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NASAの小惑星探査機も、はやぶさ2と同じで岩石に困った?
2020年07月18日 (土) | 編集 |
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NASAの探査機、オシリス・レックス。

小惑星ベンヌに到着した後、大きな壁にぶつかりました。

岩だらけの表面に、着陸できるのでしょうか?

オシリス・レックス探査チームの拠点、アリゾナ大学。

着陸を成功させるため、ベンヌの表面の分析が、詳細に進められていました。

撮影装置の責任者です。

“このミッションで我々は、すでに5万3000枚もの画像を撮影したのですよ!”

撮影装置の責任者は、ベンヌを、あらゆる方向から撮影しました。

撮影で活躍したのが、あの超高精細カメラ・ポリカムです。

岩の形や大きさを、明らかにして行きました。

“ベンヌには、家や自動車ほどの巨大な岩もありました”

“ビルのような岩もあり、高さ40メートルにもなります”

ビルのような岩は、ベンヌの南半球にありました。

想像以上に大きな岩が、あちこちにあったのです。

計画では、オシリスがサンプルを採取するのは、1回だけ!

そのためチームは、着陸する場所を決めるのに、1年にわたり議論を重ねて
行きました。 そして、候補地を4カ所まで絞り込みました。

プロジェクトを率いているアリゾナ大学の主任研究員は、言う。

“この4つが、オシリスの着陸候補地です”

4つの候補地には、それぞれ、鳥の名前が付けられました。

まず、1つ目は、オスプレイ(タカの仲間)です。

赤道付近にあり、4つの中で最も平らで、着陸しやすい場所と考えられました。

2つ目の候補地は、キングフィッシャー(カワセミの仲間)です。

他の場所に比べて、水を多く含んでいると予測されています。

3つ目は、ナイチンゲール(スズメの仲間)です。

最も北にあり、温度が低い場所です。

その為、岩石に含まれる有機物が、いい状態で保存されていると考えられて
います。

最後は、サンドパイパー(シギの仲間)です。 ここだけ南半球です。

大きなクレーターの内側にあり、比較的、滑らかな場所とされています。

4つの候補地は、それぞれ、一長一短ありました。

しかし、いずれの場所も、大きな岩があるため、着陸する範囲を絞らなければ
なりませんでした。

“もともと、我々の着陸目標は、直径50メートルの範囲でした”

“ところが分析を進めてみたら、直径20メートルと、20%ほどに狭くなって
しまったのです”

計画では、直径50メートルの範囲の、どこかに降りるというものでした。

しかし、実際に降りられる範囲は、直径20メートル。

面積としては、5分の1ほどしか、ありませんでした。

想定よりも、高い精度で着陸しなければ、ならなくなったのです。

一方、同じ壁に直面していた、はやぶさ2。

小惑星リュウグウも予想以上に凸凹していた為、着陸の予定を4カ月延期して
精度を高めました。 はやぶさ2の場合は、目標の範囲が僅か直径7メートル。

見事にタッチダウンを成し遂げています。

はやぶさ2の成功の鍵は、ターゲットマーカーでした。

それは、着陸する前に投下して、目印にする装置のこと。

これを頼りに、降下していました。

はやぶさ2を率いる総責任者のプロジェクトマネージャーは、言う。

“我々、結局、あれだけ高精度着陸が実現できた1番の要因は、ターゲット
マーカーなのですが、あれがあったおかげで、どんなに凸凹な地形でも、
数メートルの平坦な地形さえあれば、着陸できる”

しかし、オシリスには、ターゲットマーカーがありません。

レーザーで高度を測れば着陸できると、考えていたからです。

目標の範囲が狭まった今、この方法で着陸するのは、リスクが大きすぎます。

追い詰められたオシリス・チームが向かったのは、なんと日本のJAXAでした。

オシリスの責任者をはじめ、主要メンバーの10人が来日。

アドバイスを求めたのです。

はやぶさ2は、どのようにして、着陸の精度を高めたのか?

タッチダウンのノウハウを、詳しく聞いて行きました。

プロジェクトを率いているアリゾナ大学の主任研究員は、言う。

“はやぶさ2の総責任者は、よき同僚であり、友であり、相談相手です”

“私の立場を理解してくれる、地球上で、数少ない人物です”

“戦友みたいなものです。 自身の課題に向き合いながら、お互い協力する”

“それが、お互いのミッションを成長させて行くのだと思います”

ライバルからアドバイスを受けたオシリス。 どんな手を使って着陸するのか?

オシリスのプロジェクトを率いる主任研究員は、秘策を用いる事にしました。

その名は、 ブルズアイ航法。 ブルズアイとは、ダーツの的の中心のこと。

着陸でも、ど真ん中を射抜くという作戦です。

作戦の内容を、航法の担当者に、詳しく教えてもらいました。

“ブルズアイとは、視覚ナビゲーションを使い、自動で着陸する方法です”

探査機は、表面をカメラで捉えた画像と、事前に集めた地形データとを、照らし
合わせながら降下します。