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深い山奥に生息していた幻のタカ、ツミが、なぜ大都会の東京にいる?
2021年07月07日 (水) | 編集 |
FC2トラックバックテーマ:「最近発見したことは?」
大都会の東京。 ここに、幻のタカがいるという情報が、寄せられました。

その場所は、なんと… 住宅街の公園。 一体、どこにいるのでしょうか?

“こっちから見ると、分かりやすいよ! 動いてる!”  と、子供が言う。

えっ? どこ? どこ?  … あっ! 木の枝に何かいます!

これこそ、幻のタカ。 その名は、ツミ!

大きさは、500ミリリットルのペットボトルほど。 日本最小のタカです。

かつてツミは、あまりに目撃例が少ない事から、幻と呼ばれるほど、珍しいタカ
でした。ところが近年、なぜか東京都内の街なかで数を増やしているのです。

都会での子育てに密着すると、その暮らしは苦労の連続。

別の木に飛び移ろうとした、幼いヒナが…  あぁ、失敗!

あらら… 落ちちゃいました。  親鳥を探して、公園の中をウロウロ…。

果たして、ヒナの運命は…?  更に、ツミ同士の大ゲンカも目撃!

一体、何が起きたのでしょうか?   幻のタカ、ツミ。

その知られざる東京生活に、密着します!

ここは東京都内の、とある住宅街。たくさんの車が行き交う大通り。この辺りで
毎年、多くのツミが見られるといいます。

東京のツミの生態を調べている博士に協力してもらい、姿を探します。博士が
早速、何か見つけたようです。

“多分、ツミが捕った、シジュウカラの羽根だと思いますね…”

“そこに、よさそうな枝があるので、そこで食べて、それで散らばった羽根が
ここに落ちたのではないでしょうか”   周りを探してみると…。

“いましたね!”  どこ? どこ?  … いました! ツミです。

こちらはメス。 全長30センチほど。 ハトよりも小さい、日本最小のタカです。

目を、よ~く見て下さい。 黄色いですよね。 これがメスの特徴です。 一方、
こちらはオス。 メスよりも、更に小柄です。 目の色は、赤。

目を見れば、オスとメスを区別できるのです。 春、この辺りではツミの夫婦が
街のあちこちで見られるようになります。

大通りの上を、何だか忙しそうに、飛び回っています。  おや? 枝を持って
行きましたよ。 今は、巣作りのシーズン!

この大きなイチョウに、巣があるようです。 ツミは、道路脇の街路樹や公園
などに、好んで巣を作ります。 巣の完成までには、およそ1カ月もかかります。

作り上げるのには、大量の枝が必要です。あれ? ツミが、枝にぶら下がって
います。 そのまま枝を折りました。

もう1度、見てみると、体重を利用して折っているのが分かります。体の小さな
ツミにとって、枝集めは重労働なのです。

夫婦は、かわるがわる枝を運び、力を合わせて巣を作り上げて行きます。

ところが、こちらでは、メスが巣作りを中断。 これは、オスに食べ物をねだる
時の声。 実は、この時期、狩りはオスの役目。

なんと、メスの分まで獲物をとらないと、いけないのです。 あら? 枝を捨て
ちゃいましたよ? お腹が空いて、イライラしているのでしょうか?

2時間後、オスが、ようやく食べ物を運んで来ました。ご飯だよ~!とばかりに
鳴いて、メスを呼びます。 メスがやって来て、受け取りました。

獲物の受け渡しは、夫婦がタイミングを合わせるのが大事!

接近して来たメスに、なんとオスが、獲物を放り投げて渡しています。 オスは
1日に3回ほど、メスのために食事を用意します。

でも、なぜ、こんなに優しいのか?  実は、狩りがヘタなオスは、パートナーを
解消されてしまう事があるのです。 オスって、大変ですね~。

東京の街なかで、普通に見られる、ツミ。 でも、一昔前までは、幻のタカと
呼ばれていました。 もともと、ツミの生息地は、深い深い山の中。

毎年、違う場所に巣を作るため観察が難しく、幻と呼ばれるほど、滅多に姿が
見られない鳥だったのです。

しかし30年ほど前(1980年代)東京町田市の住宅街で繁殖が確認されたのを
最初に、都内で生息範囲を広げて来たのです。

最近の調査では、世田谷区や目黒区など、23区内でも確認されています。

今では、すっかり東京の住人です。

でも観察を続けると、ツミには、やっかいな敵がいる事も分かりました。それは
都会で幅を利かせるカラス。 卵やヒナを襲う、危険な相手です。

巣を守るのは、体の大きなメスの役目。 おや? 何かに気付いたようです。

近くに巣を作っているカラスが、縄張りに入って来たのです。 メスが行った!

カラスの体格は、ツミの倍以上。 しかし、メスは全く、ひるみません。 小柄な
ツミならではの身のこなしで、怒とうの連続攻撃!さすがのカラスも、逃げ出し
ました。しかしカラスは、多い日には、1時間に1回のペースで、縄張りに侵入。

巣作りに忙しい夫婦にとって、ほんとにやっかいな隣人です。


ちょっと待った! いや、都会に巣を作るから、毎日、何度もカラスと戦うハメに
なるのですよ。昔の様に山の中で暮らした方が、いいのではないでしょうか?

確かに、そう思いますよね? でも、カラスの攻撃があっても、都会暮らしには
メリットがあると、東京のツミの生態を調べている博士は言います。

“街なかは繁殖するのに、よい場所なのです。スズメなど獲物がたくさんいる。
山と比べると、生息する鳥の種数は少ないが、鳥の数は街なかの方が多い。
だから街なかは、繁殖するには、よいところといえます”

なるほど~。 都会の方が獲物が多いから、子育てがしやすいという訳か。

でも、やっぱり、近所にカラスがいたら、ヒナや卵が襲われたりするのでは?

ご心配は、ごもっともですが、ツミも、やられっぱなしではありません! ツミの
カラス対策は、人が多い住宅街や公園などに、巣を作る事なのてす。

はい? それって、どういう事なのでしょうか?

子育て中のカラスは、人を襲う事があるので、住宅街や公園などのカラスの
巣は撤去される事があります。一方でツミの巣が撤去される事はありません。

だから、住宅街や公園などに巣を作れば、結果的に、人がカラスを追い払って
くれる場合もあるのです。

なるほど! まるで人間を上手に利用しているみたいですね!

ツミも、だてに経験をツミ重ねてません。 ツミに置けない鳥というわけか…。


巣作りを始めてから、1カ月ほどが経ちました。 巣の高さは、60センチくらい。

間もなく完成です。 そして、夏が始まる頃には、元気なヒナが生まれるはず
です。 次は、子育てに密着! 幼いヒナに、次々と試練が! あ~落ちた!


こちらは、番組取材班のスタッフルーム。

ある日、視聴者の方から、驚きの情報が寄せられました。 なんと、多くの人が
行き交う東京都内の駅前で、ハヤブサらしき鳥を発見したというのです。

ハヤブサは、絶滅危惧種。 猛スピードで獲物を狩る、名ハンターです。

本来、海沿いの崖などで暮らしています。 目撃場所は新宿から電車で20分。

ビルに囲まれた調布駅。 こんなにぎやかな場所に、本当にハヤブサがいる
のでしょうか?  じっと待つ事、およそ1時間。  “いた! いた! 速い!”

それらしき鳥が、上空を舞い始めました。 ハヤブサでしょうか?

あれ? よく見ると、茶色が目立ちます。 ハヤブサとは、ちょっと違いますね。

この鳥の名は、チョウゲンボウ。 小型の肉食の鳥です。

実は、チョウゲンボウもツミのように、都会で子育てする姿が各地で見られる
ようになっているのです。 この看板は、食べ物を調理する、いわば台所。

このチョウゲンボウの、お気に入りの場所です。 おや? 獲物を持ったまま、
飛び立ちました。 やって来たのは、商業施設の立体看板。

実は、この裏側に、巣があるのです。

多くの人が行き来するのも、お構いなしで、子育ての真っ最中!

獲物は小鳥やコウモリなど、都会の環境をうまく利用して暮らしています。