
できたので、とても満足し、誇らしく思っています。 小型ロケットの再使用には
極めて有望な技術です。

再使用性は、宇宙ビジネスを推進する大きな原動力です。 数年前に比べて
ずっと低コストで、地球の軌道に到達できるようになりました。 アクセスが
しやすくなった宇宙で、今後、有望な経済が花開くかも知れません。

ニュースペース経済や、それがもたらす利益が、よく話題になりますが、既に人工
衛星産業が生み出している何千億ドルもの富を無視すべきではありません。

数年前まで人工衛星は、スクールバスと同じくらい大型でした。 それがソフト
ウェアと工学技術の驚異的な進歩によって劇的にサイズダウン。 重量10キロ
グラム未満の装置まで作られています。 いわゆる、ナノサットです。