2020年09月19日 (土) | 編集 |
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宇宙の怪物が放つガンマ線には、更に高いエネルギーが含まれている。
新たに分かった、ガンマ線バーストの姿です。
では、一体、これほどまでのエネルギーを作り出す源は、何なのか?
その謎に挑んで来たのが、ケンブリッジ大学の名誉教授です。
“ガンマ線バーストは、星が死ぬ時の爆発、超新星が関係していると考えて
いました”
“ところがガンマ線バーストの膨大なエネルギーは、超新星爆発を、はるかに
上回っていたのです”
巨大な星が死ぬ時に起こす… 超新星爆発。
瞬時に、大量のエネルギーを放出します。
しかし、ガンマ線バーストを説明するには、圧倒的に足りません。
そこで名誉教授は、ある条件で、星が爆発する時に、大きなエネルギーが
放出される事を理論的に突き止めました。
“中心部が高速で回転している星を、考えてみましょう”
“星の中心部は、遠心力のため、球体ではなく、このような、へん平な形に
なるはずです”
“すると星が爆発する時、中心部から放出されたエネルギーは、全ての方向
ではなく、最も脱出しやすい回転軸の方向に噴き出します”
“いわゆる、ジェットです”
計算によると、ジェットは、光の速度の99.99%という、信じられないスピードで
放出されていました。
宇宙には、銀河の中心から放出される、ジェットがある事が知られています。
それは、ブラックホールによって作られ、すさまじいエネルギーを放出します。
ガンマ線バーストは、ジェットによって、爆発のエネルギーが集中的に放出
されていると考えれば、超新星爆発を上回る巨大なエネルギーが説明できる
といいます。
“結論は明快でした。 ジェットの方向から爆発を見れば、巨大なエネルギーの
観測を説明できるのです”
巨大な星が死ぬ時に出現する、ブラックホール。
そして、そこから放出されるジェット。
ガンマ線バーストの怪物級のエネルギーは、このジェットを正面から見ていた
ものだったのです。
マジック望遠鏡が解き明かしたのは、それだけではありません。
解析から、更に詳しい正体が見えて来ました。
高速のジェットは、星の周りの物質と衝突して、広がって行きます。
この時、ジェットの中の高速の電子が、宇宙空間の光子に激突。
すると、新たなガンマ線が発生します。 ガンマ線の発生は、2段階ある。
これこそが、ガンマ線バーストのメカニズムなのです。
マジック望遠鏡が、世界で初めて、怪物の正体を解き明かしました。
東京大学宇宙線研究所の教授は、言う。
“天にも昇る気分でしたね… 最初、話しを聞いた時は… はい”
“すごい驚きを持って… 驚きと喜びを持って、観測結果を眺めましたね”
“諦めなかったのが、良かったのだと思います”
宇宙最大の爆発、ガンマ線バースト。
それは、まさに、ブラックホールが生まれる時の豪快な産声だったのです。
☆宇宙博物記☆
マジック望遠鏡のあるカナリア諸島のラパルマ島。
天文台のある山腹に、上空から見ると、ちょっと不思議な模様が見えます。
一体、何があるのでしょうか?
星空のツアーガイドをしている女性に、その場所を案内してもらいました。
“これらの石は、スペイン人がやって来る前に暮らしていた先住民が並べた
ものです”
石を寄せ集めて造られた、500年以上前の遺跡です。
当時の人は、この場所で、太陽の動きを観測していました。
“夏至の日には、太陽は、あそこに見える、あの山から昇って来ます”
“当時の人は、ここに石を積んで、カレンダーとして使っていたのです”
ラパルマ島が、天体観測に最適だと、決定づけた望遠鏡があります。
“こちらは、アイザック・ニュートン望遠鏡です”
実は、この望遠鏡、もともとはイギリスにあったものでした。
1968年にイギリスで完成した、アイザック・ニュートン望遠鏡。
当初は、エリザベス女王も見学に来るほど、期待されていました。
しかし、街明かりや天気の悪さから、満足のいく観測はできず、やむなく、
イギリスからラパルマ島に移転させたのです。
ラパルマ島の夜空は、天文学者の想像を、はるかに上回っていました。
ケンブリッジ大学の名誉教授は、言う。
“イギリスで観測していた時は、大気が不安定で、星の像は荒れ狂っている
ように見えました”
“一方ラパルマ島では、星の像は、まるでダイヤモンドのような、くっきりとした
輝きでした。 初めて見た時は、もう、ゾクゾクしました…”
1年のうち、300日以上が晴れるというラパルマ島は、今では22の望遠鏡が
並ぶ、一大観測拠点となりました。 カナリア諸島のラパルマ島。
昔も今も、宇宙を見る最高の場所なのですね!
宇宙の怪物が放つガンマ線には、更に高いエネルギーが含まれている。
新たに分かった、ガンマ線バーストの姿です。
では、一体、これほどまでのエネルギーを作り出す源は、何なのか?
その謎に挑んで来たのが、ケンブリッジ大学の名誉教授です。
“ガンマ線バーストは、星が死ぬ時の爆発、超新星が関係していると考えて
いました”
“ところがガンマ線バーストの膨大なエネルギーは、超新星爆発を、はるかに
上回っていたのです”
巨大な星が死ぬ時に起こす… 超新星爆発。
瞬時に、大量のエネルギーを放出します。
しかし、ガンマ線バーストを説明するには、圧倒的に足りません。
そこで名誉教授は、ある条件で、星が爆発する時に、大きなエネルギーが
放出される事を理論的に突き止めました。
“中心部が高速で回転している星を、考えてみましょう”
“星の中心部は、遠心力のため、球体ではなく、このような、へん平な形に
なるはずです”
“すると星が爆発する時、中心部から放出されたエネルギーは、全ての方向
ではなく、最も脱出しやすい回転軸の方向に噴き出します”
“いわゆる、ジェットです”
計算によると、ジェットは、光の速度の99.99%という、信じられないスピードで
放出されていました。
宇宙には、銀河の中心から放出される、ジェットがある事が知られています。
それは、ブラックホールによって作られ、すさまじいエネルギーを放出します。
ガンマ線バーストは、ジェットによって、爆発のエネルギーが集中的に放出
されていると考えれば、超新星爆発を上回る巨大なエネルギーが説明できる
といいます。
“結論は明快でした。 ジェットの方向から爆発を見れば、巨大なエネルギーの
観測を説明できるのです”
巨大な星が死ぬ時に出現する、ブラックホール。
そして、そこから放出されるジェット。
ガンマ線バーストの怪物級のエネルギーは、このジェットを正面から見ていた
ものだったのです。
マジック望遠鏡が解き明かしたのは、それだけではありません。
解析から、更に詳しい正体が見えて来ました。
高速のジェットは、星の周りの物質と衝突して、広がって行きます。
この時、ジェットの中の高速の電子が、宇宙空間の光子に激突。
すると、新たなガンマ線が発生します。 ガンマ線の発生は、2段階ある。
これこそが、ガンマ線バーストのメカニズムなのです。
マジック望遠鏡が、世界で初めて、怪物の正体を解き明かしました。
東京大学宇宙線研究所の教授は、言う。
“天にも昇る気分でしたね… 最初、話しを聞いた時は… はい”
“すごい驚きを持って… 驚きと喜びを持って、観測結果を眺めましたね”
“諦めなかったのが、良かったのだと思います”
宇宙最大の爆発、ガンマ線バースト。
それは、まさに、ブラックホールが生まれる時の豪快な産声だったのです。
☆宇宙博物記☆
マジック望遠鏡のあるカナリア諸島のラパルマ島。
天文台のある山腹に、上空から見ると、ちょっと不思議な模様が見えます。
一体、何があるのでしょうか?
星空のツアーガイドをしている女性に、その場所を案内してもらいました。
“これらの石は、スペイン人がやって来る前に暮らしていた先住民が並べた
ものです”
石を寄せ集めて造られた、500年以上前の遺跡です。
当時の人は、この場所で、太陽の動きを観測していました。
“夏至の日には、太陽は、あそこに見える、あの山から昇って来ます”
“当時の人は、ここに石を積んで、カレンダーとして使っていたのです”
ラパルマ島が、天体観測に最適だと、決定づけた望遠鏡があります。
“こちらは、アイザック・ニュートン望遠鏡です”
実は、この望遠鏡、もともとはイギリスにあったものでした。
1968年にイギリスで完成した、アイザック・ニュートン望遠鏡。
当初は、エリザベス女王も見学に来るほど、期待されていました。
しかし、街明かりや天気の悪さから、満足のいく観測はできず、やむなく、
イギリスからラパルマ島に移転させたのです。
ラパルマ島の夜空は、天文学者の想像を、はるかに上回っていました。
ケンブリッジ大学の名誉教授は、言う。
“イギリスで観測していた時は、大気が不安定で、星の像は荒れ狂っている
ように見えました”
“一方ラパルマ島では、星の像は、まるでダイヤモンドのような、くっきりとした
輝きでした。 初めて見た時は、もう、ゾクゾクしました…”
1年のうち、300日以上が晴れるというラパルマ島は、今では22の望遠鏡が
並ぶ、一大観測拠点となりました。 カナリア諸島のラパルマ島。
昔も今も、宇宙を見る最高の場所なのですね!
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