2020年08月27日 (木) | 編集 |
第2118回「FC2ブログを始めてどれくらい経ちますか?」
夜空に、ひときわ明るく輝く金星。
今から半世紀前、無人探査機が金星に着陸しました。
世界で初めて、地球以外の惑星に降り立つ。 人類史に残る偉業でした。
旧ソビエト連邦のベネラ計画。 ベネラとは、ロシア語で、金星という意味です。
当時ソビエトは、次々と探査機を金星に送り、謎に満ちた金星の姿を明らかに
して行ったのです。 当時の観測成果は、今も受け継がれています。
日本の金星探査を率いる、あかつきプロジェクトマネージャーは、ベネラ計画
について、こう語ります。
“何ていうなか… まぁ、オリジン(起源)みたいなものですよね…”
“こういう事を測る事が人類の知識を高める事につながるという信念を持って
探査機を設計し、そこに載せる機器を設計し、そして、そのデータを、きちんと
取ってる… いや、素晴らしいです…”
しかし、金星着陸までの道のりは、簡単なものではありませんでした。
金星は、地獄のような惑星だったのです。
宇宙物理学者は、言う。
“探査機は、すさまじい気圧で、完全に潰されてしまったんだ”
新聞記者は、言う。
“着陸は、不可能だと思われました”
“それでも我々は、金星の真の姿を見たかったのです”
人類初の金星着陸! 科学者たちの執念がありました。
偉業は、どのようにして成し遂げられたのか?
金星探査に関わった人たちの証言から、解き明かします!
金星着陸成功の15カ月後、ベネラ8号が打ち上げられます。
目指すは、500度、100気圧の世界。
今回は、さまざまな観測機器を載せました。
ベネラ8号は、金星から、新たな情報を地球にもたらします。
ガス分析器は、金星表面の大気を観測しました。
ケルディッシュの右腕といわれたミハイル・マロフ博士は、言う。
“当初、金星の大気は、窒素が、ほとんどだろうと考えられていました”
“しかし、98%が二酸化炭素だと分かったのです”
風速計は、上空に秒速100メートルという、すさまじい風か吹いている事を示し
ました。
更に、光を観測する装置によって、分厚い雲に覆われつつも、僅かな光が、
金星の表面を照らしている事が分かりました。
この光のデータが、金星の大きな謎を解く事につながります。
その解明に関わったのは、日本人研究者です。
東京学芸大学の名誉教授です。
当時、大学院生だった名誉教授は、ベネラ8号の光のデータから金星の表面が
なぜ、500度近い高温になるのかという謎に挑みました。
“ベネラ8号が初めて地面まで到達して、太陽光の強度を観測して僅かながらも
確実に太陽光が、金星表面まで来ているという事が分かったわけです”
“当時としては、画期的な情報だったと思います”
そもそも、分厚い雲に覆われた金星には、太陽からの光が、ほんの僅かしか
入りません。 そのため、本来なら、地球より冷たいはず!
一体、なぜ、金星は、500度もの温度になったのでしょうか?
名誉教授が注目したのは… 温室効果でした。
太陽光が地面に当たると、地面が温まり、赤外線を放射します。
その時、大気の中に二酸化炭素や水蒸気など、赤外線を吸収する物質が
あると、大気が暖まります。
すると今度は、大気からも赤外線が放射され、地表を更に温めます。
これが、温室効果です。
“金星の場合は、ものすごく大気層が厚いので、温室効果を考える時に、層を
いくつも分けて考える必要がありす”
地球の100倍の気圧。 そして、ほとんどが二酸化炭素。
そのため太陽光が表面に、僅かでも届くと…。
“赤外線を地面が出すのですが、この赤外線が、大気の真ん中辺、または、
宇宙空間までは、とても行かなくて、大気の下の方で、すぐ吸収されてしまう”
“それは、なぜかというと、大気が厚くて、ここに二酸化炭素が、ものすごく
たくさんあるので、二酸化炭素が、すぐ吸収してしまうのです”
“で、ここの大気が暖められて、そうすると今度は、また、この大気層が上と
下に放射する”
“そうすると今度は、この層で吸収されて、その層が、また、こういう風に放射
する”
金星の表面に、僅かでも太陽光が届くと、赤外線を放射します。
すると、濃密な二酸化炭素の大気が、吸収と放射を繰り返します。
その結果、表面は、とてつもない熱さになる、というのです。
名誉教授は、この考え方でシミュレーションを行い、500度近い温度になりうる
事を示しました。 ソビエトの観測結果を、日本で解析。
金星の謎は、国を超えて解き明かされて行きました。
夜空に、ひときわ明るく輝く金星。
今から半世紀前、無人探査機が金星に着陸しました。
世界で初めて、地球以外の惑星に降り立つ。 人類史に残る偉業でした。
旧ソビエト連邦のベネラ計画。 ベネラとは、ロシア語で、金星という意味です。
当時ソビエトは、次々と探査機を金星に送り、謎に満ちた金星の姿を明らかに
して行ったのです。 当時の観測成果は、今も受け継がれています。
日本の金星探査を率いる、あかつきプロジェクトマネージャーは、ベネラ計画
について、こう語ります。
“何ていうなか… まぁ、オリジン(起源)みたいなものですよね…”
“こういう事を測る事が人類の知識を高める事につながるという信念を持って
探査機を設計し、そこに載せる機器を設計し、そして、そのデータを、きちんと
取ってる… いや、素晴らしいです…”
しかし、金星着陸までの道のりは、簡単なものではありませんでした。
金星は、地獄のような惑星だったのです。
宇宙物理学者は、言う。
“探査機は、すさまじい気圧で、完全に潰されてしまったんだ”
新聞記者は、言う。
“着陸は、不可能だと思われました”
“それでも我々は、金星の真の姿を見たかったのです”
人類初の金星着陸! 科学者たちの執念がありました。
偉業は、どのようにして成し遂げられたのか?
金星探査に関わった人たちの証言から、解き明かします!
金星着陸成功の15カ月後、ベネラ8号が打ち上げられます。
目指すは、500度、100気圧の世界。
今回は、さまざまな観測機器を載せました。
ベネラ8号は、金星から、新たな情報を地球にもたらします。
ガス分析器は、金星表面の大気を観測しました。
ケルディッシュの右腕といわれたミハイル・マロフ博士は、言う。
“当初、金星の大気は、窒素が、ほとんどだろうと考えられていました”
“しかし、98%が二酸化炭素だと分かったのです”
風速計は、上空に秒速100メートルという、すさまじい風か吹いている事を示し
ました。
更に、光を観測する装置によって、分厚い雲に覆われつつも、僅かな光が、
金星の表面を照らしている事が分かりました。
この光のデータが、金星の大きな謎を解く事につながります。
その解明に関わったのは、日本人研究者です。
東京学芸大学の名誉教授です。
当時、大学院生だった名誉教授は、ベネラ8号の光のデータから金星の表面が
なぜ、500度近い高温になるのかという謎に挑みました。
“ベネラ8号が初めて地面まで到達して、太陽光の強度を観測して僅かながらも
確実に太陽光が、金星表面まで来ているという事が分かったわけです”
“当時としては、画期的な情報だったと思います”
そもそも、分厚い雲に覆われた金星には、太陽からの光が、ほんの僅かしか
入りません。 そのため、本来なら、地球より冷たいはず!
一体、なぜ、金星は、500度もの温度になったのでしょうか?
名誉教授が注目したのは… 温室効果でした。
太陽光が地面に当たると、地面が温まり、赤外線を放射します。
その時、大気の中に二酸化炭素や水蒸気など、赤外線を吸収する物質が
あると、大気が暖まります。
すると今度は、大気からも赤外線が放射され、地表を更に温めます。
これが、温室効果です。
“金星の場合は、ものすごく大気層が厚いので、温室効果を考える時に、層を
いくつも分けて考える必要がありす”
地球の100倍の気圧。 そして、ほとんどが二酸化炭素。
そのため太陽光が表面に、僅かでも届くと…。
“赤外線を地面が出すのですが、この赤外線が、大気の真ん中辺、または、
宇宙空間までは、とても行かなくて、大気の下の方で、すぐ吸収されてしまう”
“それは、なぜかというと、大気が厚くて、ここに二酸化炭素が、ものすごく
たくさんあるので、二酸化炭素が、すぐ吸収してしまうのです”
“で、ここの大気が暖められて、そうすると今度は、また、この大気層が上と
下に放射する”
“そうすると今度は、この層で吸収されて、その層が、また、こういう風に放射
する”
金星の表面に、僅かでも太陽光が届くと、赤外線を放射します。
すると、濃密な二酸化炭素の大気が、吸収と放射を繰り返します。
その結果、表面は、とてつもない熱さになる、というのです。
名誉教授は、この考え方でシミュレーションを行い、500度近い温度になりうる
事を示しました。 ソビエトの観測結果を、日本で解析。
金星の謎は、国を超えて解き明かされて行きました。
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