2021年03月06日 (土) | 編集 |
FC2 トラックバックテーマ:「気がつくと時間を忘れて観続けてしまう動画、ドラマは?」
見渡す限りのジャングル。
頭を突き出しているのは、中米グアテマラにある、マヤ文明の遺跡だ。
前の旅は、南米アンデス文明だった。 砂漠のような過酷な台地。
一転して、こちらは緑の世界。 密林の古代文明だ。
石碑に刻まれた、絵のような不思議な文字。
秘密のベールが、少しずつ剥がされると、どんな歴史が浮かび上がって来る
のか? 密林が育んだ、謎の文明の素顔とは…?
アメリカ大陸に栄えた、2つの古代文明。
中米のマヤ文明と、南米のアンデス文明。
謎多き異形の文明、遺された品々は… 何を物語るのか?
それは生きた証。 生きようという志。
密林に隠されたマヤ文明は今、最新科学を使った調査が進められています。
さまざまな調査で中心となっているのは、日本の研究チームです。
ようやく、その実態が、少しずつ、浮かび上がって来ています。
ナビゲーターにとって、その旅は、古代の人の心に触れる旅。
謎多きマヤ文明は、どんな心を語り始めるのでしょうか?
今回の旅の始まりは、赤道に近い首都、グアテマラ市。 人口およそ300万人。
標高1500メートルにある高地のため、年間を通して過ごしやすい気候が続くと
いう。 しかし、古代に人口が集中した中心地は、ここから遠く離れた場所だ。
車は一路、北へ。 子供の頃から好きだった古代文明に、再び触れる事が
出来る。 訪れたのは、2016年7月。
現地では、雨の多い雨季を迎えていました。 窓の外は、濃い緑。
前回のナスカとは、真逆のような風景です。 向かっているのはティカル遺跡。
世界遺産にもなっている、マヤ文明を代表する遺跡です。
北部の低地にあり、周りは、密林が広がっているといいます。
目的地に到着しました。
さぁ、初めて見るマヤ文明の遺跡は、どんな姿をしているのでしょうか?
ここでも、迎えてくれたのは日本人。 茨城大学の教授です。
30年間、マヤ文明の調査を行って来ました。
教授たちの研究が、世界的に注目されたのは、3年前。
科学雑誌サイエンスに発表した論文でした。
マヤ文明の遺跡の1つ、セイバルを調べたところ、それまで、紀元前800年に
始まったとされていたマヤ文明が、実は200年以上も古かった事を突き止めた
のです。
マヤ文明は、北はメキシコから、南はホンジュラスまで広がり、17世紀に
スペインに滅ぼされるまで続きました。
マヤ文明、最大の特徴は、王を抱く多くの都市がネットワークの中で共存した
事です。 統一王国は、つくりませんでした。
ティカルは、その中で、最大級の都市でした。
教授がまず連れて行ってくれたのは、大広場と呼ばれる遺跡の中心部です。
“ちょうど、今、ティカルの都市中心部に入って来たところですね…”
Q: 基本的には、住居なのですか? “これは、神殿ピラミッドです”
まず、目に飛び込んで来たのは、ピラミッド。
私たちは、ピラミッドといえばエジプトを思い浮かべますが、マヤ文明でも、
盛んにピラミッドが建造されました。
ティカルにも、遺跡のあちこちに、多くのピラミッドがあります。
その1つ、この1号神殿は、高さ47メートル。
マヤ文明は、鉄器を持たなかったので、石の道具だけで、これだけの建物を
建設した事になります。
“この神殿ピラミッドですけど、何を象徴したと思いますか?”
いきなりの難問です。
Q: えー … 何を? 生き物ですか? “生き物ではないですね”
Q: 全然、分からない… 山! “そう、山です!”
“日本人も、山岳信仰というのがありますし、旧約聖書にも、バベルの塔なども
あります。 やっぱり、人間とは、天に近付きたいみたいな事があります”
“それで、やはり、高いピラミッドや高い建物を造りたがる傾向がある訳です”
“あと、もう1つ質問ですけど、何でエジプトやマヤとかに同じようなピラミッドの
形の建物があるのだと思いますか?”
Q: それを僕が聞きたかった。 だって、全然、関係ない文明ですよね?
Q: だけど、全く違った場所で、同じ事が起きている。
“そうなのです。 ですから人間というのは、時間や場所を超えて、同じような
事を行う事がある訳です”
“この時代というのは、鉄筋コンクリートとか、ありませんから、こういう大きな
石を積み重ねて、高い建物を造ろうと思うと、マヤ人がやろうが、エジプト人が
やろうが、日本人がやろうが、ピラミッド状の形にならざるを得ない訳です”
Q: あっ、なるほど。 そういう事か、 確かに。
Q: じゃあ、高いものを造ろうと思った事が一緒で、結果、この形になる。
“そうですね。 なってしまう。 ならざるを得ないという事ですね”
マヤ文明も、前回のアンデス文明と同じく、一次文明です。
(一次文明とは、独自に生まれ発展した文明のこと。エジプト文明など)
そのピラミッドは、天を目指したいという、人間の本質的な憧れを物語っている
のです。
“階段です、これが。 延々と上って行きますけど…”
ティカルが、いかに、巨大な都市だったか?
実感するために、遺跡を一望できる場所に向かいます。
Q: 高さは、何メートルあるのですか? “高さは70メートルです”
町の西側にある4号神殿ピラミッドに、上って行きます。
その頂上はティカルで最も高い場所になります。迎えてくれたのは一面の緑。
“どうですか?” Q: いやー、すごい。 風が気持ちいいですね。
“あと、雨季だから、緑がキレイですよね”
しかし、この緑豊かな景色は、現代だけのものだといいます。
Q: これは、当時の景色と、結構、近いのですか?
“いや、全く違うのです” Q: 全く違うのですか?
“当時は、ここに木が、ほとんど生えていなかった”
Q: これ、全面、木がなかった? “そうですね”
“だから、この神殿ピラミッドも漆喰で覆われていたし、道もあったし、広場も
あったのですが、それも漆喰で覆われていた訳です”
見渡す限りのジャングル。
頭を突き出しているのは、中米グアテマラにある、マヤ文明の遺跡だ。
前の旅は、南米アンデス文明だった。 砂漠のような過酷な台地。
一転して、こちらは緑の世界。 密林の古代文明だ。
石碑に刻まれた、絵のような不思議な文字。
秘密のベールが、少しずつ剥がされると、どんな歴史が浮かび上がって来る
のか? 密林が育んだ、謎の文明の素顔とは…?
アメリカ大陸に栄えた、2つの古代文明。
中米のマヤ文明と、南米のアンデス文明。
謎多き異形の文明、遺された品々は… 何を物語るのか?
それは生きた証。 生きようという志。
密林に隠されたマヤ文明は今、最新科学を使った調査が進められています。
さまざまな調査で中心となっているのは、日本の研究チームです。
ようやく、その実態が、少しずつ、浮かび上がって来ています。
ナビゲーターにとって、その旅は、古代の人の心に触れる旅。
謎多きマヤ文明は、どんな心を語り始めるのでしょうか?
今回の旅の始まりは、赤道に近い首都、グアテマラ市。 人口およそ300万人。
標高1500メートルにある高地のため、年間を通して過ごしやすい気候が続くと
いう。 しかし、古代に人口が集中した中心地は、ここから遠く離れた場所だ。
車は一路、北へ。 子供の頃から好きだった古代文明に、再び触れる事が
出来る。 訪れたのは、2016年7月。
現地では、雨の多い雨季を迎えていました。 窓の外は、濃い緑。
前回のナスカとは、真逆のような風景です。 向かっているのはティカル遺跡。
世界遺産にもなっている、マヤ文明を代表する遺跡です。
北部の低地にあり、周りは、密林が広がっているといいます。
目的地に到着しました。
さぁ、初めて見るマヤ文明の遺跡は、どんな姿をしているのでしょうか?
ここでも、迎えてくれたのは日本人。 茨城大学の教授です。
30年間、マヤ文明の調査を行って来ました。
教授たちの研究が、世界的に注目されたのは、3年前。
科学雑誌サイエンスに発表した論文でした。
マヤ文明の遺跡の1つ、セイバルを調べたところ、それまで、紀元前800年に
始まったとされていたマヤ文明が、実は200年以上も古かった事を突き止めた
のです。
マヤ文明は、北はメキシコから、南はホンジュラスまで広がり、17世紀に
スペインに滅ぼされるまで続きました。
マヤ文明、最大の特徴は、王を抱く多くの都市がネットワークの中で共存した
事です。 統一王国は、つくりませんでした。
ティカルは、その中で、最大級の都市でした。
教授がまず連れて行ってくれたのは、大広場と呼ばれる遺跡の中心部です。
“ちょうど、今、ティカルの都市中心部に入って来たところですね…”
Q: 基本的には、住居なのですか? “これは、神殿ピラミッドです”
まず、目に飛び込んで来たのは、ピラミッド。
私たちは、ピラミッドといえばエジプトを思い浮かべますが、マヤ文明でも、
盛んにピラミッドが建造されました。
ティカルにも、遺跡のあちこちに、多くのピラミッドがあります。
その1つ、この1号神殿は、高さ47メートル。
マヤ文明は、鉄器を持たなかったので、石の道具だけで、これだけの建物を
建設した事になります。
“この神殿ピラミッドですけど、何を象徴したと思いますか?”
いきなりの難問です。
Q: えー … 何を? 生き物ですか? “生き物ではないですね”
Q: 全然、分からない… 山! “そう、山です!”
“日本人も、山岳信仰というのがありますし、旧約聖書にも、バベルの塔なども
あります。 やっぱり、人間とは、天に近付きたいみたいな事があります”
“それで、やはり、高いピラミッドや高い建物を造りたがる傾向がある訳です”
“あと、もう1つ質問ですけど、何でエジプトやマヤとかに同じようなピラミッドの
形の建物があるのだと思いますか?”
Q: それを僕が聞きたかった。 だって、全然、関係ない文明ですよね?
Q: だけど、全く違った場所で、同じ事が起きている。
“そうなのです。 ですから人間というのは、時間や場所を超えて、同じような
事を行う事がある訳です”
“この時代というのは、鉄筋コンクリートとか、ありませんから、こういう大きな
石を積み重ねて、高い建物を造ろうと思うと、マヤ人がやろうが、エジプト人が
やろうが、日本人がやろうが、ピラミッド状の形にならざるを得ない訳です”
Q: あっ、なるほど。 そういう事か、 確かに。
Q: じゃあ、高いものを造ろうと思った事が一緒で、結果、この形になる。
“そうですね。 なってしまう。 ならざるを得ないという事ですね”
マヤ文明も、前回のアンデス文明と同じく、一次文明です。
(一次文明とは、独自に生まれ発展した文明のこと。エジプト文明など)
そのピラミッドは、天を目指したいという、人間の本質的な憧れを物語っている
のです。
“階段です、これが。 延々と上って行きますけど…”
ティカルが、いかに、巨大な都市だったか?
実感するために、遺跡を一望できる場所に向かいます。
Q: 高さは、何メートルあるのですか? “高さは70メートルです”
町の西側にある4号神殿ピラミッドに、上って行きます。
その頂上はティカルで最も高い場所になります。迎えてくれたのは一面の緑。
“どうですか?” Q: いやー、すごい。 風が気持ちいいですね。
“あと、雨季だから、緑がキレイですよね”
しかし、この緑豊かな景色は、現代だけのものだといいます。
Q: これは、当時の景色と、結構、近いのですか?
“いや、全く違うのです” Q: 全く違うのですか?
“当時は、ここに木が、ほとんど生えていなかった”
Q: これ、全面、木がなかった? “そうですね”
“だから、この神殿ピラミッドも漆喰で覆われていたし、道もあったし、広場も
あったのですが、それも漆喰で覆われていた訳です”
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