2020年10月21日 (水) | 編集 |
FC2 トラックバックテーマ:「プレゼントで貰った少し変わったものを教えてください」
続いては、埼玉県の、とある場所。 時間は、午前2時。
こんな深夜に、カメラを準備するスターゲイザーは…。
写真家でクリエイターの日本人男性です。
澄んだ冬空、ハルニレの木を、優しく照らす月をとらえた1枚の写真。
彼の真骨頂は、天空と地上の風景とのコラボレーション。
両者が織り成す、2度と訪れない宇宙の一瞬を切り取る、星空写真の第1人者
です。
写真は、ほぼ毎日、SNSにもアップされ、フォロワーは70万を超えています。
SNS時代のスターゲイザー、彼に密着しました。 さて、この日の狙いは…。
“今日はですね… あのスカイツリーの所に、ちょうど月が昇ってくるのです”
“スカイツリーをかすめて月が… 細い月が昇ってくるので、それを狙って…”
“これ滅多にチャンスがないので、色んな機材を並べて、どれかが失敗しても
大丈夫なように… 貴重なチャンスなので…”
準備を整え、狙った瞬間が来るのを待ちます。
“望遠鏡なんかは風の影響を1番、受けやすいのですが、今日は無風なので
安心ですね…”
撮影場所は、事前の綿密な計算のうえ、決めています。
“今回はスカイツリー。 ここから50数キロメートル先なのです”
“そこの向こうには、はるかかなた、なんと38万キロのかなたの月が見えてる”
私たちの暮らす街と、はるか宇宙の天体を1枚に収めた彼。
“私たちの手の届かない、どうする事もできない、巨大な世界が見えていて、
それが同時に1つの構図の中に、ピタッと収まる写真っていうのが撮りたいな
と思って…”
“2度と同じ繰り返しのない一瞬なので失敗するとものずこく後悔するのです”
“自分が対応が出来なかった時は…”
“ですので、その瞬間っていうのは、本当に自分の全能力を使って、失敗が
ないように気を配って、見逃さないようにしております”
SNSを飾った、この夜のベストショット!
僅かに残った月が、都会を優しく照らしています。
都内にある事務所を訪ねました。 彼の仕事は、写真にとどまりません。
実写映像の撮影や編集はもちろんCGアニメーションの制作も自ら行います。
プラネタリウム映像第1作となった、銀河鉄道の夜。
3年がかりで作り上げました。
“取りかかりは、どれも… 写真にしても、このCG映像にしても、仕事とは関係
のないというか…”
“逆に言うと、自分の好きな事を、どうやったら仕事に出来るかって、後で
考えて行くのが、私のやり方なのかなと思いますね…”
物心ついた頃から、星に興味を抱いた彼。
小学生になると、星の写真を撮りたいと思ったそうです。
自分のカメラで写真を撮り始めたのは、中学生の時。
自宅の、ある場所を改造するほど、写真に夢中になっていたといいます。
“家族が、みんな、お風呂に入って、上がった後、そのお風呂場を暗室にする
のです”
“暗幕をして、真っ暗にして、そこに薬品を揃えて、引き伸ばし機というものを
設置して… 現像仕立てのフィルムを、プリントするわけですよ”
“それが、もう、ものすごく楽しくて、毎晩、それをやって…”
“朝まで、その引き伸ばしを… プリントをして… で、まぁ…”
“プリントした紙を並べて、乾燥させながら、ニヤニヤして。それで朝を迎えて”
“で、学校に行って、学校で寝てるという…”
高校生になると、星の撮影に、ますます、のめり込んで行きました。
一時は、天文学者になる道も、考えていたといいます。
以外にも、写真を仕事とするようになったのは、40代半ばを過ぎてから。
キッカケの1つは、デジタルカメラの登場!
星を撮影する技術が、飛躍的に上がったのです。
“そうですね。 これが1番、よく使うカメラです”
“このレンズも、1番よく使うレンズで…”
“ものすごい広い範囲が撮れる明るいレンズで、天の川を撮って、天の川と
地上の景色を入れて、広い範囲を… 星空を撮るのに適したレンズですね…”
彼といえば、フォロワー70万を超える人気のSNS!
“SNSの1番すごいところは今、何が見えているかを、お伝えする事ができる”
“あるいは、今日、見えたものを、お伝えする事ができる”
“それが、他のメディアでは、なかなか出来ない事なのです”
“今、私が撮った写真を、すぐ、10分後ぐらいに、もう皆さんにお見せする事が
できるのです”
“何が出来るかといいますと、今、見えてますので、みんなで見ましょうよ!と
いう事が出来る”
日常の中で悩みや苦しみを感じた時、ハッと広い宇宙を見て、勇気づけられる
事がある。
その思いを、みんなに感じてもらいたいと、毎晩、シャッターを切り続けている
のです。
“空を、ご覧ください。 笑った形のような上弦前の月が輝いています”
“省いているけど、伝わるでしょう…”
“短い方が… ツイッターの文章は、長くなるよりも、正確な文というよりも、
できるだけ短くして伝わった方が、いいのではないかと、私は思うので…”
“文章的には、ちょっと、おかしいかも知れない…”
彼の宇宙は、今日も、たくさんの人に、感動と癒しを届けています。
久々に雪が降った、冬のある日、彼は、山梨県に向かっていました。
Q: これぐらいの寒さは、まだまだですか? “全然、寒くない”
話題になっていた、ある天文現象を撮影するためでした。
オリオン座の左肩に輝く1等星、ベテルギウス。
それが、過去50年で、最も暗くなっていました。 赤色超巨星、ベテルギウス。
いつ、超新星爆発を起こしてもおかしくない、死を目前に控えた星なのです。
今回、暗くなっているのも、爆発の予兆なのか?
今しか撮れないオリオン座の姿を、カメラに収めます。
“1等星は、あの… 右下のリゲルっていう星がありますよね?”
“あれが、あの1等星なので、あれと同じぐらいの明るさだったのですが…”
この日、ベテルギウスの明るさは、2等星にまで下がっていました。
山の稜線に沈んで行くオリオン座を連続で撮影し、後でつなげて動画にする
タイムラプスという手法で撮影します。 ところが、1時間もしないうちに…。
“よし… レンズを替えよう”
先ほどのレンズでは、オリオン座と地上の風景との構図が良くないと判断した
のです。
彼のこだわり、それは、星空と風景が、1枚に収まった瞬間を撮る事です。
“どんなに、その… 準備に時間をかけても、あるいは、その現場で、何時間
待とうと、その瞬間が来るのは、本当に一瞬なのです”
“ただ、その瞬間を、写真に撮る事が出来れば、その一瞬が、まるで、こう…”
“凍結して、永遠の風景のような形で、保存する事が出来るのです”
“それが、もう、写真を撮る醍醐味だと思います…”
ベテルギウスが輝きを失った、今だけのオリオン座です。
取材の最後に、聞いてみました。 これからも、星を追い続けて行きますか?
“物心ついた頃から星が好きで、ずっと追いかけてますので、星を追い続ける
事は、まず、間違いないだろうなと思います”
“ただ、その… 将来、こういうカメラというものを使って、それを写真として
撮っているかというと、自分でも、全く分からないですね…”
“何らかの方法で、星を追って、自分なりの表現をし続ける”
“かつて、絵を描いていたのが、写真になってっていうのの、更に先に何が
あるのか?というのは、ちょっと、まだ、自分でも予想は出来ないですね…”
新たな表現の可能性を見据えている、写真家でクリエイターの日本人男性。
この先、どんな宇宙を、私たちに見せてくれるのでしょうか?
続いては、埼玉県の、とある場所。 時間は、午前2時。
こんな深夜に、カメラを準備するスターゲイザーは…。
写真家でクリエイターの日本人男性です。
澄んだ冬空、ハルニレの木を、優しく照らす月をとらえた1枚の写真。
彼の真骨頂は、天空と地上の風景とのコラボレーション。
両者が織り成す、2度と訪れない宇宙の一瞬を切り取る、星空写真の第1人者
です。
写真は、ほぼ毎日、SNSにもアップされ、フォロワーは70万を超えています。
SNS時代のスターゲイザー、彼に密着しました。 さて、この日の狙いは…。
“今日はですね… あのスカイツリーの所に、ちょうど月が昇ってくるのです”
“スカイツリーをかすめて月が… 細い月が昇ってくるので、それを狙って…”
“これ滅多にチャンスがないので、色んな機材を並べて、どれかが失敗しても
大丈夫なように… 貴重なチャンスなので…”
準備を整え、狙った瞬間が来るのを待ちます。
“望遠鏡なんかは風の影響を1番、受けやすいのですが、今日は無風なので
安心ですね…”
撮影場所は、事前の綿密な計算のうえ、決めています。
“今回はスカイツリー。 ここから50数キロメートル先なのです”
“そこの向こうには、はるかかなた、なんと38万キロのかなたの月が見えてる”
私たちの暮らす街と、はるか宇宙の天体を1枚に収めた彼。
“私たちの手の届かない、どうする事もできない、巨大な世界が見えていて、
それが同時に1つの構図の中に、ピタッと収まる写真っていうのが撮りたいな
と思って…”
“2度と同じ繰り返しのない一瞬なので失敗するとものずこく後悔するのです”
“自分が対応が出来なかった時は…”
“ですので、その瞬間っていうのは、本当に自分の全能力を使って、失敗が
ないように気を配って、見逃さないようにしております”
SNSを飾った、この夜のベストショット!
僅かに残った月が、都会を優しく照らしています。
都内にある事務所を訪ねました。 彼の仕事は、写真にとどまりません。
実写映像の撮影や編集はもちろんCGアニメーションの制作も自ら行います。
プラネタリウム映像第1作となった、銀河鉄道の夜。
3年がかりで作り上げました。
“取りかかりは、どれも… 写真にしても、このCG映像にしても、仕事とは関係
のないというか…”
“逆に言うと、自分の好きな事を、どうやったら仕事に出来るかって、後で
考えて行くのが、私のやり方なのかなと思いますね…”
物心ついた頃から、星に興味を抱いた彼。
小学生になると、星の写真を撮りたいと思ったそうです。
自分のカメラで写真を撮り始めたのは、中学生の時。
自宅の、ある場所を改造するほど、写真に夢中になっていたといいます。
“家族が、みんな、お風呂に入って、上がった後、そのお風呂場を暗室にする
のです”
“暗幕をして、真っ暗にして、そこに薬品を揃えて、引き伸ばし機というものを
設置して… 現像仕立てのフィルムを、プリントするわけですよ”
“それが、もう、ものすごく楽しくて、毎晩、それをやって…”
“朝まで、その引き伸ばしを… プリントをして… で、まぁ…”
“プリントした紙を並べて、乾燥させながら、ニヤニヤして。それで朝を迎えて”
“で、学校に行って、学校で寝てるという…”
高校生になると、星の撮影に、ますます、のめり込んで行きました。
一時は、天文学者になる道も、考えていたといいます。
以外にも、写真を仕事とするようになったのは、40代半ばを過ぎてから。
キッカケの1つは、デジタルカメラの登場!
星を撮影する技術が、飛躍的に上がったのです。
“そうですね。 これが1番、よく使うカメラです”
“このレンズも、1番よく使うレンズで…”
“ものすごい広い範囲が撮れる明るいレンズで、天の川を撮って、天の川と
地上の景色を入れて、広い範囲を… 星空を撮るのに適したレンズですね…”
彼といえば、フォロワー70万を超える人気のSNS!
“SNSの1番すごいところは今、何が見えているかを、お伝えする事ができる”
“あるいは、今日、見えたものを、お伝えする事ができる”
“それが、他のメディアでは、なかなか出来ない事なのです”
“今、私が撮った写真を、すぐ、10分後ぐらいに、もう皆さんにお見せする事が
できるのです”
“何が出来るかといいますと、今、見えてますので、みんなで見ましょうよ!と
いう事が出来る”
日常の中で悩みや苦しみを感じた時、ハッと広い宇宙を見て、勇気づけられる
事がある。
その思いを、みんなに感じてもらいたいと、毎晩、シャッターを切り続けている
のです。
“空を、ご覧ください。 笑った形のような上弦前の月が輝いています”
“省いているけど、伝わるでしょう…”
“短い方が… ツイッターの文章は、長くなるよりも、正確な文というよりも、
できるだけ短くして伝わった方が、いいのではないかと、私は思うので…”
“文章的には、ちょっと、おかしいかも知れない…”
彼の宇宙は、今日も、たくさんの人に、感動と癒しを届けています。
久々に雪が降った、冬のある日、彼は、山梨県に向かっていました。
Q: これぐらいの寒さは、まだまだですか? “全然、寒くない”
話題になっていた、ある天文現象を撮影するためでした。
オリオン座の左肩に輝く1等星、ベテルギウス。
それが、過去50年で、最も暗くなっていました。 赤色超巨星、ベテルギウス。
いつ、超新星爆発を起こしてもおかしくない、死を目前に控えた星なのです。
今回、暗くなっているのも、爆発の予兆なのか?
今しか撮れないオリオン座の姿を、カメラに収めます。
“1等星は、あの… 右下のリゲルっていう星がありますよね?”
“あれが、あの1等星なので、あれと同じぐらいの明るさだったのですが…”
この日、ベテルギウスの明るさは、2等星にまで下がっていました。
山の稜線に沈んで行くオリオン座を連続で撮影し、後でつなげて動画にする
タイムラプスという手法で撮影します。 ところが、1時間もしないうちに…。
“よし… レンズを替えよう”
先ほどのレンズでは、オリオン座と地上の風景との構図が良くないと判断した
のです。
彼のこだわり、それは、星空と風景が、1枚に収まった瞬間を撮る事です。
“どんなに、その… 準備に時間をかけても、あるいは、その現場で、何時間
待とうと、その瞬間が来るのは、本当に一瞬なのです”
“ただ、その瞬間を、写真に撮る事が出来れば、その一瞬が、まるで、こう…”
“凍結して、永遠の風景のような形で、保存する事が出来るのです”
“それが、もう、写真を撮る醍醐味だと思います…”
ベテルギウスが輝きを失った、今だけのオリオン座です。
取材の最後に、聞いてみました。 これからも、星を追い続けて行きますか?
“物心ついた頃から星が好きで、ずっと追いかけてますので、星を追い続ける
事は、まず、間違いないだろうなと思います”
“ただ、その… 将来、こういうカメラというものを使って、それを写真として
撮っているかというと、自分でも、全く分からないですね…”
“何らかの方法で、星を追って、自分なりの表現をし続ける”
“かつて、絵を描いていたのが、写真になってっていうのの、更に先に何が
あるのか?というのは、ちょっと、まだ、自分でも予想は出来ないですね…”
新たな表現の可能性を見据えている、写真家でクリエイターの日本人男性。
この先、どんな宇宙を、私たちに見せてくれるのでしょうか?
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