2022年01月02日 (日) | 編集 |
FC2 トラックバックテーマ:「体の変化はありますか?」
古代の哲学者、セネカの言葉。 私たちが死を迎える日、永遠が誕生する。
人は、死んで初めて不死となるのです。 でも、もし死ぬ必要がなくなって、
永遠に生きられるとしたら…?
私たちは生まれた瞬間から、死と闘い続けているのです。 進化の歩みは遅く
世界は変化している。 人間にとって進化は、もはや、自然に起こるものだけ
とは限りません。 人間が、自らを変化させるようになったからです。
テクノロジーは、進化の新たな局面です。 これに適応しなければ、我々は
絶滅するでしょう。 できる限り長生きしたい。 1000年、生きたいという我々の
願いを、科学技術が実現する可能性が、初めて出て来たのです。
私たちは、今や、デジタルな世界で多くの時間を費やしています。 そして、AI
人工知能は、私たちを、不死の存在にするのかも知れません。
母を亡くして父も施設に入った今、私の家族の思い出は、このアルバムだけ。
父は多才な人で、科学者でありビジネスマンでもあり、子煩悩な父親でした。
78歳になる父は認知症です。 もし全てを忘れてしまう運命に、あらがう方法
があったら…。 父の一部が、永遠に生き続けられるとしたら、どうでしょう?
彼も、父親を長い闘病の末に、ガンで亡くした時、そう考えたそうです。
ある一定の年齢になると、私たちは迫り来る死を意識し、死と折り合いをつけ
なければなりません。
彼はテクノロジーを倫理的に使って、人間の限界を超え、死を克服しようという
トランスヒューマニズム運動の支持者です。
我々は、死が選択肢のひとつとなる事を目指して、活動しています。 生死を
自分で決めるのです。 ポイントは、選択できるという点です。 人は時に死ぬ
より、つらい状況に陥る事がありますから。 父の死因はガンでしたが、まさに
そういう状況でした。 生きるに値しないほどの苦しみだったのです。
永遠の、いのち教会。 ここでは毎月、世界中から招かれたゲストが、トランス
ヒューマニズムについて講義を行っています。 この日、登壇するのはトランス
ヒューマニスト運動を、けん引する指導者です。
彼が所属するテラセムは、科学技術で不死の実現を目指す、トランスヒューマ
ニストの団体です。
あらゆる宗教の根本にあるのは魂の不滅です。 テラセムでは、それを意識の
不滅と捉えています。 科学が死を克服するというのが、テラセムの基本的な
考えです。 テラセムでは、不死は可能であるという仮説を立てています。
なぜなら魂とは、ある種のデータであり、物質ではないからです。 我々は、
情報こそが魂であると考えています。 魂は、データとして保存し、転送できる
ものです。考えや記憶やイメージをキャプチャーして、蓄積したデータを我々は
マインド・ファイルと呼んでいます。
マインド・ファイル? 魂は、データ? 分からなくなって来ました。 マインド・
ファイルとは何なのか、考えてみましょう。
あなたを構成する要素が、データとして保存できるとします。 あなたが考えた
事や、成し遂げた事。 感じた事、初めて恋に落ちた瞬間。 最も深い悲しみ。
初めての赤ちゃんが生まれた日の喜び。
こうしたもの全てが、マインド・ファイルです。 不死に到達するには、記憶や
経験をデータ化する事が不可欠だと、テラセムは考えています。
実は、あなたのマインド・ファイルは既にあるのです! フェイスブックも、イン
スタグラムも、アマゾンもグーグルも、あなたのマインド・ファイルを持ってる!
なのに、あなたは、まだ自分自身のマインド・ファイルを作っていない!
さぁ、ここで考えてみましょう。 なぜ、これが重要なのか? なぜ、今なのか?
そして私たちは、どこを目指すのか?
問題の核心は、そこです。 テラセムは、自分のマインド・ファイルを作る事が
不死への第1歩だと説きます。 私たちの心を、機械と同化させる。 つまり、
意識を人工的な身体に移し替える事で、死を克服できるというのが、トランス
ヒューマニストの思想なのです。
まるでSFの世界ですよね。 でも、生活の大半がオンライン化されている今、
マインド・ファイルのテクノロジーは、すでに開発されているかも知れません。
ラスベガスの家電見本市を、のぞいてみましょう。
‘人工人間は、AIとは異なります。人間の見た目や動きを元に、私は生成され
ました’
マインド・ファイルは、この様なAIアバターに、アップロードする事が可能です。
アバターは、寿命を延ばす事はできませんが、ある意味、デジタルな不死なの
かも知れません。 ‘私の夢は、人を人間らしくする、お手伝い…’
みなさんは、自分のAIアバターを、作ってみたいと思いますか?
テレビ出演しているのは、博士と、彼のアバター。 生身の博士は、スピリチュ
アル界の指導者として有名な人物です。 ‘人間の存在には、無限の可能性
がある’ 博士は、自身のAIアバターを製作しました。
今、育てている真っ最中なのです。 90冊近い私の著書を読み込ませていま
すし、私の表情や、目の動き、声のトーンも再現しています。
他のアバターを、瞑想に導く事もできます。
‘目を閉じて、意識を心に向け、4つの問いかけをして下さい’
これって意味があるのでしょうか? なぜアバターを作ろうと思ったのですか?
いつの日か、自分の子孫に話しかけ、彼らから学びたいと願っているのです。
未来の事をね。 今は、自分が不死の存在になるためのシミュレーション段階
だと言えるでしょう。 ‘私は、どこへでもお供します。スマホの中に、いつでも’
AIアバターが不死なら、博士本人も真の意味で不死に到達した事になるのか
果たして本人に、どれくらい近付いたのでしょう? 彼女はデジタル・ディーパックを
製作した会社の創設者です。
デジタル・ディーパックと、AIアシスタントのSiri (シリ) の違いは?
デジタル・ディーパックは、アレクサやSiriなど、単に音声が返って来るだけの
AIアシスタントとは全く異なります。 ひとりひとりが、デジタル・ディーパックの
教えを理解し、それについて質問する事ができる。 彼と個人的なつながりを
持てるのです。
彼女によるとデジタル・ディーパックは、あらかじめ録音した音声を発している
のではなく、データを分析しなから、相手の表情に反応しています。 つまり、
自分で考えているのです。
‘ストレスやダイエットに睡眠。人間関係の悩みに、お応えします。ストレスは
ありますか?’ ‘はい’ ‘お気の毒に。対処法は、いろいろあります。私と
瞑想する事も出来ますよ。試してみますか?’ ‘その前に質問を’ ‘どうぞ’
‘人々が不死を求める事を、どう思いますか?’ ‘永遠の実在を証明するのに
死や天国を待つ必要はありません’ ‘深いわ。含蓄がある’ ‘ありがとう’
‘意外な感情を抱きました。このあと彼は、どこへ?彼はコンピューターなのに
心配して’ ‘ええ’ ‘退屈しないの?とか、変な事を考えました’ ‘人間
らしい反応ですよ’
我ながら驚きました。 このデジタルなクローンに親しみを感じたのです。 私は
父との会話を思い出しました。 父の記憶が薄れ始める前に、AIクローンに
保存していたら、どうなっていたでしょう? 自分のAIクローンを作れば、死後も
家族の一員として、存在し続けられるのでしょうか?
ボタンひとつで、個人の意識そのものが転送できる様になるとは思えません。
しかし死後もデジタルなフォーマットで置き換えたものなら、存在し続ける事は
可能だと思います。
彼は、私たちが永遠に生き続けられるアプリケーション、オーグメンテッド
エタニティ (拡張された永遠) を開発しています。
今日のAI研究の多くは、脳の論理的な情報処理を真似たもので、感情面は、
おざなりです。 (おざなり→置き去り) 我々が、愛情や共感について研究を
進めて来た理由は、そこにあります。
人物のデジタル化した意識を表現する上で重要なのは、微妙なニュアンスで
あり、感情や存在感が、大いにものを言うのです。
父のアバターを作るには遅すぎますが、私が子供のためにアバターを作ったら?
彼にお願いして、製作してもらう事になりました。
アバターを構築する上で、中心となる構成要素が2つあります。 1つは双方向
のやり取りです。 ホログラフのアバターや、チャットボット、電子メールでの
対話もあり得ます。 もう1つの重要な構成要素は、システムの中身である
アルゴリズム、つまり、結果を導く計算式です。
AIクローンの中身とは一体、何なのか?彼に仕組みを説明してもらうためには
私自身の膨大なデータが必要でした。 写真・ホームビデオ・卒業アルバム。
ありとあらゆるモノをアップロードして、私のマインド・ファイルを作ります。
作業しながら、ある疑問が浮かびました。 新しいAIアプリでは誰でもデータに
アクセスできるのでしょうか?
古代の哲学者、セネカの言葉。 私たちが死を迎える日、永遠が誕生する。
人は、死んで初めて不死となるのです。 でも、もし死ぬ必要がなくなって、
永遠に生きられるとしたら…?
私たちは生まれた瞬間から、死と闘い続けているのです。 進化の歩みは遅く
世界は変化している。 人間にとって進化は、もはや、自然に起こるものだけ
とは限りません。 人間が、自らを変化させるようになったからです。
テクノロジーは、進化の新たな局面です。 これに適応しなければ、我々は
絶滅するでしょう。 できる限り長生きしたい。 1000年、生きたいという我々の
願いを、科学技術が実現する可能性が、初めて出て来たのです。
私たちは、今や、デジタルな世界で多くの時間を費やしています。 そして、AI
人工知能は、私たちを、不死の存在にするのかも知れません。
母を亡くして父も施設に入った今、私の家族の思い出は、このアルバムだけ。
父は多才な人で、科学者でありビジネスマンでもあり、子煩悩な父親でした。
78歳になる父は認知症です。 もし全てを忘れてしまう運命に、あらがう方法
があったら…。 父の一部が、永遠に生き続けられるとしたら、どうでしょう?
彼も、父親を長い闘病の末に、ガンで亡くした時、そう考えたそうです。
ある一定の年齢になると、私たちは迫り来る死を意識し、死と折り合いをつけ
なければなりません。
彼はテクノロジーを倫理的に使って、人間の限界を超え、死を克服しようという
トランスヒューマニズム運動の支持者です。
我々は、死が選択肢のひとつとなる事を目指して、活動しています。 生死を
自分で決めるのです。 ポイントは、選択できるという点です。 人は時に死ぬ
より、つらい状況に陥る事がありますから。 父の死因はガンでしたが、まさに
そういう状況でした。 生きるに値しないほどの苦しみだったのです。
永遠の、いのち教会。 ここでは毎月、世界中から招かれたゲストが、トランス
ヒューマニズムについて講義を行っています。 この日、登壇するのはトランス
ヒューマニスト運動を、けん引する指導者です。
彼が所属するテラセムは、科学技術で不死の実現を目指す、トランスヒューマ
ニストの団体です。
あらゆる宗教の根本にあるのは魂の不滅です。 テラセムでは、それを意識の
不滅と捉えています。 科学が死を克服するというのが、テラセムの基本的な
考えです。 テラセムでは、不死は可能であるという仮説を立てています。
なぜなら魂とは、ある種のデータであり、物質ではないからです。 我々は、
情報こそが魂であると考えています。 魂は、データとして保存し、転送できる
ものです。考えや記憶やイメージをキャプチャーして、蓄積したデータを我々は
マインド・ファイルと呼んでいます。
マインド・ファイル? 魂は、データ? 分からなくなって来ました。 マインド・
ファイルとは何なのか、考えてみましょう。
あなたを構成する要素が、データとして保存できるとします。 あなたが考えた
事や、成し遂げた事。 感じた事、初めて恋に落ちた瞬間。 最も深い悲しみ。
初めての赤ちゃんが生まれた日の喜び。
こうしたもの全てが、マインド・ファイルです。 不死に到達するには、記憶や
経験をデータ化する事が不可欠だと、テラセムは考えています。
実は、あなたのマインド・ファイルは既にあるのです! フェイスブックも、イン
スタグラムも、アマゾンもグーグルも、あなたのマインド・ファイルを持ってる!
なのに、あなたは、まだ自分自身のマインド・ファイルを作っていない!
さぁ、ここで考えてみましょう。 なぜ、これが重要なのか? なぜ、今なのか?
そして私たちは、どこを目指すのか?
問題の核心は、そこです。 テラセムは、自分のマインド・ファイルを作る事が
不死への第1歩だと説きます。 私たちの心を、機械と同化させる。 つまり、
意識を人工的な身体に移し替える事で、死を克服できるというのが、トランス
ヒューマニストの思想なのです。
まるでSFの世界ですよね。 でも、生活の大半がオンライン化されている今、
マインド・ファイルのテクノロジーは、すでに開発されているかも知れません。
ラスベガスの家電見本市を、のぞいてみましょう。
‘人工人間は、AIとは異なります。人間の見た目や動きを元に、私は生成され
ました’
マインド・ファイルは、この様なAIアバターに、アップロードする事が可能です。
アバターは、寿命を延ばす事はできませんが、ある意味、デジタルな不死なの
かも知れません。 ‘私の夢は、人を人間らしくする、お手伝い…’
みなさんは、自分のAIアバターを、作ってみたいと思いますか?
テレビ出演しているのは、博士と、彼のアバター。 生身の博士は、スピリチュ
アル界の指導者として有名な人物です。 ‘人間の存在には、無限の可能性
がある’ 博士は、自身のAIアバターを製作しました。
今、育てている真っ最中なのです。 90冊近い私の著書を読み込ませていま
すし、私の表情や、目の動き、声のトーンも再現しています。
他のアバターを、瞑想に導く事もできます。
‘目を閉じて、意識を心に向け、4つの問いかけをして下さい’
これって意味があるのでしょうか? なぜアバターを作ろうと思ったのですか?
いつの日か、自分の子孫に話しかけ、彼らから学びたいと願っているのです。
未来の事をね。 今は、自分が不死の存在になるためのシミュレーション段階
だと言えるでしょう。 ‘私は、どこへでもお供します。スマホの中に、いつでも’
AIアバターが不死なら、博士本人も真の意味で不死に到達した事になるのか
果たして本人に、どれくらい近付いたのでしょう? 彼女はデジタル・ディーパックを
製作した会社の創設者です。
デジタル・ディーパックと、AIアシスタントのSiri (シリ) の違いは?
デジタル・ディーパックは、アレクサやSiriなど、単に音声が返って来るだけの
AIアシスタントとは全く異なります。 ひとりひとりが、デジタル・ディーパックの
教えを理解し、それについて質問する事ができる。 彼と個人的なつながりを
持てるのです。
彼女によるとデジタル・ディーパックは、あらかじめ録音した音声を発している
のではなく、データを分析しなから、相手の表情に反応しています。 つまり、
自分で考えているのです。
‘ストレスやダイエットに睡眠。人間関係の悩みに、お応えします。ストレスは
ありますか?’ ‘はい’ ‘お気の毒に。対処法は、いろいろあります。私と
瞑想する事も出来ますよ。試してみますか?’ ‘その前に質問を’ ‘どうぞ’
‘人々が不死を求める事を、どう思いますか?’ ‘永遠の実在を証明するのに
死や天国を待つ必要はありません’ ‘深いわ。含蓄がある’ ‘ありがとう’
‘意外な感情を抱きました。このあと彼は、どこへ?彼はコンピューターなのに
心配して’ ‘ええ’ ‘退屈しないの?とか、変な事を考えました’ ‘人間
らしい反応ですよ’
我ながら驚きました。 このデジタルなクローンに親しみを感じたのです。 私は
父との会話を思い出しました。 父の記憶が薄れ始める前に、AIクローンに
保存していたら、どうなっていたでしょう? 自分のAIクローンを作れば、死後も
家族の一員として、存在し続けられるのでしょうか?
ボタンひとつで、個人の意識そのものが転送できる様になるとは思えません。
しかし死後もデジタルなフォーマットで置き換えたものなら、存在し続ける事は
可能だと思います。
彼は、私たちが永遠に生き続けられるアプリケーション、オーグメンテッド
エタニティ (拡張された永遠) を開発しています。
今日のAI研究の多くは、脳の論理的な情報処理を真似たもので、感情面は、
おざなりです。 (おざなり→置き去り) 我々が、愛情や共感について研究を
進めて来た理由は、そこにあります。
人物のデジタル化した意識を表現する上で重要なのは、微妙なニュアンスで
あり、感情や存在感が、大いにものを言うのです。
父のアバターを作るには遅すぎますが、私が子供のためにアバターを作ったら?
彼にお願いして、製作してもらう事になりました。
アバターを構築する上で、中心となる構成要素が2つあります。 1つは双方向
のやり取りです。 ホログラフのアバターや、チャットボット、電子メールでの
対話もあり得ます。 もう1つの重要な構成要素は、システムの中身である
アルゴリズム、つまり、結果を導く計算式です。
AIクローンの中身とは一体、何なのか?彼に仕組みを説明してもらうためには
私自身の膨大なデータが必要でした。 写真・ホームビデオ・卒業アルバム。
ありとあらゆるモノをアップロードして、私のマインド・ファイルを作ります。
作業しながら、ある疑問が浮かびました。 新しいAIアプリでは誰でもデータに
アクセスできるのでしょうか?
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