2020年11月09日 (月) | 編集 |
第2121回「去年の今頃は何をしていましたか?」
同じ女王の間に設置された、名古屋大学のフィルムと高エネ研の透視装置。
なぜ、その2つの透視画像が、食い違うのか?
名古屋大学の特任助教は、言う。
“大回廊の真下から、高エネ研の検出器が、もし本当に重なっていたら…”
‘重なっていたら、見えない…’
議論が始まり、1つの可能性が浮かび上がりました。
それは、未知なる空間の位置が関係しているのではないか?というもの。
すぐにNHKが、独自に開発したコンピューターソフトを使って、未知の空間の
位置を、さまざまに仮定し、シミュレーションを繰り返しました。
その結果、やはり、未知の空間がある位置がカギだと、確認できたのです。
高エネ研の透視装置は、大回廊のほぼ真下に設置されました。
もし、この未知の空間が、大回廊のちょうど真上にあったとすると…。
高エネ研の装置からは、大回廊が重なって、見えなくなってしまいます。
一方で、名古屋大学のフィルムからは、大回廊の真上を、しっかり捉える事が
できるのです。 本当に、未知の空間は、大回廊の真上にあるのか?
2017年1月。 それを確かめるため、高エネ研のメンバーは再び大ピラミッドへ
向かいました。
装置の位置を、大回廊の真上を捉えられる場所までずらし、再び透視したの
です。 その結果は、いかに?
この画像です! ハッキリと、未知の空間が写し出されています。
異なる2つの手法で、未知の空間が確認されたのです!
解析の結果、この空間は、全長30メートル。
体積は、王の間の1.3倍に及ぶ、巨大なものである事が分かりました!
プロジェクトの成果は、科学誌ネイチャーに発表されました。
その中には、50年前、ミューオンを使ってピラミッドの謎に挑んだアルヴァレス
さんの名前も挙げられていました。
アルヴァレスさんのプロジェクトに参加していた研究者は、言う。
“彼らは、素晴らしい仕事をしたと思います”
“アルヴァレスさんの思いを、成し遂げてくれました”
“論文の中で、アルヴァレスさんの名前を出してくれた事も、嬉しく思います”
“彼らは、今回の成功を、誇りに思うべきです”
名古屋大学の特任助教は、言う。
“4500年前から本当に誰も開けていなかったとしたら、そういう昔のパピルス
(古代文書)とか、もしかしたら、クフ王のミイラが、あるかも知れない…”
“とにかく、今までの人が思ってもいなかった遺物が出てくると、本当に面白い
と思います…”
高エネルギー加速器研究機構の名誉教授は、言う。
“分からない事に、勇気を持ってチャレンジするというのは、これは簡単では
ないし、手段も、ただお金くださいとか、そういう風に言っていてもダメだと思う
のだけど、チャレンジするというのが大事かなと…”
“新しい何かが見つかると、学問をつくっちゃうというのがあるので、たぶん、
新しい流れを、つくるのではないかと思うのです…”
宇宙から届いた粒子が教えてくれた、大ピラミッドの秘密。
その中には、何が収められているのでしょうか?
その中を実際に、のぞき見る日は、訪れるのでしょうか?
およそ4500年前に建造された大ピラミッドは、今も、古代史最大のミステリー
として、その圧倒的な存在感を示しています。
その謎に迫ろうとする科学の挑戦は、これからも続くに違いありません。
☆宇宙博物記☆
ニューヨークから北東に300キロ。
自然豊かな町、バーモント州のスプリングフィールドです。
おや? 人がたくさん集まっていますね!
組み立てているのは… もしかして、望遠鏡? という事は、天文台?
スプリングフィールドのテレスコープメーカーズの人は、言う。
“ようこそ、スプリングフィールドへ!”
“ここでは、自分で鏡を磨いて、望遠鏡を作る方法を教えています”
“このクラブは、1923年に設立されました”
この天文クラブを創設したのは、望遠鏡の設計士だったラッセル・ポーター氏。
(1871-1949)
パロマー天文台にある、口径5メートルの巨大な望遠鏡の設計者です。
もともと、エンジニアだったポーターさんは、独学で望遠鏡作りを学びました。
だからここは、アマチュアの望遠鏡作り発祥の地と、いわれているのです。
“私が会員になったのは、娘が1歳半の時、その娘が、もう50歳になるわ!”
“普通のクラブは観測が目的だけどここは望遠鏡を自作するので特別なんだ”
こちらは、かつての州知事が住んでいた、お屋敷。
(旧ジェームズ・ハートネス邸)
現在は、ポーターさんが設計した望遠鏡などを展示する博物館になってます。
庭には、とっておきの場所も! それは、小さな天文台!
実は、お屋敷から、地下のトンネルを抜ければ、天文台まで行く事ができるの
です。 寒い日でも、外に出ずに、星を観測できるよう作られたそうです。
皆さんも、スプリングフィールドを訪れた時は、ポーターさんの歴史に触れ、
望遠鏡作りを体験してみませんか?
同じ女王の間に設置された、名古屋大学のフィルムと高エネ研の透視装置。
なぜ、その2つの透視画像が、食い違うのか?
名古屋大学の特任助教は、言う。
“大回廊の真下から、高エネ研の検出器が、もし本当に重なっていたら…”
‘重なっていたら、見えない…’
議論が始まり、1つの可能性が浮かび上がりました。
それは、未知なる空間の位置が関係しているのではないか?というもの。
すぐにNHKが、独自に開発したコンピューターソフトを使って、未知の空間の
位置を、さまざまに仮定し、シミュレーションを繰り返しました。
その結果、やはり、未知の空間がある位置がカギだと、確認できたのです。
高エネ研の透視装置は、大回廊のほぼ真下に設置されました。
もし、この未知の空間が、大回廊のちょうど真上にあったとすると…。
高エネ研の装置からは、大回廊が重なって、見えなくなってしまいます。
一方で、名古屋大学のフィルムからは、大回廊の真上を、しっかり捉える事が
できるのです。 本当に、未知の空間は、大回廊の真上にあるのか?
2017年1月。 それを確かめるため、高エネ研のメンバーは再び大ピラミッドへ
向かいました。
装置の位置を、大回廊の真上を捉えられる場所までずらし、再び透視したの
です。 その結果は、いかに?
この画像です! ハッキリと、未知の空間が写し出されています。
異なる2つの手法で、未知の空間が確認されたのです!
解析の結果、この空間は、全長30メートル。
体積は、王の間の1.3倍に及ぶ、巨大なものである事が分かりました!
プロジェクトの成果は、科学誌ネイチャーに発表されました。
その中には、50年前、ミューオンを使ってピラミッドの謎に挑んだアルヴァレス
さんの名前も挙げられていました。
アルヴァレスさんのプロジェクトに参加していた研究者は、言う。
“彼らは、素晴らしい仕事をしたと思います”
“アルヴァレスさんの思いを、成し遂げてくれました”
“論文の中で、アルヴァレスさんの名前を出してくれた事も、嬉しく思います”
“彼らは、今回の成功を、誇りに思うべきです”
名古屋大学の特任助教は、言う。
“4500年前から本当に誰も開けていなかったとしたら、そういう昔のパピルス
(古代文書)とか、もしかしたら、クフ王のミイラが、あるかも知れない…”
“とにかく、今までの人が思ってもいなかった遺物が出てくると、本当に面白い
と思います…”
高エネルギー加速器研究機構の名誉教授は、言う。
“分からない事に、勇気を持ってチャレンジするというのは、これは簡単では
ないし、手段も、ただお金くださいとか、そういう風に言っていてもダメだと思う
のだけど、チャレンジするというのが大事かなと…”
“新しい何かが見つかると、学問をつくっちゃうというのがあるので、たぶん、
新しい流れを、つくるのではないかと思うのです…”
宇宙から届いた粒子が教えてくれた、大ピラミッドの秘密。
その中には、何が収められているのでしょうか?
その中を実際に、のぞき見る日は、訪れるのでしょうか?
およそ4500年前に建造された大ピラミッドは、今も、古代史最大のミステリー
として、その圧倒的な存在感を示しています。
その謎に迫ろうとする科学の挑戦は、これからも続くに違いありません。
☆宇宙博物記☆
ニューヨークから北東に300キロ。
自然豊かな町、バーモント州のスプリングフィールドです。
おや? 人がたくさん集まっていますね!
組み立てているのは… もしかして、望遠鏡? という事は、天文台?
スプリングフィールドのテレスコープメーカーズの人は、言う。
“ようこそ、スプリングフィールドへ!”
“ここでは、自分で鏡を磨いて、望遠鏡を作る方法を教えています”
“このクラブは、1923年に設立されました”
この天文クラブを創設したのは、望遠鏡の設計士だったラッセル・ポーター氏。
(1871-1949)
パロマー天文台にある、口径5メートルの巨大な望遠鏡の設計者です。
もともと、エンジニアだったポーターさんは、独学で望遠鏡作りを学びました。
だからここは、アマチュアの望遠鏡作り発祥の地と、いわれているのです。
“私が会員になったのは、娘が1歳半の時、その娘が、もう50歳になるわ!”
“普通のクラブは観測が目的だけどここは望遠鏡を自作するので特別なんだ”
こちらは、かつての州知事が住んでいた、お屋敷。
(旧ジェームズ・ハートネス邸)
現在は、ポーターさんが設計した望遠鏡などを展示する博物館になってます。
庭には、とっておきの場所も! それは、小さな天文台!
実は、お屋敷から、地下のトンネルを抜ければ、天文台まで行く事ができるの
です。 寒い日でも、外に出ずに、星を観測できるよう作られたそうです。
皆さんも、スプリングフィールドを訪れた時は、ポーターさんの歴史に触れ、
望遠鏡作りを体験してみませんか?
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