fc2ブログ

平和な田舎暮らしに美容・健康など自由気ままに綴っています!
中東ヨルダンの世界遺産ペトラには驚くほど高度な技術が使われている
2021年03月20日 (土) | 編集 |
FC2 トラックバックテーマ:「気がつくと時間を忘れて観続けてしまう動画、ドラマは?」
中東ヨルダンの世界遺産ペトラ。 砂漠の岩山に佇む、古代都市の遺跡です。

2000年以上前、アラビアの遊牧民、ナバテア人によって築かれました。

“驚きに満ちた場所です。 色彩が素晴らしい! まるで別世界です!”

岩から削り出された正面の景観は、映画の撮影場所としても有名です!

260平方キロメートルの面積に、850以上の建造物が点在し、都市の全貌は
謎に包まれています。

“巨大なパズルのようです。 見えているのは、ほんの一部です!”

ペトラ遺跡は、200年前、スイスの探検家によって再発見されました。

今も、考古学者たちが、謎の巨大都市の解明に取り組んでいます。

“鮮明な写真が必要ですね”  調査には最新の科学ツールが欠かせません。

“テクノロジーで、古代の建造技術を検証します”

紀元前1世紀に隆盛を極めたペトラ。

最先端の技術で、黄金時代の姿が、よみがえります。

“ペトラは、繁栄の象徴でした。 古代のラスベガスです!”

“噴水や泉が街にあふれ、有り余る富を見せつけました”

広大な砂漠に立ち並ぶ、膨大な数の建造物。

最初に調査するのは、最も有名なエル・ハズネです。

“圧倒されます。 建物全体が、岩から削り出されているのですから…”

ナバテア人は、どのような技術を駆使して、巨大な建造物を造り上げたのか?

砂漠で、いかにして水源を見つけ、高度な水道システムを構築したのか?

“ペトラの最大の秘密は、水です!”

“ナバテア人が最も得意としたのは、水を管理する技術でした”

最新の研究から、古代都市ペトラの秘められた真実を解き明かします!

ペトラは、紀元前1世紀、砂漠の遊牧民、ナバテア人によって築かれました。

都市への入り口は、シークと呼ばれる狭い谷です。

幅、最少3メートルのシークを1200メートル進むと、目を見張る建造物が現れ
ます。  エル・ハズネです。

建築家は、言う。   “ペトラへ来た全ての人が、エル・ハズネの前にたどり
着くよう、あえて今の場所に造られたのです”

考古学者は、言う。   “見せるための外観です。 皆…息をのみました”

岩肌に築かれたエル・ハズネの秘密に、最新テクノロジーが迫ろうとして
います。

考古学者は、言う。   “驚くほど高度な技術が使われています”

“線が、とても滑らかで、レリーフも非常に美しい。 ミスが全くありません”

“彫刻を細かく見ると、形だけでなく、装飾の部分まで完璧です”

エル・ハズネの高さは、およそ40メートル。 12階建てのピルに匹敵します。

一体、どのようにして、硬い岩から削り出されたのでしょうか?

工学者は、言う。   “エル・ハズネで、まず目を引くのは、その大きさです”

考古学者は言う。“地上40メートルの高さに、どうやって彫刻を施したのか?”

“謎に包まれて来ました”

砂漠地帯は雨が少なく、大きな木は、ほとんど生えていません。

木材を切り出して、建造現場で足場を組む事は困難です。

では、古代のナバテア人は、どうやって険しい崖に登り、岩を削ったのか?

研究者は、最新技術と伝統的な測量術を組み合わせ、新たな調査に取り
組んでいます。

トータルステーションという装置で、エル・ハズネを細部まで測量します。

得られたデータはコンピューターで解析され、精密な3Dモデルが作られます。

ペトラ遺跡公園のキュレーターは、言う。   “測量は、非常に厳密です”

“0.01ミリまで正確に測れますから、記録としても大変、貴重です”

精巧な3Dモデルが、完成しました。

ナバテア人の建造技術を解明するヒントが、見つかるかも知れません。

最初に明らかになった特徴は、建造物の正面、つまりファサードの両端にある
くぼみです。

くぼみは、1つ1つ底の部分に緩やかな傾斜がつけられ、人が足を掛けられる
ような形をしています。

ナバテア人は、建造現場へのアクセスとして、この、くぼみを利用したのか?

建築家は、言う。   “くぼみは、ファサードが完成した、あとにで来ました”

“建造には使われていません”

ペトラ遺跡公園のキュレーターは、言う。

“なぜ、足を掛ける、くぼみが作られたのか?”

“何者かが、宝物の金や彫刻などを狙って、ファサードをよじ登るためだったと
考えられます”

くぼみを彫ったのは、建造者ではなく、侵入者という事です。

3Dモデルの分析とファサードの調査によって、多くの新発見が得られました。

点在する穴はエル・ハズネの完成後、道具や銃弾で、つけられたものでした。

古代の建造技術の謎を解くカギは、どこに眠っているのでしょうか?

エル・ハズネとは別の場所で、手掛かりが見つかりました。

崖の表面が部分的に削り出された、未完の建造物と呼ばれる遺跡です。

建築家は、言う。   “大変、貴重な遺跡です”

“建造が途中で止まった状態で、いわばスナップ写真といえます”

“ナバテア人が、どのようにして、崖から岩を削ったのか?”

“その過程が分かるのです”

完成するはずだったのは、4本の円柱を持つ建造物です。

崖の上の方が削られているため、建造が、上の部分から始まった事が分かり
ます。 険しい崖で、作業は、どのように行われたのでしょうか?

崖の調査を行います。 ドローンを使って、以前には得られなかったデータを
集め、3Dモデルを作製します。

最新のドローン撮影による画像と、20年前に行われた調査の記録を合わせて
ナバテア人の建造技術の秘密を、1つ1つ明らかにして行きます。

職人たちは、まず、崖の表面を平らに削り、建物の正面を作りました。

建築家は、言う。   “ごつごつとした岩に、最初に平らな壁を作って、そこに
建物の形を描いたのです”

次に、壁の上部を掘り出し、職人が作業するスペースを設けて、安全に岩を
削れるようにしました。

“作業は、上部から壁を削り出しながら、下へ進んで行きました”

“ですから、仕上げに、もう1度、上に戻るという事はできません”

慎重に細部を仕上げながら、徐々に下へ進み、最後に基礎を作りました。

工学者は言う。  “やり直しが許されないので、1度で、完璧に仕上げなくては
なりません。 リスクは非常に高く、相当な覚悟が必要だったでしょう”

“現在では考えられない、やり方です”

ペトラ遺跡公園の責任者は、言う。 “正確さと、高度な技術が不可欠でした”

“ミスが起これば、ファサード全体が破壊されます”