2020年11月10日 (火) | 編集 |
第2121回「去年の今頃は何をしていましたか?」
待ちわびた便りが届くほど、嬉しいものはありません。
恋人から… 家族から… 仲間から… 。
齢(よわい)86になる、この老人が、半世紀以上、待ち続けているもの。
それは、宇宙からの便りです!
宇宙のどこかに知性を持つ生き物がいてメッセージを送っているに違いない。
“ワクワクするよ! 彼らが、どんな暮らしをしているか想像するとね!”
世界に先駆けて始めたのが、電波望遠鏡で宇宙人の便りを捉えようという
試み。やがてその挑戦は、国を超え時代を超え、多くの人々の夢となります。
そしてついに、史上最大の探査プロジェクトが、スタートしました。
スティーブン・ホーキング博士は、言う。
“私たちが宇宙で孤独な存在なのかを知りたいのです”
探査のために、世界中の大型望遠鏡が稼働。
データの解析には、15万人もの人たちが参加します。
その矢先、驚くべきニュースが…。 (2016年8月29日)
‘はるか宇宙の彼方の文明から、メッセージが届いたと話題になっています’
果たして、その真相は…?
今回は、宇宙からの便りを待ち続ける人々の物語です。
かつてない規模で始まった、地球外文明探査。
ここに至るまでには、苦難と格闘の歩みがあった。
知られざるドラマを見てみよう。 サンフランシスコから、車で5時間。
荒涼とした大地に、無数のアンテナが見えて来ます。 ATA(電波望遠鏡) 。
地球外文明を探すために作られた、世界初の望遠鏡です。
点在するアンテナ。 上空から見てみると… その数は、42に上ります。
それぞれが受信したデータを合わせると、巨大な1つのアンテナとして活用
できます。
SETI研究所の博士は、言う。
“小さなアンテナなら安く済みますし、メンテナスも簡単です”
“更に、空の広い範囲を観測する事も出来ます”
“一晩で、空全体を調べる事だって出来ますよ!”
受信した電波の中に宇宙人から届いたものがないか?日夜、調べています。
最新の研究では、私たちの銀河系だけでも、地球のような惑星が、1億以上
あると見積もられています。
更に、その銀河は、宇宙全体で、数兆個あるとされます。
それだけ、たくさんの惑星があるのなら、知性を持つ生き物がいてメッセージ
を送って来ても不思議ではないと、研究者たちは考えているのです。
この広い宇宙の中で、私たちは、孤独な存在なのか?
人類普遍のテーマに挑む、壮大な探査です。
望遠鏡の運営にかかる費用は、年間、数億円!
ほとんどは、なんと、政府ではなく、個人や民間企業の支援です!
世界的にも珍しい挑戦が始まったキッカケは、ある科学者が抱いた夢にあり
ました。
地球外文明探査が初めて行なわれたのは、今から半世紀余り前の事。
挑んだのは、1人のアメリカ人青年でした。 そして、今…。
青年は、すっかり老人となりましたが、相も変わらず、宇宙からの便りを待ち
続けています。 この分野では、伝説の天文学者です。
“宇宙人に関心を持ち始めたのは、8歳の頃です”
“父が、宇宙には地球のような惑星が、たくさんあると話してくれたのが切欠
です。 当時、子供だった私は、とても驚きました”
“どんな家に住んでいて、どんなおもちゃで遊んでいるのだろう?と、あれこれ
想像したものです”
大学を卒業した青年が研究員として勤めたのが、グリーンバンク天文台です。
当時、世界最大級を誇った望遠鏡。
博士は、ここで宇宙人からの電波の受信を試みました。
ターゲットは、くじら座のタウ星。
大きさや表面温度が、太陽と、よく似ているため、地球のような惑星が存在
すると考えたのです。 しかも、星までの距離は… 12光年。
もし、人類と同じような科学力を持った宇宙人が、地球に向けて電波を出して
いれば、十分、捉えられると、計算で導き出しました。
1960年4月。アメリカ政府の支援で、世界初の地球外文明探査オズマ計画が
スタートします。 それまでSFの話しだった、宇宙人との接触。
それが初めて、科学的な研究対象となったのです。
“探査を行う事に、ためらいは、ありませんでした”
“太陽系の成り立ちや、地球の生命の進化から考えると、宇宙のどこかに
知的生命体が存在しても、不思議ではありません”
“当時としては斬新なアイデアでしたが、科学的に見て、十分、理にかなって
いると思っていました”
2カ月に及んだ観測。 残念ながら、宇宙人からの信号を捉える事は、できま
せんでした。 しかし、この挑戦は、大きなうねりを生み出します。
はるか海の向こう、当時のソビエトで、博士に続く科学者が現れるのです。
ロシア科学アカデミー天文宇宙研究センター。
そのトップを務める所長は、オズマ計画のニュースを聞き、胸躍りました。
“当時、宇宙の観測に電波が使われるようになり、新たな発見が相次いで
いました”
“宇宙人探しも不可能ではない、やってみようと、みんなで盛り上がりました”
所長は伝説の天文学者の経験を生かして新たな探査に乗り出そうとします。
待ちわびた便りが届くほど、嬉しいものはありません。
恋人から… 家族から… 仲間から… 。
齢(よわい)86になる、この老人が、半世紀以上、待ち続けているもの。
それは、宇宙からの便りです!
宇宙のどこかに知性を持つ生き物がいてメッセージを送っているに違いない。
“ワクワクするよ! 彼らが、どんな暮らしをしているか想像するとね!”
世界に先駆けて始めたのが、電波望遠鏡で宇宙人の便りを捉えようという
試み。やがてその挑戦は、国を超え時代を超え、多くの人々の夢となります。
そしてついに、史上最大の探査プロジェクトが、スタートしました。
スティーブン・ホーキング博士は、言う。
“私たちが宇宙で孤独な存在なのかを知りたいのです”
探査のために、世界中の大型望遠鏡が稼働。
データの解析には、15万人もの人たちが参加します。
その矢先、驚くべきニュースが…。 (2016年8月29日)
‘はるか宇宙の彼方の文明から、メッセージが届いたと話題になっています’
果たして、その真相は…?
今回は、宇宙からの便りを待ち続ける人々の物語です。
かつてない規模で始まった、地球外文明探査。
ここに至るまでには、苦難と格闘の歩みがあった。
知られざるドラマを見てみよう。 サンフランシスコから、車で5時間。
荒涼とした大地に、無数のアンテナが見えて来ます。 ATA(電波望遠鏡) 。
地球外文明を探すために作られた、世界初の望遠鏡です。
点在するアンテナ。 上空から見てみると… その数は、42に上ります。
それぞれが受信したデータを合わせると、巨大な1つのアンテナとして活用
できます。
SETI研究所の博士は、言う。
“小さなアンテナなら安く済みますし、メンテナスも簡単です”
“更に、空の広い範囲を観測する事も出来ます”
“一晩で、空全体を調べる事だって出来ますよ!”
受信した電波の中に宇宙人から届いたものがないか?日夜、調べています。
最新の研究では、私たちの銀河系だけでも、地球のような惑星が、1億以上
あると見積もられています。
更に、その銀河は、宇宙全体で、数兆個あるとされます。
それだけ、たくさんの惑星があるのなら、知性を持つ生き物がいてメッセージ
を送って来ても不思議ではないと、研究者たちは考えているのです。
この広い宇宙の中で、私たちは、孤独な存在なのか?
人類普遍のテーマに挑む、壮大な探査です。
望遠鏡の運営にかかる費用は、年間、数億円!
ほとんどは、なんと、政府ではなく、個人や民間企業の支援です!
世界的にも珍しい挑戦が始まったキッカケは、ある科学者が抱いた夢にあり
ました。
地球外文明探査が初めて行なわれたのは、今から半世紀余り前の事。
挑んだのは、1人のアメリカ人青年でした。 そして、今…。
青年は、すっかり老人となりましたが、相も変わらず、宇宙からの便りを待ち
続けています。 この分野では、伝説の天文学者です。
“宇宙人に関心を持ち始めたのは、8歳の頃です”
“父が、宇宙には地球のような惑星が、たくさんあると話してくれたのが切欠
です。 当時、子供だった私は、とても驚きました”
“どんな家に住んでいて、どんなおもちゃで遊んでいるのだろう?と、あれこれ
想像したものです”
大学を卒業した青年が研究員として勤めたのが、グリーンバンク天文台です。
当時、世界最大級を誇った望遠鏡。
博士は、ここで宇宙人からの電波の受信を試みました。
ターゲットは、くじら座のタウ星。
大きさや表面温度が、太陽と、よく似ているため、地球のような惑星が存在
すると考えたのです。 しかも、星までの距離は… 12光年。
もし、人類と同じような科学力を持った宇宙人が、地球に向けて電波を出して
いれば、十分、捉えられると、計算で導き出しました。
1960年4月。アメリカ政府の支援で、世界初の地球外文明探査オズマ計画が
スタートします。 それまでSFの話しだった、宇宙人との接触。
それが初めて、科学的な研究対象となったのです。
“探査を行う事に、ためらいは、ありませんでした”
“太陽系の成り立ちや、地球の生命の進化から考えると、宇宙のどこかに
知的生命体が存在しても、不思議ではありません”
“当時としては斬新なアイデアでしたが、科学的に見て、十分、理にかなって
いると思っていました”
2カ月に及んだ観測。 残念ながら、宇宙人からの信号を捉える事は、できま
せんでした。 しかし、この挑戦は、大きなうねりを生み出します。
はるか海の向こう、当時のソビエトで、博士に続く科学者が現れるのです。
ロシア科学アカデミー天文宇宙研究センター。
そのトップを務める所長は、オズマ計画のニュースを聞き、胸躍りました。
“当時、宇宙の観測に電波が使われるようになり、新たな発見が相次いで
いました”
“宇宙人探しも不可能ではない、やってみようと、みんなで盛り上がりました”
所長は伝説の天文学者の経験を生かして新たな探査に乗り出そうとします。
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