2020年09月02日 (水) | 編集 |
第2117回「あなたの一番古い記憶はなんですか?」
人類が誕生する、はるか昔、およそ6600万年前、巨大な隕石が地球を襲い
ました。
隕石の衝突によって当時、地球で繁栄を極めていた恐竜が絶滅したのです。
この異変は、大量絶滅と呼ばれ、地球上の生き物のうち75%以上もの種が
死に絶えました。
しかし、地球の歴史の中で、こうした大量絶滅が起きたのは、この時だけでは
ありません。
こちらは、過去5億年間の生物の多様性の度合いを表したグラフです。
(5億年前) カンブリア紀 → オルドビス紀 → シルル紀
(4億年前) デボン紀 → 石炭紀
(3億年前) ペルム紀 → 三畳紀
(2億年前) ジュラ紀
(1億年前) 白亜紀
この中で、極端に生物の多様性が低下する時があります。
大量絶滅が起こった事を示しています。
オルドビス紀・デボン紀・ペルム紀・三畳紀・白亜紀と呼ばれる時代です。
この5度の大量絶滅は… ビッグファイブ 5大絶滅と呼ばれています。
一見、生命存続の危機に見える大量絶滅。
しかし、この異変は、生命の進化を劇的に進める鍵となって来ました。
古生物学者は、言う。
“大量絶滅に生き残った者が勝者であり、その子孫が次の時代の主役となる
のです”
でも、実際、どのようにして、生き物は大量絶滅を乗り越え、進化を遂げて
行ったのでしょうか?
今回、世界の研究の最前線を巡りながら、その謎に迫ります。
前編では、4億4000万年前に起こった、第1の大量絶滅をはじめ、3つの大量
絶滅を見て行きます。
海洋生物の楽園が広がっていた、オルドビス紀。
ある能力を持った者が、第1の大量絶滅を生き残る事ができました。
続く、デボン紀に起きた、第2の大量絶滅。
生き物がたどって来た歴史の中で、重要となる進化がもたらされました。
そして、第3の大量絶滅が起こったペルム紀。
96%もの種が死に絶える異変の中で、生き物たちは、意外な戦略で命を
つないだのです。 私たちの遠い祖先が歩んで来た、試練の道のり。
大量絶滅がもたらした、進化の謎に迫ります。
☆絶滅サバイバー図鑑-1☆
地球最後の秘境とも呼ばれる深海。
はるか昔から、大量絶滅を生き延びて来た、生き物たちを見る事ができます。
前方に、何か動いています。 4億年以上も生き延びて来た、オウムガイです。
大きさは、30センチほど。 イカやタコの仲間です。
繰り返し起こった大量絶滅を、一体、どの様に生き延びて来たのでしょうか?
こちらは、研究者が設置したエサ。
すると、2匹のオウムガイが、やって来ました。
奥の1匹は、エサを食べています。
もう片方は、様子をうかがっているようです。 あっ! 近付いて来ました!
相手を引っ張り始めました。 エサを奪い取ろうとしているようです。
水を吹き出し、ジェット噴射!
食べ物に乏しい深海では、こうした激しい戦いが繰り広げられます。
厳しい環境を、たくましく乗り越えていたのですね!
更に、深海探検を続けていると… こちらは、花のような姿をしたウミユリです。
かつては浅瀬に生息していましたが、現在は、仲間の多くが深海で暮らして
います。
4億年前の化石と比べてみると、ほとんど体の形が変わっていません。
5度の絶滅を生き抜いて来た、まさに、生きた化石です。
花びらのような形をしているのは、腕です。
これで食べ物をとり、真ん中にある口に運んで食べます。
実は、この腕、食べるためだけではなく、意外な使い方があるのです。
何だか分かりますか? 正解は、こちら! よく見てください。
腕を使って、海底を、ゆっくりと動いています!
ウミユリは、敵に襲われたりすると、引っ越しする事があるのです。
さすが、大量絶滅を生き抜いて来たサバイバーですね!
☆絶滅サバイバー図鑑-2☆
地球最後の秘境とも呼ばれる深海。 ギラリと光る、2つの目。
デボン紀生まれの生きた化石… シーラカンスです。
1938年、シーラカンスの発見を伝えるニュース映画より。
‘南アフリカのマダガスカル島の近くで、この程シーラカンスという珍しい魚が
捕まりました’
この発見は、世界中に衝撃を与えました。
その後、インドネシアなどでも、生息が確認されています。
最大の特徴は、太く大きなヒレ!
肉鰭(にくき)と呼ばれ、これが、両生類の足へと進化したと考えられています。
肉鰭は、全部で6本。 内部には、硬い骨と筋肉が備わっています。
自由自在に動かす事が出来るのです。
なぜ、シーラカンスは、現在まで、生き延びる事ができたのか?
その秘密は、独特の生態にあります。 その1つが、こちら… 逆立ち!
実は、これ、狩りの最中なのです。
シーラカンスの鼻先には、電気を感じ取るセンサーがあります。
これで、小魚などの獲物が出す電気を感じ取り、見つける事ができるのです。
実際の狩りの様子を捉えた、貴重な映像が、こちら!
(NHKのコズミックフロントを、ぜひ、4Kテレビで観て下さい!)
じっと待ち伏せをして、小魚が来ると… がぶり! …と、失敗。
シーラカンスが暮らす深い海は、食べ物が乏しく、生き物にとって厳しい環境
です。 待ち伏せする事で、エネルギーを節約しているのです。
こうした暮らしが、4億年以上も生き延びて来た秘訣なのかも知れませんね!
人類が誕生する、はるか昔、およそ6600万年前、巨大な隕石が地球を襲い
ました。
隕石の衝突によって当時、地球で繁栄を極めていた恐竜が絶滅したのです。
この異変は、大量絶滅と呼ばれ、地球上の生き物のうち75%以上もの種が
死に絶えました。
しかし、地球の歴史の中で、こうした大量絶滅が起きたのは、この時だけでは
ありません。
こちらは、過去5億年間の生物の多様性の度合いを表したグラフです。
(5億年前) カンブリア紀 → オルドビス紀 → シルル紀
(4億年前) デボン紀 → 石炭紀
(3億年前) ペルム紀 → 三畳紀
(2億年前) ジュラ紀
(1億年前) 白亜紀
この中で、極端に生物の多様性が低下する時があります。
大量絶滅が起こった事を示しています。
オルドビス紀・デボン紀・ペルム紀・三畳紀・白亜紀と呼ばれる時代です。
この5度の大量絶滅は… ビッグファイブ 5大絶滅と呼ばれています。
一見、生命存続の危機に見える大量絶滅。
しかし、この異変は、生命の進化を劇的に進める鍵となって来ました。
古生物学者は、言う。
“大量絶滅に生き残った者が勝者であり、その子孫が次の時代の主役となる
のです”
でも、実際、どのようにして、生き物は大量絶滅を乗り越え、進化を遂げて
行ったのでしょうか?
今回、世界の研究の最前線を巡りながら、その謎に迫ります。
前編では、4億4000万年前に起こった、第1の大量絶滅をはじめ、3つの大量
絶滅を見て行きます。
海洋生物の楽園が広がっていた、オルドビス紀。
ある能力を持った者が、第1の大量絶滅を生き残る事ができました。
続く、デボン紀に起きた、第2の大量絶滅。
生き物がたどって来た歴史の中で、重要となる進化がもたらされました。
そして、第3の大量絶滅が起こったペルム紀。
96%もの種が死に絶える異変の中で、生き物たちは、意外な戦略で命を
つないだのです。 私たちの遠い祖先が歩んで来た、試練の道のり。
大量絶滅がもたらした、進化の謎に迫ります。
☆絶滅サバイバー図鑑-1☆
地球最後の秘境とも呼ばれる深海。
はるか昔から、大量絶滅を生き延びて来た、生き物たちを見る事ができます。
前方に、何か動いています。 4億年以上も生き延びて来た、オウムガイです。
大きさは、30センチほど。 イカやタコの仲間です。
繰り返し起こった大量絶滅を、一体、どの様に生き延びて来たのでしょうか?
こちらは、研究者が設置したエサ。
すると、2匹のオウムガイが、やって来ました。
奥の1匹は、エサを食べています。
もう片方は、様子をうかがっているようです。 あっ! 近付いて来ました!
相手を引っ張り始めました。 エサを奪い取ろうとしているようです。
水を吹き出し、ジェット噴射!
食べ物に乏しい深海では、こうした激しい戦いが繰り広げられます。
厳しい環境を、たくましく乗り越えていたのですね!
更に、深海探検を続けていると… こちらは、花のような姿をしたウミユリです。
かつては浅瀬に生息していましたが、現在は、仲間の多くが深海で暮らして
います。
4億年前の化石と比べてみると、ほとんど体の形が変わっていません。
5度の絶滅を生き抜いて来た、まさに、生きた化石です。
花びらのような形をしているのは、腕です。
これで食べ物をとり、真ん中にある口に運んで食べます。
実は、この腕、食べるためだけではなく、意外な使い方があるのです。
何だか分かりますか? 正解は、こちら! よく見てください。
腕を使って、海底を、ゆっくりと動いています!
ウミユリは、敵に襲われたりすると、引っ越しする事があるのです。
さすが、大量絶滅を生き抜いて来たサバイバーですね!
☆絶滅サバイバー図鑑-2☆
地球最後の秘境とも呼ばれる深海。 ギラリと光る、2つの目。
デボン紀生まれの生きた化石… シーラカンスです。
1938年、シーラカンスの発見を伝えるニュース映画より。
‘南アフリカのマダガスカル島の近くで、この程シーラカンスという珍しい魚が
捕まりました’
この発見は、世界中に衝撃を与えました。
その後、インドネシアなどでも、生息が確認されています。
最大の特徴は、太く大きなヒレ!
肉鰭(にくき)と呼ばれ、これが、両生類の足へと進化したと考えられています。
肉鰭は、全部で6本。 内部には、硬い骨と筋肉が備わっています。
自由自在に動かす事が出来るのです。
なぜ、シーラカンスは、現在まで、生き延びる事ができたのか?
その秘密は、独特の生態にあります。 その1つが、こちら… 逆立ち!
実は、これ、狩りの最中なのです。
シーラカンスの鼻先には、電気を感じ取るセンサーがあります。
これで、小魚などの獲物が出す電気を感じ取り、見つける事ができるのです。
実際の狩りの様子を捉えた、貴重な映像が、こちら!
(NHKのコズミックフロントを、ぜひ、4Kテレビで観て下さい!)
じっと待ち伏せをして、小魚が来ると… がぶり! …と、失敗。
シーラカンスが暮らす深い海は、食べ物が乏しく、生き物にとって厳しい環境
です。 待ち伏せする事で、エネルギーを節約しているのです。
こうした暮らしが、4億年以上も生き延びて来た秘訣なのかも知れませんね!
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