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巨大な絵でも地上に立って見極める事ができるナスカの地上絵
2021年02月25日 (木) | 編集 |
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目の前に広がるのは、南米ペルーのナスカ台地。

そう、あの巨大な地上絵で有名な、ナスカだ!

こちらは、ジャングルに立つピラミッド。

中米グアテマラにある、マヤ文明のものだ。

古代文明の謎に魅せられた人々を巡ると、一体、何が見えて来るのか?

知りたいのは、古代の文明を生きていた人々の心。

その心を求めて、古代への旅が始まる。

アメリカ大陸に栄えた、2つの古代文明。

中米のマヤ文明と、南米のアンデス文明。

謎多き異形の文明、遺された品々は… 何を物語るのか?

それは生きた証。  生きようという志。

アンデス文明では、各地に神殿が建てられ、ミイラを作る風習がありました。

しかし、文字がなかったため、最も謎に満ちた文明ともいわれています。

アンデスの遺跡は、どんな素顔を見せてくれるのでしょうか?

そしてナスカの地上絵は、何を、私たちに伝えようとしているのでしょうか?

今回、地上絵のすぐ側まで近付いてもよいという、特別の許可を取ってもらい
ました。 地上絵は、間近で見ると、多くの事が分かるといいます。

紀元前2500年頃に始まり、16世紀まで続いた、アンデス文明。

その歴史の中、ナスカで地上絵が盛んに描かれたのは、紀元前200年から
700年頃までの、およそ900年間です。  途中からは、徒歩。

一般には、幹線道路から、中へ立ち入る事も、許されていません。

近付くのは、最小限の人数だけという条件。 2人、並んで進みます。
(※ペルー文化省監督官同行のもと、特別な許可を得ています)

途中で、特別のゴム草履を履きます。

このあとは、足跡を残す事さえ、避けなくてはいけません。
(※条件:地上絵保護のため、専用の草履を着用)

目指すのは、500メートル先にある、地上絵。

Q: だいぶ暑くなって来ましたね。

教授 “台地の上にいると、照り返しも強いし…”

ナビゲーターが訪れたのは、1月。 南半球は、真夏です。

日陰のない台地は、気温が、摂氏50度を超す事もあります。

さあ、いよいよです!     “あっ! もう、出て来ましたね!”

一体、何の絵か?  素人は、つい、上空からでないと分かるはずがないと
思ってしまいますが…。

“何か、謎だっていう風にいわれて、どうやって描いたのかとか、何で、上から
見れないような地上絵を描いたのかと…”

“そうではなくて、ちゃんと、地上で分かる訳です”

“なおかつ、今見て、何の形が分からないですけど、ある地点に行くと、
フワッと絵が見えるのです”

地上でも、絶対、分かる! という先生。   果たして、ナビゲーターは?

Q: ここ? … あー、何となく分かった! これが羽だ!

Q: ここが真ん中で、こっちが頭って事ですか?

Q: あー、はい、はい、分かるものですね!

ナビゲーターの目線を再現してみると、正面に見えるのが、頭。

右に目をやると、羽のような線。 という事は、後ろは尻尾という事になり…。

こちらには、左の羽があるはず…と、見当がつきます。 そう、ここはコンドル!

地上絵の中でも、最も有名な絵の1つです!

全長100メートルを超える巨大な絵でも、地上に立って見極める事ができた
のです。

“地上から見えないとか、分からないのは、しょうがないですね”

“ここに入れないので… でも、入ると分かるわけですね!”

せっかくのチャンス! 逃す手はありません! 頭の方へ…。

Q: 凄い事ですよね! このナスカの地上絵のコンドルの頭を歩いてますよ!

興奮は、隠せません!   Q: これって、結構、凄い事ですよね?

“はい、そうですね。 なかなか入れないので…”

“石を動かさないように、ここは、ちょっと慎重に歩いてくださいね”

恐る恐る、慎重に…。

何と言っても、足元にあるのは2000年間、生き延びた貴重な世界遺産です。

“一旦、出ましょう…”

再び、500メートルほど移動して、新しい地上絵の所へ。

コツをつかむと、見分けるのは、さほど難しくないようです。

“そっち側が、尻尾ですね。 で、ここがアゴですね”

Q: あー、分かった!分かった! だから、手が、こうって事ですね!

あっさりと正解。

“だから、左右対称の視覚的な効果が、すごく大きいですよね”

ナビゲーター、もはや、素人ではないようですね!

見つけたのは、クモの地上絵です。

いくら巨大でも、地上で分かるとなれば、描いたのは、やはり人間という事に
なります。 それは、絵が、実際に、どのように描かれているのか?

間近から観察すれば、更に、納得できます。

“地上絵の基本的な描き方なのですが、ここ、白い面が出てますよね?”

“で、周りが、石がありますよね?”

“もともと、この白い面の上に、この石が全部、あった訳です”

“で、真っ黒な面だった訳です。 で、線状に、この石を取って行く”

“すると、非常にキレイな白い色の面が出て来る”

“で、石の方は、結構、その前から焼けているので黒い訳です”

“この白黒のコントラストを使って、この地上絵は描いてる”

“これが基本的な描き方になります”

上空からは雄大な地上絵も、間近から見ると極めて繊細で、もろい感じです。

線の幅は、たった15センチ。

この幅は足のサイズに近い事から、恐らく片足を引きずりながら石をどかして
線を作っていったのではないかと、考えられています。