fc2ブログ

平和な田舎暮らしに美容・健康など自由気ままに綴っています!
生死を分けた史上最大の第3の大量絶滅とは?
2020年09月05日 (土) | 編集 |
第2117回「あなたの一番古い記憶はなんですか?」
第2の大量絶滅を乗り越えて、陸上へと進出した生き物たち。

それから、1億年後のペルム紀。

生き物たちは、更なる進化を果たし、大繁栄を遂げていました。

南アフリカのカルー盆地です。

ここではペルム紀の繁栄を知る事ができる化石が続々と発見されています。

長年にわたり、発掘調査を行っている、古生物学者です。

生き物の痕跡が残されている場所を、案内してもらいました。

“これを見てください”

“2億6000万年前に、この場所を歩いていた、大きな生き物の足跡です”

足跡の大きさは、20センチほど。

こんな風に歩いていた生き物とは、何でしょうか?  ゴルゴノプスです。

体長は、およそ2メートル。 この時代に繁栄した、肉食動物です。

デボン紀末に、陸上へと進出した生き物たちは、四足(しそく)動物へと進化を
遂げていたのです。 こちらは… ディメトロドン。

背中には、大きな帆のようなものが付いています。

異性へのアピールや、体温を調整する為に使われていたと考えられています。

そしてこちらが、哺乳類の祖先にあたる… ディキノドン。

2本の牙を持つ、大型の草食動物です。

そこにやって来たのは、恐竜の祖先… チタノフォネウス。

危ない!  ディキノドンが、チタノフォネウスに、食べられてしまいました!

哺乳類の祖先は、かよわい存在だったのです。

今度は、海の中をのぞいてみましょう!

魚類をはじめ、海の生き物たちも、多様な進化を遂げていました。

スミソニアン国立自然史博物館の館長は、言う。

“魚類は大型化しました。 中でも驚くべきは、サメの仲間ヘリコプリオンです”

“最大の特徴は、下アゴにある渦巻き状の歯です”

“これで獲物を、真っ二つにして食べていたと考えられます”

こちらが、歯の化石です。

歯の大きさからヘリコプリオンは、12メートルもの大きさだったと推測されてい
ます。 浅瀬では、サンゴの仲間や軟体動物なども繁栄していました。

昆虫と同じ祖先を持つ、三葉虫の姿も見えます。

しかし、この生き物たちの楽園も、長くは続きませんでした。

ペルム紀(2億6千万年前) 。

地球上の大陸が合体し、巨大な大陸が誕生しました。 超大陸パンゲアです。

実はこのパンゲアの誕生がキッカケとなり、史上最大となる第3の大量絶滅が
起こります。

まず、大陸の衝突によって膨大な量のプレートが地球内部に沈み込みます。

巨大メガリスと呼ばれています。

巨大メガリスは、次第に、地球内部の核へ落ちて行きました。

地球の核は、高温の液体金属で出来ています。

核の液体金属は、熱によって対流しています。

ここに、地球の自転が加わる事で、対流が渦状になり、磁力が発生します。

地球は、地磁気と呼ばれる、この磁力のおかげで、太陽風や宇宙線など、
宇宙の脅威から守られています。

ところが、巨大メガリスが核に落下すると、その対流が乱れ、地磁気に異変が
起きました。 地磁気が弱まり、地球に、大量の宇宙線が降り注いだのです。

宇宙線には、大気中に雲を発生させる性質があります。

雲は雪を降らせ、気候が寒冷化したのです。

こうして、厳しい寒さと飢えが、生き物たちを襲いました。

陸上の生き物のうち、60%の種が絶滅したのです。

更に、超大陸パンゲアの誕生がもたらした異変は、これだけではありません。

その痕跡が、ロシア・中央シベリア高原に残されています。

目の前に広がる山々。

実は、これ、巨大噴火によって噴出した、溶岩の固まりです。

面積は、実に、日本の10倍以上に及びます。

山肌には、水平な線が、幾重にも刻まれています。

噴火が、繰り返し起こった事を示しています。

でも、巨大噴火は、一体、どのようにして、引き起こされたのでしょうか?

パンゲアが誕生する時、地球内部で起きた… 巨大メガリスの落下。

これが引き金となって、高温の物質が地表へ浮上しました。

スーパーブルームと呼ばれる現象です。

このスーパーブルームによって、大規模なマグマの活動が引き起こされました。

想像を絶する量の溶岩が、噴き出したのです。

その高さは、2000メートルにも及んだと考えられています。

活発な火山活動は、100万年以上も続きました。

更に噴火によって、二酸化炭素やメタンも大量に噴出。

急激な温暖化が起こり、地球は、灼熱地獄と化したのです。

こうして、陸上の大型生物は、ほぼ全滅しました。

更に、陸上の異変は、海にも大きな影響を与えました。

水温の上昇や、海水の酸性化などの異変が、次々に起こったのです。

そのため、海の生き物も、ほとんどが死に絶えました。

スミソニアン国立自然史博物館の館長は、言う。

“第3の大量絶滅は、まさに、究極の絶滅です”

“三葉虫など、この時代に、よく見られる生き物たちが、壊滅的な打撃を受け
ました”

“2度の大量絶滅を生き延びて来た者達でさえ、乗り越える事はできなかった
のです”

ペルム紀末に起こった、第3の大量絶滅。

96%の生物種が絶滅する、史上最大のものになりました。