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モアイの向きは季節という時間をも支配できる絶対的な存在だった?
2020年12月10日 (木) | 編集 |
FC2トラックバックテーマ 「金縛りにあったことある?」
そこで、島の考古学者がモアイの視線の先に何があるのかを調べたところ…
それは東の方角、ちょうど11月に、すばるが見え始める方向でした。

“すばるはラパ・ヌイにとって、特に重要な星です”

“すばるが見え始める11月は、この島に渡り鳥や魚が、やって来ます”

“更に、作物の収穫の時期でもあるからです”

部族の首長は、このモアイの向きを参考にしながら、すばるが現れるタイミングを
誰よりも早くつかみ、人々に大事な季節の節目を知らせていたと思われます。

“当時、ラパ・ヌイの部族の首長は、超自然的な力を持つと信じられていた
はずです。なぜなら、収穫や漁に適した時期を、正確に知っていたからです”

“それによって部族は、それぞれ豊かになり、彼らが得られる豊穣は、全て
首長のおかげだとされました。 首長は、あがめられたのです”

モアイは、部族の首長の先祖代々の墓標であり、生命の力、マナを人々に
与えてくれるうえに、季節という時間をも支配できる絶対的な存在。

こうして、外の世界と切り離された小さな島の中で、それぞれの部族は発展し
首長の権威とモアイのサイズは、ますます大きくなって行ったのです。

島の人々は、全てがモアイ中心! 暮らしの全てが詰め込まれている。

それくらい、モアイは大事なモノだったのですね!

ところで、気になるのが、あの制作途中の、島、最大21メートルのモアイ!

実際、立ち上がった姿、見てみたいですよね? どんな感じかというと…。

こんなサイズ! とっても、とーーっても大きい! (ビル5階分に相当)

一体、どうやって、歩かせるつもりだったのでしょうか?

立てる事さえ難しそうですが…?

いくら何でも、ここまで大きくしなくてもと思うのですが、ますます不思議です。

こうして、独特な文明を築き上げ、栄えて行った人々。

16世紀には、人口2万に達したと、いわれています。

ところが実は、この頃から既に、文明崩壊の影は、忍び寄っていたのです。

最後の時代、17世紀以降、衰退期。ラパ・ヌイ文明、終えんの謎に迫ります!

チリ森林公社の調査員は、2015年イースター島の生態系調査を行っている時に
驚くべき発見をしました。

ラノララクで、山の麓の岩場に暗視カメラを仕掛け、渡り鳥が営巣する様子を
撮影したところ…。

“とても驚きました。それまで研究者達は、島からは完全に絶滅したものだと
結論づけていましたから、まさかカメラに写るなんて…”

その映像が、こちら。 画面左に見えているのは、卵を温める渡り鳥です。

そこに、動く光が現れました。 動物の目のようです。

鳥の卵を狙う、この小さな影は… ネズミです!

島に最初にやって来たホトゥマツア達が食用として持ち込んだ、あのナンヨウ
ネズミです!

実は、この小さなネズミが、ラパ・ヌイ文明を滅亡に追い詰める、大きな切欠を
作ったのです。

イースター島の謎  その⑰  
文明滅亡の序曲 小さなネズミの大きなキッカケとは?

これは、島で発見された、かつて繁殖していた、ヤシ科の植物の実です。

中は空っぽ。 殻は食い破られ、歯形が付いています。

実を食べた犯人こそ、ナンヨウネズミです!

アリゾナ大学イースター島研究の権威の教授は、言う。

“木の実は、食べ尽くされました”

“人が、畑を作るために森を切り開いたうえに、ナンヨウネズミが木の実を全て
食べてしまったので、新たな木が育たなくなりました”

“森の開発と木の実の減少。 これが重なって、僅か500年で森が消え失せて
しまったのです”

初期のラパ・ヌイたちにとって、楽園の証しだった豊かなヤシの森は、500年
後の17世紀には、姿を消してしまいました。 島の暮らしは激変します。

イースター島博物館の考古学者は、言う

“森林が破壊された結果、ラパ・ヌイは、木材が手に入らなくなりました”

“つまり、漁業をするためのカヌーを作る事が、できなくなったのです”

“魚は、島の民にとって、貴重なタンパク源の1つです”

“それが、食べられなくなってしまったのです”

森林消滅の影響は、現代でも、深刻な問題を引き起こしています。

新たに植えたヤシの根っこが露出。 土が、流出しているのです。

かつて枯れた植物が堆積して作られた肥沃な土壌が、海へと流れ出てしまい
溶岩が露出しています。

これにより僅かな畑の土も流れてしまい、作物の収穫量が減って行きました。

楽園は、次第に、修羅場へと変わります。 島の各地で倒れているモアイ。

神聖なモアイに、一体、何が起きたのでしょうか?

無残に、頭が取れているもの。 顔を潰すうよに、うつ伏せに倒されたもの。

モアイは、憎しみの対象になったのです。

イースター島の謎  その⑱  倒されたモアイの悲劇!

17世紀頃、島は、戦争の時代を迎えます。

土壌の流出で畑を失った部族は、他の部族から食料を奪おうとします。

部族同士の争いが増えて行く中、真っ先に標的にされたのが、モアイです!