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生き物の中で働く、もやのように曖昧で摩訶不思議な量子とは?
2020年07月24日 (金) | 編集 |
FC2 トラックバックテーマ:「ザ・絶妙な返事!」


“白い光をあてて実験したところ、コマドリは磁場に反応しました”

“一方、青と緑の光では反応しましたが、黄色と赤の光では、あまり磁場に
反応できませんでした”

“もし、小さな鉄の結晶が、体のどこかで、コンパスの役割をしているのなら、
これはおかしい事です。 その場合、光の色は関係ないはずですからね!”

そこで注目したのが、コマドリの目です。

それまでの多くの研究結果を踏まえ、目の中で、量子が不思議なふるまいを
する事がコンパスの役割をしているのではないかという考えに至ったのです。

一体、どんなメカニズムなのか?

それは、共同研究者の教授が詳しいです。

“光によって、コマドリの目の中で化学反応が起こり、コンパスの役割をして
いると考えられます”

“網膜にある青い光に反応するクリプトクロムと呼ばれるタンパク質の中で、
科学的な変化が起こるのです”

“このタンパク質が光を受け取ると、ラジカル対というものが作られます”

“そのラジカル対は、量子の不思議なふるまいをするので、非常に弱い磁場で
ある地磁気にも反応する事ができるのです”

コマドリの網膜には、青い光を受け取るタンパク質クリプトクロムがあります。

この分子に光が当たると、もともと2つ1組だった電子のうちの1つが移動して
1組のラジカル対いうものができます。

実は、このラジカル対が、地磁気を感じるセンサーのような役割をするという
のです。

というのも、このラジカル対は電子つまり、もやっとした量子の1種だからです。

もし、これが、粒のようなものだとしたら、地球の弱い磁場には、びくともしない
のですが… 実際は、もやっとしたものだから、反応できるというわけです。

何とも不思議な話しですが、今のところ、これがコマドリの体内コンパスを
説明する1番有力な説なのです。

“理解に苦しむと思いますが、そのために量子力学があります”

“量子の世界で物事が、どの様に進むかを計算するのが量子力学なのです”

“具体的に、何が起こっているかを説明する事は、簡単ではありません”

生き物の中で働く、もやのように曖昧で、摩訶不思議な量子。

私たちをはじめ、宇宙にあるものは、皆、この不思議なもやのようなものから
出来ているというわけなのです。 それだけではありません。

最新研究では、宇宙の空間そのものを作り出すのに欠かせないという事まで
分かって来ました。

驚きの学説ですが、そのお話しはちょっとお預け!後ほど詳しくお話しします。



☆宇宙博物記☆

カリフォルニア州にあるサン・マリノ。

ここに、ある有名な天文学者に愛された猫がいました。

貴重な資料が残されているハンティントン・ライブラリーです。

学芸員の方が案内してくれました。

“エドウィン・ハッブルの100インチ望遠鏡の記録ノートです”

“ウィルソン山天文台では、100年以上、観測を続けて来ましたが、このノート
には、重要な発見が記録されています”

ウィルソン山天文台、ここで、宇宙が膨張しているという大発見をしたのが、
エドウィン・ハッブルでした。 (1889-1953)

“あまり知られていない事ですが、天文学者には猫好きが多いのです”

“ハッブルも、ニコラス・コペルニクスという(黒)猫を飼っていました”

“収蔵品に登場するこの猫から、ハッブルの人生を垣間見る事ができます”

ハッブルの相棒、ニコラス・コペルニクス。

ハッブルは、とても厳しい性格で、笑顔を見せる事が、ほとんどなかったといい
ますが、ニコラスと過ごす時は、何だか優しい顔をしていますね!

ニコラスが、ハッブルの家にやって来たのは、1946年の春の事。

友人宅に招かれた時に、みなしごの子猫を引き取ってほしいと頼まれ、家に
連れ帰ったのです。

それ以来、子供のいないハッブル夫妻にとって、ニコラスは愛すべき家族と
なりました。 妻が、ニコラスとハッブルについて書いた伝記も残されています。

“ハッブルは、猫ドアがいる。 猫にも鍵が必要だ と、言いました”

“自由に出入りできるべきという事ですね”

“そこで、外に出られるドアを作ってもらい、子猫はすぐに出入りの仕方を覚え
ました”

こちらが、ハッブル夫妻とニコラスが暮らした家です。

猫ドアを使って、自由気ままに暮らしていたというニコラス。

なんと、ハッブルがパイプ(タバコ)を掃除するのに使うパイプクリーナーが、
お気に入りのおもちゃだったそうです。

“ハッブルの持ち物に触れる人はいませんでした”

“論文など、もってのほか! 天文台には、彼専用のイスがありました”

“でも、猫が相手では全く違いました。 ニコラスは何でも、し放題!”

“論文の上に寝そべっても、構わなかったのです”

仲の良かったご近所さんからは、こんな可愛いプレゼントまで。

“これは、隣人からプレゼントされたクリスマス・カードです”

“タイトルは、 ニコラス・ハッブルさま  の人生と生活です”

ニコラスが庭で遊ぶ写真を、デコレーションした手作りのアルバム。

どれだけ愛されていたか、想像できますね!

残念ながら、ハッブルとニコラスの蜜月は、7年で終わりを迎えます。

ハッブルが、あの世へと旅立ったのです。

ニコラスはハッブルの死後、何年も、まるでハッブルを待つかの様に、悲しげに
窓辺に座っていたといいます。 天才的な天文学者と猫との愛。

それはそれは、深いものだったに違いありません。