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極地から見える地球に待ち受けている未来の姿とは?
2020年10月10日 (土) | 編集 |
FC2 トラックバックテーマ:「去年の今頃は何をしていましたか?」
北極、そして南極。

地球上にある2つの氷の世界は、凍てついた何もない場所に見えます。

しかし、氷や海、永久凍土の中を探すと…  “マンモスの牙だ!”

今とは全く異なる極地の姿が見えて来ます。

氷の面積は、数十万年の周期で、大きく変動している事が分かって来ました。

そして、氷河を削り取る真犯人も…。 シリーズ極地大冒険。

北極・南極を冒険し、壮大な地球史を読み解きます。

今回の主人公は、スミソニアン国立自然史博物館の館長。

時に、氷の海に漕ぎ出し、時に、永久凍土の洞窟に潜り込みます。

今、人類は、アイスハウスと呼ばれる氷の時代に生きています。

この先、極地の氷は、一体、どうなるのか?

来たるべき地球の未来に迫ります。

地球史を読み解いて来た、極地大冒険。

北極圏では氷床の崩壊につながる水温の上昇が確認され、発掘された氷の
コアには、人類による二酸化炭素の急激な上昇が記録されていました。

一体、どんな未来が、地球に待ち受けているのでしょうか?

カナダのロッキー山脈の奥に、地球の未来を、のぞける場所があります。

地質学者と、その洞窟に入りました。

洞窟内は、ずっと凍ったままの永久凍土です。 15分後、様子が一変します。

スミソニアン国立自然史博物館の館長は、言う。

“こりゃ、すごい! まるで氷砂糖の中みたいだ! 信じられない…”

大気中の水分が凍りついて出来た、巨大な氷の結晶です。

そして今、この洞窟にも、変化が起きている事が分かりました。

洞窟を案内している地質学者は、言う。

‘見て! 今にも氷が剥がれそうだ! あなたの頭の上です’

‘足元の氷は… どうやら天井から落ちて来たみたいですね…’

“まいったな…”

洞窟内には、温暖な気候が訪れた、40万年前の変化の跡が残っていました。

‘かつて温暖化が起こって、氷がとけだし、その流れ出した水が、再び凍った
のです’

‘ミネラル分が溶けた水が、少しずつ壁の表面を流れ落ちると、薄い膜を作る
のです’

‘その膜が、無数に重なり合って、こんな不思議な模様が出来上がるのです’

‘興味深いのは、40万年前の世界は、今より、ほんの数度、暖かかったに
すぎないのです’

歴史が繰り返せば、洞窟内の壁や地面は再び、とけ始めるかも知れません。

‘問題は、この洞窟内に、大量の炭素が含まれているという事です’

“その炭素は、どこから?”

‘動植物の死骸の炭素が、土壌中に、しみこむのです’

‘今は凍っているけど、気温が、ちょっと上がれば、話しは別です!’

“冷凍庫のドアが開いたら、とける”

‘そして炭素は、メタンガスとして吐き出され、温暖化に拍車がかかる’

‘いつ、永久凍土が、とけ始めるのか? もう、待ったなしです!’

“来る途中、氷が落ちていたね”   ‘つまり、転換期に来ているのです!’

‘50年後に来たら、この壁は、とけているはずですよ!’

“それは深刻だな…”   ‘ええ…’

もし、洞窟内や極地の永久凍土が、全て、とけ出したら、二酸化炭素濃度は、
どれほど上昇するのでしょうか?

氷がとける事で、更に温暖化が加速し、ホットハウスへと突き進む未来が
見えて来ました。

現在のような二酸化炭素濃度の時代は、これまで、あったのでしょうか?

その時代の様子が分かれば、未来は、より明確になります。

スミソニアン国立自然史博物館の館長は、言う。

“現在、二酸化炭素濃度は、410ppm”

“前回、その濃度に達した300万年前の地球は、どんな様子だったのか?”

訪れたのは、アメリカ・バージニア州。 海から140キロ内陸にある採石場。

ここに、求めていた地層があります。

地質学者は、化石調査を通じて、温暖化の影響を確かめています。

目指す地層は、かなり深く掘り進めないと、出てきません!

スミソニアン国立自然史博物館の館長は、言う。

“ああ! 300万年前の2枚貝! 完璧な状態だ!”

‘昨日まで、生きていたみたい! キレイ!’

“古生物学者にとっては、パラダイスだ!”   ‘本当に、そうね!’

“ここは海岸だったんだね!”

驚く事に、140キロ内陸の採石場は、かつて海岸でした。

サンゴがあり、温かい海水が打ち寄せていたのです。

この頃、地球の気温は、今より3~4度高く、世界の海面が、今より18メートル
高かったと考えられます。 計算すると、当時の東海岸は、こんな様子。

今後も温暖化が続けば、かつて海面下にあった地域は、再び、海に沈む
でしょう。

“そうすると、昔は海岸線が、今より140キロ近く、内陸にあったんだな”

‘そうです’

二酸化炭素濃度が、今と同じくらい高かったのは、300万年前が最後です。

‘ここから未来が見えるわ!’   “どんな未来だい?”

‘今は、氷と大気のバランスが崩れている状態ね’

‘オーブンに、冷凍食品を入れたとするわね’

‘オーブンを地球の大気と考えると、大気に温められてジワジワとけるけど、
しばらくは凍ったままでしょう?’

“じゃあ、いずれ海面は、上昇するんだね”   ‘そういうこと!’

“問題は、氷がとけるまでの時間だな…”

‘その通り! 世界中が、その疑問の答えを求めてる’

いつ起こるとも知れない海面上昇。 今、二酸化炭素濃度は増える一方です。