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四大文明と同時期に南米大陸で栄えた古代アンデス文明とは?
2021年02月17日 (水) | 編集 |
第2141回「おすすめの旅行術は?」
今から数千年前。 世界の4つの地域の大河の流域で、文明は誕生しました。

エジプト。 インダス。 メソポタミア。 中国。

しかし同じ時期、南アメリカに高度な文明が誕生していた事は、あまり知られ
ていません。 南米ペルーで誕生した、古代アンデス文明です。

第5の文明ともいわれています。

その発祥の地と見られているのが、ペルーの中央海岸にあるカラル遺跡。

今から5000年前に始まったとされています。

発掘調査を指揮する、ペルー・サンマルコス大学の考古学者は、言う。

“現代のペルーには、さまざまな言語や、文化を持つ民族がいます”

“それら全ての始まりが、カラルの古代文明なのです”

土器も文字も持たない人々が残した、巨大な遺跡。

そこら、従来の文明観を覆す、さまざまな出土品が見つかりました。

見えて来たものは、争いがなく、祈りと音楽に満ちた社会でした。

更に2007年にはペルー北部の海岸からカラルと同時期と思われるベンタロン
遺跡も発見。 当時の人々が、高度な文化を持っていた事が見えて来ました。

祈りをささげたと思われる、不思議な形の部屋。

そして、生け捕りにした動物を描いた壁画などが、見つかっています。

四大文明と同時期に栄えた、古代アンデス文明。

人々は、南米大陸で、どんな文明を築いていたのか?

もう1つの古代文明の謎に迫ります。

ペルーの首都リマ。 人口およそ800万人を擁する、南米有数の都市です。

市内には、植民地時代に造られた建物が、たくさん残されています。

16世紀ペルーにスペイン人がやって来た時、そこにはマチュピチュで知られる
インカ帝国が栄えていました。

最近の研究で、その更に数千年前に、大規模な古代文明があった事が
分かって来たのです。

リマの名物、渋滞を通り抜け、北上すること、およそ200キロ。

車で4時間ほど走った砂漠地帯に、今から、およそ5000年前に生まれた古代
アンデス文明のカラル遺跡があります。

大きさ100メートル以上の巨大なピラミッドが立ち並ぶ、カラル遺跡。

石を階段状に積み上げて、造られています。

カラル遺跡は、2009年に世界遺産に登録され、一躍、世界的な脚光を浴びま
した。 週末には国内各地から、また外国から多くの観光客が訪れています。

観光客は、言う。   ‘紀元後なら、まだ分かりますが、私たちの祖先が、
これを紀元前に造っていたなんて…’

‘カラルは、その内、マチュピチュよりも有名になると思いますよ!’

‘何しろ、ペルーで1番、歴史的価値がある文化ですからね!’

国の特別プロジェクトにより、発掘は、休む事なく続けられています。

発掘調査を指揮する、ペルー・サンマルコス大学の考古学者です。

博士は1994年、砂漠の中に、いくつもの小さな山を見つけました。

“あの山には、まだ発掘していない遺跡が眠っています”

“私が最初に来た時は、全て、あれと同じ山だったのです”

“海底から隆起した、ただの山だという学者もいましたが、私は、建造物だと
思いました”

“当時は学者でさえも、これだけ大規模な遺跡が眠っているとは、想像して
いなかったのです”

1996年、山を掘り起こすと、いくつものピラミッド形の建造物と住居が、姿を
現しました。

そして、2001年から行われた年代測定の結果は、驚くべきものでした。

“測定の結果、遺跡は紀元前3000年ごろから紀元前1800年ごろまでのものと
分かりました”

“旧大陸の社会と同じ時期に、古代アンデス文明が始まっていたのです”

“これはペルー、そしてアメリカ大陸の歴史を書き換える発見です”

“このカラル遺跡を調べれば、文明の誕生や発展について、新たな理解が
得られる事でしょう”

人類が、ユーラシアから北米を経て、南米大陸に移り住んだのは、今から
1万3000年前ごろと、いわれています。

そして5000年前、アンデス山脈から太平洋へと流れ込む、いくつかの川の1つ
スーペ川のほとりに、古代アンデス文明の拠点がつくられます。

いくつものピラミッドが建てられたカラルは1000年以上にわたって栄えました。

この辺りは、雨がほとんど降らない乾燥地域。

人が暮らせるのは、川沿いに広がる、細長い緑地だけです。

遺跡の面積は、66ヘクタール。 東京ドーム14個分もの広さです。

そこに、大小10個のピラミッドと住居があり、3000人の人が暮らしていたと
見られています。 まさに、都市と言えるほどの規模を持つ、カラル遺跡。

10個ものピラミッドは、一体、何のために造られたのでしょうか?

遺跡の北側、川を背にして、全てのピラミッドを見守るように建つのが、
大ピラミッドです。

カラルの中で、最も重要な役割を担う建物だったと、考えられています。

大ピラミッドの大きさは、幅170メートル、奥行き150メートル、高さ30メートル。

遺跡で1番、大きな建物です。

ピラミッドは、大きな石を積み上げて、造られています。

角の部分には、直径1メートル以上の巨石が使われています。

そして土台の側面には、大きめの石と小さめの石が交互に積まれています。