2020年08月25日 (火) | 編集 |
FC2 トラックバックテーマ:「買ったまま眠っているものは?」
今、天文学史上、前例のない取り組みが、進められています。
それは… ブラックホールの直接観測!
強烈な重力で、あらゆるものを吸い込む天体、ブラックホール。
その中心には文字通り、黒い穴があるとされています。
でも、この黒い穴、直接観測された事が、1度もないのです!
そこで、世界中の科学者200人以上が参加し、ブラックホールの撮影に挑み
ました。 使うのは、世界6カ所にある電波望遠鏡。
なんと、これらの望遠鏡をネットワークで結び、地球サイズの超巨大望遠鏡を
作り出そうというのです。
プロジェクト・リーダーは、言う。
“誰も成し遂げていない事を、切り開こうとしています”
プロジェクト・メンバーは、言う。
“科学の歴史の金字塔ではないかと思います”
準備に要した期間は、10年以上。
しかし、ようやく始まった観測は、苦難の連続でした。
チームには、ビッグ・プロジェクトの重圧がのしかかります。
研究者たちの挑戦の日々に、密着しました!
2017年4月4日。 ついに明日から、本番の観測が始まります!
プロジェクトリーダーの教授は、アメリカから各地に指示を出します。
観測の期間は、最大10日間。
8カ所の望遠鏡のうち、1カ所でも天気が悪ければ、難しい判断を迫られます。
“各地の望遠鏡を、稼働させるかどうかの判断が重要です”
“判断が正しければ、いいデータが取れますが、誤れば予算の無駄遣いです”
実は、データを保存できる容量には、限りがあります。
その為、仮に天気が大丈夫でも10日間全て観測を行う事はできないのです。
“判断を誤れば、ブラックホールの撮影が駄目になる”
“そればかり考えてしまって、心が落ち着きません”
それぞれの望遠鏡の状況は、逐一、伝えられます。
“全員、状況を分かるようにしなければなりません”
“どこか問題があれば、大変です”
4月5日。 観測初日。 (チリ・アタカマ高地/APEX望遠鏡)
チリでは最終調整の為、マックス・プランク研究所の博士が向かっていました。
プロジェクト全体に関わる仕事が残っています。
“絶対的に重要な事は、時間の調整です”
“かかった労力や予算も、全ては、この調整がうまく行くかにかかっています”
世界一正確な原子時計を使って、時間調整を行います。
“水素メイザー時計です。 1000万年で、誤差が1秒という正確さです”
各望遠鏡が、ブラックホールの電波を受けるタイムラグを、この時計を基準に
調整します。 しかし…。
“内部が焼き付いていて、冷却機能が働きません。 調子が悪そうです”
冷却システムに、異常発生です。 修理できるエンジニアはいません。
しかし、観測開始は、目前に迫っています。
“出来るのは、ドアをちょっと開けてやるぐらいです”
“装置から出る余分な熱を、逃がせるでしょう”
“これでうまく行ってくれるか、ちょっと緊張しますけどね!”
プロジェクトの運命は、この一片のテープに託されました。
同じく、観測初日。 太平洋のハワイ島。
標高4200メートルの山頂に、望遠鏡があります。
ハワイの観測は、ラドバウド大学の博士の担当です。
“今日は観測すると、さっき連絡がありました。 準備に取り掛かります”
“ここまで本当に長かった。 観測の本番は、もう、間もなくです”
“ようやく、この日が来ました”
ここでの観測には、隣り合った2つの電波望遠鏡を使います。
これから、2台の最終調整。 時間との闘いです。
(ハワイ島マウナケア/ジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡)
ここでの観測に、日本からの研究者も参加しています。
プロジェクトには、10年前に計画され始めた頃から関わって来ました。
国立天文台・水沢VLBI観測所の教授です。
ハワイは、観測拠点の中でも、重要な場所の1つだといいます。
“アレイで見た時に、西の端に位置しているのがハワイです”
(アレイ→観測ネットワーク)
“ですからハワイが参加する事によって東西方向の基線が非常にに伸びる”
“それによって、非常にシャープな画像を撮るのに、貢献します”
“ですので、ハワイの局は、非常に、この観測網にとって重要な観測局です”
確認作業を終えました。 (ハワイ島マウナケア/サブミリ波干渉計)
スミソニアン天体物理観測所の博士は、言う。
“高地だと、頭が働きにくくて、ミスが多くなりがちです”
その時…。 表示されている数字が、目まぐるしく変わっています。
受信したい周波数の数値が固定されません。手動で設定しようとしますが…。
“あぁ… 老眼鏡が要る。 ダイヤルが、ちっとも見えない… よし!出来た!”
準備は、何とか間に合いました。 “よし! 信号は良好だ!”
いよいよ、観測が始まります! “超巨大望遠鏡の完成だ!”
今、天文学史上、前例のない取り組みが、進められています。
それは… ブラックホールの直接観測!
強烈な重力で、あらゆるものを吸い込む天体、ブラックホール。
その中心には文字通り、黒い穴があるとされています。
でも、この黒い穴、直接観測された事が、1度もないのです!
そこで、世界中の科学者200人以上が参加し、ブラックホールの撮影に挑み
ました。 使うのは、世界6カ所にある電波望遠鏡。
なんと、これらの望遠鏡をネットワークで結び、地球サイズの超巨大望遠鏡を
作り出そうというのです。
プロジェクト・リーダーは、言う。
“誰も成し遂げていない事を、切り開こうとしています”
プロジェクト・メンバーは、言う。
“科学の歴史の金字塔ではないかと思います”
準備に要した期間は、10年以上。
しかし、ようやく始まった観測は、苦難の連続でした。
チームには、ビッグ・プロジェクトの重圧がのしかかります。
研究者たちの挑戦の日々に、密着しました!
2017年4月4日。 ついに明日から、本番の観測が始まります!
プロジェクトリーダーの教授は、アメリカから各地に指示を出します。
観測の期間は、最大10日間。
8カ所の望遠鏡のうち、1カ所でも天気が悪ければ、難しい判断を迫られます。
“各地の望遠鏡を、稼働させるかどうかの判断が重要です”
“判断が正しければ、いいデータが取れますが、誤れば予算の無駄遣いです”
実は、データを保存できる容量には、限りがあります。
その為、仮に天気が大丈夫でも10日間全て観測を行う事はできないのです。
“判断を誤れば、ブラックホールの撮影が駄目になる”
“そればかり考えてしまって、心が落ち着きません”
それぞれの望遠鏡の状況は、逐一、伝えられます。
“全員、状況を分かるようにしなければなりません”
“どこか問題があれば、大変です”
4月5日。 観測初日。 (チリ・アタカマ高地/APEX望遠鏡)
チリでは最終調整の為、マックス・プランク研究所の博士が向かっていました。
プロジェクト全体に関わる仕事が残っています。
“絶対的に重要な事は、時間の調整です”
“かかった労力や予算も、全ては、この調整がうまく行くかにかかっています”
世界一正確な原子時計を使って、時間調整を行います。
“水素メイザー時計です。 1000万年で、誤差が1秒という正確さです”
各望遠鏡が、ブラックホールの電波を受けるタイムラグを、この時計を基準に
調整します。 しかし…。
“内部が焼き付いていて、冷却機能が働きません。 調子が悪そうです”
冷却システムに、異常発生です。 修理できるエンジニアはいません。
しかし、観測開始は、目前に迫っています。
“出来るのは、ドアをちょっと開けてやるぐらいです”
“装置から出る余分な熱を、逃がせるでしょう”
“これでうまく行ってくれるか、ちょっと緊張しますけどね!”
プロジェクトの運命は、この一片のテープに託されました。
同じく、観測初日。 太平洋のハワイ島。
標高4200メートルの山頂に、望遠鏡があります。
ハワイの観測は、ラドバウド大学の博士の担当です。
“今日は観測すると、さっき連絡がありました。 準備に取り掛かります”
“ここまで本当に長かった。 観測の本番は、もう、間もなくです”
“ようやく、この日が来ました”
ここでの観測には、隣り合った2つの電波望遠鏡を使います。
これから、2台の最終調整。 時間との闘いです。
(ハワイ島マウナケア/ジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡)
ここでの観測に、日本からの研究者も参加しています。
プロジェクトには、10年前に計画され始めた頃から関わって来ました。
国立天文台・水沢VLBI観測所の教授です。
ハワイは、観測拠点の中でも、重要な場所の1つだといいます。
“アレイで見た時に、西の端に位置しているのがハワイです”
(アレイ→観測ネットワーク)
“ですからハワイが参加する事によって東西方向の基線が非常にに伸びる”
“それによって、非常にシャープな画像を撮るのに、貢献します”
“ですので、ハワイの局は、非常に、この観測網にとって重要な観測局です”
確認作業を終えました。 (ハワイ島マウナケア/サブミリ波干渉計)
スミソニアン天体物理観測所の博士は、言う。
“高地だと、頭が働きにくくて、ミスが多くなりがちです”
その時…。 表示されている数字が、目まぐるしく変わっています。
受信したい周波数の数値が固定されません。手動で設定しようとしますが…。
“あぁ… 老眼鏡が要る。 ダイヤルが、ちっとも見えない… よし!出来た!”
準備は、何とか間に合いました。 “よし! 信号は良好だ!”
いよいよ、観測が始まります! “超巨大望遠鏡の完成だ!”
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