fc2ブログ

平和な田舎暮らしに美容・健康など自由気ままに綴っています!
小惑星と彗星は太陽系の成り立ちや惑星誕生のヒミツを記憶している
2021年08月13日 (金) | 編集 |
FC2 トラックバックテーマ:「あなたが怒ったとき、何をしたら機嫌が良くなりますか?」
探査機を載せて、宇宙へ飛び立つロケット。 これまで、数多くのミッションが
太陽系の謎に迫って来ました。

探査の実現に欠かせなかったものは、科学者や技術者たちの情熱です。

関係者の証言と記録映像をもとに描く、太陽系探査の舞台裏。

今回は、小惑星と彗星などの小天体。 太陽系や生命誕生の謎に迫るカギ
だと注目されています。

小惑星と彗星は、太陽系の成り立ちや、惑星誕生のヒミツを記憶しています。

小惑星や彗星を理解する事は、とても重要です。 小惑星の衝突により恐竜が
絶滅した事は、ほぼ確実です。

今、小惑星が衝突すれば、大惨事になるでしょう! 一方で、小天体の衝突が
なければ、私たち生命は存在しなかったとも考えられています。

衝突した小惑星や彗星によって、地球に水がもたらされたという説があるの
です。 小惑星や彗星を調べる事は、生命の起源を調べる事でもあります。

地球で、どのように生命が生まれたか知りたいです。 小惑星と彗星は生命の
進化を教えてくれるでしょう!

特に日本は、この分野の探査で、世界をリードする実績を上げて来ました。

史上初めて小惑星に穴を開け、地下の物質を採取するという大胆なミッション
にも成功! 全く想像していなかった世界が、そこに写ってて、我々、度肝を
抜かれたのですが…。 生命の神秘を解き明かす終わりなき冒険に迫ります。

小惑星や彗星の探査が始まったのは、20世紀の終わり。 口火を切ったのは
小惑星探査機ニア・シューメーカーでした。 (1996年2月17日に打ち上げ)

向かうのは、地球と火星の間を回る、小惑星エロスです。

まだ見た事のない天体に近付くにつれ、その姿が見えて来ました。 最初は
ぼんやりしていますが、次第にハッキリして来ます。

それぞれの段階で、新しいものが見えて来るのです。 実に、素晴らしい画像
でした。 まるで2個の小惑星が、くっついているように見えます。 サドルと
呼ばれるヘコみの部分で重なっているようです。 とても美しい小惑星でした。

ニア・シューメーカーは、当初の計画では、エロスに突入させて任務を終える
予定でした。 しかし、将来の小惑星着陸のための予行演習を兼ねて、エロス
への軟着陸に挑戦する事になります。

ミッションマネージャーが、どうしたら探査機を壊さずに表面に着陸させられる
のかを検討するよう指示を出しました。 探査機は、打ち上げられた時、着陸
するように設計されていませんでした。 うまく行くとは思っていませんでした。

‘エロスの周回軌道からの離脱に成功しました。 もう後戻りは出来ません’

見事な成功です。  ‘ニア・シューメーカーがエロスの表面に着陸しました!’

表面に着陸。 素晴らしい事です。

‘探査機が、小天体に着陸したのは初めてです!’

ニア・シューメーカーは、小惑星への着陸が可能である事を、初めて証明しま
した。 次の目標は、そのカケラを持ち帰る事です。

ニア・シューメーカーの着陸成功。 それは、アポロが月から石を持ち帰った
ように、小惑星からサンプルを持ち帰る時代が来る事を意味していたのです。

2003年5月9日。 小惑星探査を次なるステージへ進めた、はやぶさ初号機。

日本の高い技術力が、世界的な注目を集めました。

はやぶさは、信じられないほど野心的でした。 小惑星に探査機を送り、その
カケラを採取して、そして地球へ持ち帰ろうというのです。

世界初のサンプルリターンミッションです! 初めての試みで、彼らは先駆者
でした。 分からない事が、たくさんありました。 途方もない事です。

とても野心的なミッションです。しかし最初から苦難の連続でした。巨大な太陽
フレアがありました。 それが、はやぶさの太陽電池パネルを直撃しました。

太陽フレアで、太陽電池パネルが故障し、発電量が大幅に下がりました。

更に、リアクションホイールにも、問題が起きます。姿勢を制御するリアクション
ホイールが破損したのです。 その結果、探査機を制御する方法を、変えなけ
ればなりません。 大問題でした。

宇宙は、過酷な環境です。 全てが、うまく行ったとしたら、それは奇跡です!

イトカワに到着するまでに、2年かかりました。 そこで、初めて画像が届いた
のです。 イトカワの画像を見た時、新しい世界を発見しました。

今までに見た事がない画像でした。 本当に素晴らしかった! はやぶさは、
小惑星のカケラを採取します。 2005年11月の事です。

探査機が、イトカワへ降下しました。 探査機の先端がイトカワに接触すると、
弾丸が発射される計画です。 イトカワの表面が砕かれ、カケラが舞い上がり
ます。 そのカケラを容器に収めた後、探査機は上昇するのです。

この全てが、1秒で終わる予定でした。 たったの1秒です! しかし実際には
40分、表面にとどまっていました。

イトカワ表面の温度の影響で、探査機が壊れる恐れがありました。

パニックでした。 弾丸が発射されなかった可能性もありました。 弾丸が発射
されなければ、カケラを採取する事はできません。

運が悪い事に、表面から上昇する時に燃料漏れが起きました。 姿勢制御の
燃料が漏れたため、探査機は異常な動きをしました。

宇宙空間で燃料が噴き出すと、それは、もう、大変な事です。 深刻な問題が
起きていました。探査機を制御できませんでした。私たちに何ができるのか?

解決策を見つけなければ、なりません。 緊急事態が発生した場合は、より、
明確な解決策を見つける必要があります。 絶対に諦めませんでした。

問題が起こるたびに解決する方法を見つけ出したのです。 はやぶさのチームは
数カ月後には新しい姿勢制御が実施できる事を見つけました。

つにい探査機を制御する方法を見つけました。その時は非常に満足しました。

しかし、はやぶさの闘いは、まだ終わっていません。 はやぶさは、傷だらけに
なっても地球に向かって進みます。 それは大ケガをしている人に、今までと
同じように真っ直ぐ歩けと言っているようなものです。 無茶な事です。

人々は、ミッションが失敗に終わるのではないか? 地球に戻る事はできない
のではないか?と、心配していました。

1本の糸でぶら下がっているようなものでした。 でも彼らは持ちこたえました。

はやぶさを、地球に帰還させる事ができたのです! (2010年6月13日)

しかし、戻って来たカプセルに小惑星のカケラが入っているかは、誰にも分か
りません。  全ての努力が、無駄に終わるかも知れません。

でも、その後は順調に進み、カプセルの中にイトカワのカケラがある事を確認
しました! 彼らは、やり遂げたのです!

その場面は実に感動的でした。 イトカワのカケラを見た時、とても嬉しかった
です。 およそ1500個のイトカワの微粒子の採取に成功しました!

はやぶさは、多くの科学的な研究材料を持ち帰りました。 はやぶさの帰還
から10年以上経った今も、サンプルによって重要な発見が続いています。

小惑星が注目されるのは、地球に海をもたらしたかどうか?という事です。

イトカワのサンプルの物質組成を調べたところ、水が含まれている事が分かり
ました。  それは地球の海の水と同じ特徴でした。 同じ種類の水なのです。

はやぶさが持ち帰った小惑星イトカワのカケラから検出された水。地球の海の
誕生の解明に1歩、近付いたのです。

尾を引きながら、夜空を彩る彗星。 彗星は、どこから来るのか?

何で出来ているのか?  長い間、謎であった、その正体が明らかになれば、
生命の起源を探る手がかりが得られると、考えられています。

長年、彗星の正体は謎で、軌道さえ分かっていませんでした。それを明らかに
したのが、ハレー彗星の観測です。

ハレー彗星は、太陽系を回る軌道を持ち、76年ごとに太陽に接近します。

1986年は私達が、それを初めて間近で目にする事になった特別な年でした。

一生に一度の機会です。 ジオットの目的は、ハレー彗星を待ち伏せすること
でした。 これまでにない新しい冒険だったので、興奮しました。さぁ出発です。

1985年7月2日、ジオットを打ち上げ。 ジオットは、8カ月間の旅をします。

彗星は、コマと呼ばれる大気を持ち、太陽と反対方向に尾を伸ばしています。

尾には、チリの粒子が含まれています。 チリの粒子に、危険はないように
見えますが小さいとはいえ非常に速いスピードで探査機に当たると探査機を
破壊する可能性があります。

これは決死の大作戦でした。 祈るしかありません。 ジオットはハレー彗星に
向かって突進しました。 核に、どんどん近付いて行きます。

粒子に打たれて、衝撃を受けました。 チリの衝突による衝撃が強まります。

緊張が高まります。  最接近まで、あと僅か。 その時、大きなチリが当たり
探査機を回転させます。

その衝撃で、探査機をチリから守る装甲板が、違う方向に向いてしまいます。

どうする事も出来ません。 落ち着いて、状況を見守ろうしました。

突然、画像が止まります。カメラが死にました。それでも探査機は、チリの中を
飛んでいます。多くの人が、探査機が壊れミッションは終わったと思いました。

でも、生き残って観測し続けていたのです! データを受信するまでに、数分
かかりました。 まずは画像です。 彗星の核を、初めて目の当たりにします。

美しかったです! 凄かったです! 意外にも彗星は、明るくキレイな氷の塊
では、ありませんでした。 暗く、黒いものだったのです。

活動しているのは数カ所だけでした。 全体が活動していると思っていたので
驚きました。 彗星のコマの内部で起こっている事を学びました。

これは実際に行ってみたからこそ、分かる事です。 ジオットは大成功でした。