2021年05月26日 (水) | 編集 |
FC2 トラックバックテーマ:「歴史上の人物と話せるとしたら誰がいい?」
私たちが住む太陽系。 その謎に迫るため、数多くの探査機が、宇宙に送り
出されて来ました。 これまで、太陽系のさまざまな天体に、探査機が到達。
膨大なデータや画像を取得し、新しい太陽系の姿を見せてくれました。
探査の実現に欠かせないのが、科学者や技術者の存在です。
彼らの情熱が、太陽系の謎を、少しずつ解き明かして来たのです。
探査の最前線では、何が起きていて、彼らは何を考えていたのか?
当事者たちの肉声により、その舞台裏の情熱に迫ります。
“アポロ11号の時よりワクワクしたよ。 何て事だと思いました”
“私たちは、本当に新しい世界を発見しました。 全てがチャレンジでした”
太陽系のヒミツに挑んで来た冒険者たちが語る、探査の舞台裏。
今回は太陽から冥王星のかなたまで太陽系探査のハイライトをお送りします。
太陽系は、今から約46億年前に出来たという風に推定されています。
銀河の中にガスの塊、これを星間雲と言ったりしますが、これの密度の濃い
所があって、これが自重で中心に向かって潰れて行ったという事ですね。
こうして中心に太陽が出来るわけですが、ガスが潰れていく際に、実は、
ちょっとガスが回転運動をしていて、その効果で平べったい円盤状にガスが
潰れていったと。
そのガスの中に、実は、惑星の材料になる重元素という風に言いますが、
石とか氷を作る成分ですね。 そういう元素が含まれていて。
それが最初はチリみたいな小さな状態なのですが、元素が生まれたての
太陽の周りをグルグル回りながら、お互いにくっつき合っていって、ぶつかり
合っていって、最終的に惑星が出来て行ったと。
なぜ、太陽系探査を行うのか? という事ですが、これは、1つには、やはり、
我々の由来を知るという事ですね。 我々は、一体、どこから来たのか?と。
我々は地球という、水と大気を持った惑星に、暮らしているわけですね。
これまでの、さまざまな科学の進歩によって、非常に長い歴史をかけて、
現在の状態になって来たという事を知っているわけですが、実は、地球が
出来た当時、その情報というのは、ほとんど地球上から失われてしまっている
のです。
一方で、地球以外の天体に行きますと、実は、その天体が生まれた当時の
情報が、そっくり、あるいは色濃く残っているという事なのです。
で、それを、つなぎ合わせて行く事で、地球が、どう出来て来たかという事が
分かるという事になります。
1972年アポロ17号より
‘人類として最後の足跡を残して帰りますが、遠くない将来また戻って来ます’
‘アメリカの今日の挑戦が、人類の明日の運命を切り開くのだと信じています’
‘私たちは、ここに来た時と同じように、また地球へと戻りますが、神の御心の
ままに。 人類の平和と希望とともに、私たちは再び月へと戻るだろう’
太陽系の探査は、宇宙において、私たち生命が、どのような存在なのかを
理解するために行います。
太陽系がなければ、私たちは、存在していないでしょう。 この1つの小さな
青い惑星は、なぜ、太陽という恒星の周りに出現したのでしょうか?
このような事は、宇宙のあちこちで、繰り返し起こっているのでしょうか?
太陽系は広大で、謎に満ちています。 その謎に迫るため、私たち人類は
太陽系のさまざまな惑星に探査機を送って来ました。
いまや、惑星の衛星や小惑星、彗星、そして冥王星の更に先まで探査が
行われ、高精細な画像やデータを手にしています。
探査に欠かせなかったのが、科学者や技術者の情熱です。 果てしなき冒険
心がありました。 彼らは、どんな思いで、太陽系に挑んで来たのでしょうか?
太陽系の中心にある太陽は、信じられないほど熱く、高温で、荒れ狂うガスの
天体です。 太陽の内部や表面・大気を本当の意味で知るためには、宇宙
空間に出なければなりません。
2018年8月12日。 太陽探査機パーカー・ソーラー・プローブ打ち上げ。
‘このミッションは待ち遠しかったです。 計画が立ち上がって60年も経ちました’
太陽系で、最も過酷な環境に行こうとしています。
太陽に近付いて、至近距離から観測をするのです。
‘NASAのパーカー太陽探査機を搭載した、デルタⅣヘビーロケット打ち上げ’
‘我々にとって最も身近な恒星である太陽の謎に迫る果敢なミッションです’
人類は、一般的に探究心が強い思います。とにかく疑問を抱き、なぜだろう?
と思います。 自分の周りにあるものを、理解したいのです。 それで誰もが、
まず知りたいと思ったのが、太陽です。
太陽は、時には友として、時には敵として、見られて来ました。
太陽は毎朝昇り、毎晩沈むので、変わる事のないものだと思われています。
しかし本当は違います。 太陽は、毎日、変化する活発な星なのです。
太陽を知る事は、太陽系を知る第1歩。
しかし、太陽の仕組みですら、謎だらけなのです。
皆既日食の時に見えるコロナが太陽の表面よりも高温なのは不思議です。
普通は、高温の物体から離れると、温度が下がります。
太陽の上空で何かが起こり、コロナが加熱されているのです。
加熱の仕組みは、分かりません。 なぜ、高温のガスが太陽の周辺に、
とどまっているのでしょうか? 高温の物質は、高速で移動するものです。
もしガスが太陽の重力を振り切って宇宙空間に流れ出るとしたら、太陽から
噴き出す風となっているはずです。
この斬新な考えはアメリカの天文学者ユージン・パーカーが予言していました。
宇宙空間には、太陽の光と熱しかないと考えられていた、1958年。
パーカーは電気を帯びた高温のガスの流れ、太陽風の存在を理論的に予言
したのです。 私の理論と、当時の観測結果は、矛盾していました。
彼は数学や物理学を用いて、太陽のコロナ・高温のガスは、高圧であると
予測しました。
つまり、ガスが外に向かって押し出ようとしているのです。 太陽周辺のガスは
宇宙空間に流れ出し、太陽系に広がっていると考えたのです。
コロナが、超音速で膨張している事に気付いたのです。
それは極めて斬新な考えで、パーカーは学術雑誌に論文を提出しましたが、
却下されました。 それを真剣に捉える人は、ほとんどいませんでした。
私は、雑誌の掲載を何度も断られました。
学術雑誌の当時の編集長は、パーカーに頼まれて、再度、論文に目を通しま
したが、計算上の不備を見つける事は、できませんでした。
それで結局、編集長はパーカーを信じて、論文を掲載する事にしたのです。
それにしてもバカげています。 論文が発表されても何も好転しませんでした。
みんな間違いだと思っていたので、誰も支持しなかったのです。
1962年8月27日。 金星探査機マリナー2号を打ち上げ。
論文の発表から4年後、金星に行く探査機がありました。
探査機が実際に、太陽から噴き出すガスの流れがある事を発見したのです。
太陽風です。 こうやって見つけました。 この発見は、極めて重要でした。
ある日、突然、宇宙空間は真空ではない。 太陽から吹く風で満ちている事が
分かったのです。 太陽風の速度は、とても速く、秒速250~750キロという
高速で進みます。 そして私たちの惑星に、大きな影響を与えているのです。
2018年、NASAは太陽探査機パーカー・ソーラー・プローブを打ち上げました。
NASAの探査機に、存命の科学者の名前が付けられたのは、初めてです。
空が明るくなり、旅立った事を実感したよ。
私たちが住む太陽系。 その謎に迫るため、数多くの探査機が、宇宙に送り
出されて来ました。 これまで、太陽系のさまざまな天体に、探査機が到達。
膨大なデータや画像を取得し、新しい太陽系の姿を見せてくれました。
探査の実現に欠かせないのが、科学者や技術者の存在です。
彼らの情熱が、太陽系の謎を、少しずつ解き明かして来たのです。
探査の最前線では、何が起きていて、彼らは何を考えていたのか?
当事者たちの肉声により、その舞台裏の情熱に迫ります。
“アポロ11号の時よりワクワクしたよ。 何て事だと思いました”
“私たちは、本当に新しい世界を発見しました。 全てがチャレンジでした”
太陽系のヒミツに挑んで来た冒険者たちが語る、探査の舞台裏。
今回は太陽から冥王星のかなたまで太陽系探査のハイライトをお送りします。
太陽系は、今から約46億年前に出来たという風に推定されています。
銀河の中にガスの塊、これを星間雲と言ったりしますが、これの密度の濃い
所があって、これが自重で中心に向かって潰れて行ったという事ですね。
こうして中心に太陽が出来るわけですが、ガスが潰れていく際に、実は、
ちょっとガスが回転運動をしていて、その効果で平べったい円盤状にガスが
潰れていったと。
そのガスの中に、実は、惑星の材料になる重元素という風に言いますが、
石とか氷を作る成分ですね。 そういう元素が含まれていて。
それが最初はチリみたいな小さな状態なのですが、元素が生まれたての
太陽の周りをグルグル回りながら、お互いにくっつき合っていって、ぶつかり
合っていって、最終的に惑星が出来て行ったと。
なぜ、太陽系探査を行うのか? という事ですが、これは、1つには、やはり、
我々の由来を知るという事ですね。 我々は、一体、どこから来たのか?と。
我々は地球という、水と大気を持った惑星に、暮らしているわけですね。
これまでの、さまざまな科学の進歩によって、非常に長い歴史をかけて、
現在の状態になって来たという事を知っているわけですが、実は、地球が
出来た当時、その情報というのは、ほとんど地球上から失われてしまっている
のです。
一方で、地球以外の天体に行きますと、実は、その天体が生まれた当時の
情報が、そっくり、あるいは色濃く残っているという事なのです。
で、それを、つなぎ合わせて行く事で、地球が、どう出来て来たかという事が
分かるという事になります。
1972年アポロ17号より
‘人類として最後の足跡を残して帰りますが、遠くない将来また戻って来ます’
‘アメリカの今日の挑戦が、人類の明日の運命を切り開くのだと信じています’
‘私たちは、ここに来た時と同じように、また地球へと戻りますが、神の御心の
ままに。 人類の平和と希望とともに、私たちは再び月へと戻るだろう’
太陽系の探査は、宇宙において、私たち生命が、どのような存在なのかを
理解するために行います。
太陽系がなければ、私たちは、存在していないでしょう。 この1つの小さな
青い惑星は、なぜ、太陽という恒星の周りに出現したのでしょうか?
このような事は、宇宙のあちこちで、繰り返し起こっているのでしょうか?
太陽系は広大で、謎に満ちています。 その謎に迫るため、私たち人類は
太陽系のさまざまな惑星に探査機を送って来ました。
いまや、惑星の衛星や小惑星、彗星、そして冥王星の更に先まで探査が
行われ、高精細な画像やデータを手にしています。
探査に欠かせなかったのが、科学者や技術者の情熱です。 果てしなき冒険
心がありました。 彼らは、どんな思いで、太陽系に挑んで来たのでしょうか?
太陽系の中心にある太陽は、信じられないほど熱く、高温で、荒れ狂うガスの
天体です。 太陽の内部や表面・大気を本当の意味で知るためには、宇宙
空間に出なければなりません。
2018年8月12日。 太陽探査機パーカー・ソーラー・プローブ打ち上げ。
‘このミッションは待ち遠しかったです。 計画が立ち上がって60年も経ちました’
太陽系で、最も過酷な環境に行こうとしています。
太陽に近付いて、至近距離から観測をするのです。
‘NASAのパーカー太陽探査機を搭載した、デルタⅣヘビーロケット打ち上げ’
‘我々にとって最も身近な恒星である太陽の謎に迫る果敢なミッションです’
人類は、一般的に探究心が強い思います。とにかく疑問を抱き、なぜだろう?
と思います。 自分の周りにあるものを、理解したいのです。 それで誰もが、
まず知りたいと思ったのが、太陽です。
太陽は、時には友として、時には敵として、見られて来ました。
太陽は毎朝昇り、毎晩沈むので、変わる事のないものだと思われています。
しかし本当は違います。 太陽は、毎日、変化する活発な星なのです。
太陽を知る事は、太陽系を知る第1歩。
しかし、太陽の仕組みですら、謎だらけなのです。
皆既日食の時に見えるコロナが太陽の表面よりも高温なのは不思議です。
普通は、高温の物体から離れると、温度が下がります。
太陽の上空で何かが起こり、コロナが加熱されているのです。
加熱の仕組みは、分かりません。 なぜ、高温のガスが太陽の周辺に、
とどまっているのでしょうか? 高温の物質は、高速で移動するものです。
もしガスが太陽の重力を振り切って宇宙空間に流れ出るとしたら、太陽から
噴き出す風となっているはずです。
この斬新な考えはアメリカの天文学者ユージン・パーカーが予言していました。
宇宙空間には、太陽の光と熱しかないと考えられていた、1958年。
パーカーは電気を帯びた高温のガスの流れ、太陽風の存在を理論的に予言
したのです。 私の理論と、当時の観測結果は、矛盾していました。
彼は数学や物理学を用いて、太陽のコロナ・高温のガスは、高圧であると
予測しました。
つまり、ガスが外に向かって押し出ようとしているのです。 太陽周辺のガスは
宇宙空間に流れ出し、太陽系に広がっていると考えたのです。
コロナが、超音速で膨張している事に気付いたのです。
それは極めて斬新な考えで、パーカーは学術雑誌に論文を提出しましたが、
却下されました。 それを真剣に捉える人は、ほとんどいませんでした。
私は、雑誌の掲載を何度も断られました。
学術雑誌の当時の編集長は、パーカーに頼まれて、再度、論文に目を通しま
したが、計算上の不備を見つける事は、できませんでした。
それで結局、編集長はパーカーを信じて、論文を掲載する事にしたのです。
それにしてもバカげています。 論文が発表されても何も好転しませんでした。
みんな間違いだと思っていたので、誰も支持しなかったのです。
1962年8月27日。 金星探査機マリナー2号を打ち上げ。
論文の発表から4年後、金星に行く探査機がありました。
探査機が実際に、太陽から噴き出すガスの流れがある事を発見したのです。
太陽風です。 こうやって見つけました。 この発見は、極めて重要でした。
ある日、突然、宇宙空間は真空ではない。 太陽から吹く風で満ちている事が
分かったのです。 太陽風の速度は、とても速く、秒速250~750キロという
高速で進みます。 そして私たちの惑星に、大きな影響を与えているのです。
2018年、NASAは太陽探査機パーカー・ソーラー・プローブを打ち上げました。
NASAの探査機に、存命の科学者の名前が付けられたのは、初めてです。
空が明るくなり、旅立った事を実感したよ。
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