2020年10月14日 (水) | 編集 |
FC2 トラックバックテーマ:「肌身離さず持っているもの」
そういえば、あの頃も、太陽の大きさが、日によって違って見えていた。
そんな記憶が、ふと、よみがえって来た…。
今も、多くの謎に包まれている、テオティワカン。
誰が、何の目的でピラミッドを造ったのか? 分かっていないという。
でも、1つ、確かな事がある。
古代の人々の苦労のおかげで、私は、太陽に近付いたと、全身で感じる事が
できた気がする。
16世紀、アステカやマヤなどの文明は、ヨーロッパに滅ぼされました。
その後、独立を果たすと、近代的な天文学を、急速に発展させて行きます。
案内してもらったのは、メキシコシティにある、チャプルテペック城。
メキシコ天文学、発祥の地です。 “すごい!階段がピカピカですね!”
19世紀末から20世紀初頭にかけては、大統領公邸として使われた事もあり
ました。
壁には、革命や戦争に翻弄されて来た、独立後の歴史が刻まれています。
この城に、かつて、天文観測に使われた塔が、残されていました。
まさに、城のシンボル!
周囲を警戒する、この見張り塔が、メキシコ初の天文台でした。
設立は、1878年。 日本に、国立天文台の前身、東京天文台が設立された
10年前に当たります。
‘ここからの眺めが、1番キレイなのですよ!’
“うわ~! 本当だ~! すごいキレイ~!”
‘ここが天文台だったのは、数年に過ぎませんでした’
‘市内の別の場所に移転し、その後、さらに遠くへと移って行きました’
‘実は、最新の望遠鏡が、隣のプエブラ州にあります’
‘とても素敵な場所なので、良かったら、お連れしましょうか?’
“はい! ぜひ、行きたいです!”
目指すのは、天文学者だけが行ける、特別な場所。
ナビゲーターを乗せた車が、乾いたメキシコの大地を、ひた走ります。
出発して3時間。 山の頂に、白く光るものが見えて来ました。
目的地の望遠鏡です。 この日の宿泊は、シウダード・セルダン。
メキシコシティから、250キロ離れた、小さな街です。
明日、訪れる望遠鏡があるのは、4000メートルを超す山。
体を高地に慣らすため、標高2500の、この場所で、一晩、過ごす必要がある
のです。 午後8時過ぎ。
太陽を観測する天文学者が、教え子たちを連れて、到着しました。
ホテルの食堂で、明日の計画について話し合います。
‘山は、気温が低いので、防寒着が必要です’
‘あと、酸素が、とても少ないので、常に、ゆっくり動く事を心掛けてください’
“私は、高い山に行くのは、初めてです。 何か注意する事はありますか?”
‘朝食は控え目にしてください。それから、途中で休憩して体を慣らしましょう’
‘そうすれば、高山病を予防できます’
誘ってもらったお礼は、とっておきの曲にした。 (ウクレレで弾き語りをする)
明日の目的地は、普通の旅では、決して行けない場所。
こんな、ワクワクする気持ちは、久し振り!
天文学者だけが知る風景。 私も、宇宙に近付く事が出来るのだろうか?
興奮していたのだろうか? 遠足の日の子供のように、朝早く目が覚めた。
天気は晴れ! ナビゲーターの冒険は、幸先の良いスタートを切りました。
‘万が一、気分が悪くなったら、酸素を吸ってくださいね!’
“私は持っていませんが…” ‘僕たちが持っているので大丈夫ですよ!’
‘山で観測する時は、夜中でも、常に集中している事が求められます’
‘ですから、一晩で、何杯もコーヒーを飲みます’
‘天文学にコーヒーは欠かせません!’ “コーヒーと良い音楽ですよね!”
‘そして、時々、酸素も欲しくなります’ “それも大事でしたね…”
出発から1時間余り。 いつの間にか、雲よりも、はるかに上を走っていました。
いよいよ、山頂に到着!
ここは車で到達できる場所としては、北アメリカで最も標高が高い地点です。
‘ゆっくり動いてください。 到着しました。 これがLMTです’
‘メキシコが誇る、最新鋭の電波望遠鏡です’
“うわ~! すごい大きいですね!”
パラボラの直径は、50メートル。
最も波長の短い電波、サブミリ波で観測できる望遠鏡としては世界最大です。
標高が高く、空気が乾燥したメキシコの高山が天文観測に最適である事から
アメリカの大学と、メキシコの研究所によって、建設されました。
観測室を案内してもらいました。 彼も、天文学者です。
‘私たち天文学者は、かすかな信号を狙っています’
‘さまざまなノイズに埋もれた天体を捉えるため、とても複雑な計算を行って
います。 ターゲットは、宇宙のかなたにある星や銀河です’
LMTが参加した、有名なプロジェクトがあります。
2017年4月、LMTをはじめとする世界中の望遠鏡が、おとめ座の方向に向け
られました。 ターゲットは、太陽系のある天の川銀河の、はるかかかなた。
5500万光年離れた銀河… 楕円銀河M87 です。
みずから光る恒星、数兆個が集まり、ぼんやりと輝いています。
銀河の中心にはガスの円盤が存在し、その中心には巨大なブラックホールが
潜んでいるとされて来ました。しかし、それを直接見る事は出来ませんでした。
そういえば、あの頃も、太陽の大きさが、日によって違って見えていた。
そんな記憶が、ふと、よみがえって来た…。
今も、多くの謎に包まれている、テオティワカン。
誰が、何の目的でピラミッドを造ったのか? 分かっていないという。
でも、1つ、確かな事がある。
古代の人々の苦労のおかげで、私は、太陽に近付いたと、全身で感じる事が
できた気がする。
16世紀、アステカやマヤなどの文明は、ヨーロッパに滅ぼされました。
その後、独立を果たすと、近代的な天文学を、急速に発展させて行きます。
案内してもらったのは、メキシコシティにある、チャプルテペック城。
メキシコ天文学、発祥の地です。 “すごい!階段がピカピカですね!”
19世紀末から20世紀初頭にかけては、大統領公邸として使われた事もあり
ました。
壁には、革命や戦争に翻弄されて来た、独立後の歴史が刻まれています。
この城に、かつて、天文観測に使われた塔が、残されていました。
まさに、城のシンボル!
周囲を警戒する、この見張り塔が、メキシコ初の天文台でした。
設立は、1878年。 日本に、国立天文台の前身、東京天文台が設立された
10年前に当たります。
‘ここからの眺めが、1番キレイなのですよ!’
“うわ~! 本当だ~! すごいキレイ~!”
‘ここが天文台だったのは、数年に過ぎませんでした’
‘市内の別の場所に移転し、その後、さらに遠くへと移って行きました’
‘実は、最新の望遠鏡が、隣のプエブラ州にあります’
‘とても素敵な場所なので、良かったら、お連れしましょうか?’
“はい! ぜひ、行きたいです!”
目指すのは、天文学者だけが行ける、特別な場所。
ナビゲーターを乗せた車が、乾いたメキシコの大地を、ひた走ります。
出発して3時間。 山の頂に、白く光るものが見えて来ました。
目的地の望遠鏡です。 この日の宿泊は、シウダード・セルダン。
メキシコシティから、250キロ離れた、小さな街です。
明日、訪れる望遠鏡があるのは、4000メートルを超す山。
体を高地に慣らすため、標高2500の、この場所で、一晩、過ごす必要がある
のです。 午後8時過ぎ。
太陽を観測する天文学者が、教え子たちを連れて、到着しました。
ホテルの食堂で、明日の計画について話し合います。
‘山は、気温が低いので、防寒着が必要です’
‘あと、酸素が、とても少ないので、常に、ゆっくり動く事を心掛けてください’
“私は、高い山に行くのは、初めてです。 何か注意する事はありますか?”
‘朝食は控え目にしてください。それから、途中で休憩して体を慣らしましょう’
‘そうすれば、高山病を予防できます’
誘ってもらったお礼は、とっておきの曲にした。 (ウクレレで弾き語りをする)
明日の目的地は、普通の旅では、決して行けない場所。
こんな、ワクワクする気持ちは、久し振り!
天文学者だけが知る風景。 私も、宇宙に近付く事が出来るのだろうか?
興奮していたのだろうか? 遠足の日の子供のように、朝早く目が覚めた。
天気は晴れ! ナビゲーターの冒険は、幸先の良いスタートを切りました。
‘万が一、気分が悪くなったら、酸素を吸ってくださいね!’
“私は持っていませんが…” ‘僕たちが持っているので大丈夫ですよ!’
‘山で観測する時は、夜中でも、常に集中している事が求められます’
‘ですから、一晩で、何杯もコーヒーを飲みます’
‘天文学にコーヒーは欠かせません!’ “コーヒーと良い音楽ですよね!”
‘そして、時々、酸素も欲しくなります’ “それも大事でしたね…”
出発から1時間余り。 いつの間にか、雲よりも、はるかに上を走っていました。
いよいよ、山頂に到着!
ここは車で到達できる場所としては、北アメリカで最も標高が高い地点です。
‘ゆっくり動いてください。 到着しました。 これがLMTです’
‘メキシコが誇る、最新鋭の電波望遠鏡です’
“うわ~! すごい大きいですね!”
パラボラの直径は、50メートル。
最も波長の短い電波、サブミリ波で観測できる望遠鏡としては世界最大です。
標高が高く、空気が乾燥したメキシコの高山が天文観測に最適である事から
アメリカの大学と、メキシコの研究所によって、建設されました。
観測室を案内してもらいました。 彼も、天文学者です。
‘私たち天文学者は、かすかな信号を狙っています’
‘さまざまなノイズに埋もれた天体を捉えるため、とても複雑な計算を行って
います。 ターゲットは、宇宙のかなたにある星や銀河です’
LMTが参加した、有名なプロジェクトがあります。
2017年4月、LMTをはじめとする世界中の望遠鏡が、おとめ座の方向に向け
られました。 ターゲットは、太陽系のある天の川銀河の、はるかかかなた。
5500万光年離れた銀河… 楕円銀河M87 です。
みずから光る恒星、数兆個が集まり、ぼんやりと輝いています。
銀河の中心にはガスの円盤が存在し、その中心には巨大なブラックホールが
潜んでいるとされて来ました。しかし、それを直接見る事は出来ませんでした。
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