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小惑星探査機はやぶさ2のライバル現る!
2020年07月16日 (木) | 編集 |
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日本が誇る、小惑星探査機はやぶさ2。

2019年2月には、小惑星リュウグウに着陸。 表面のサンプルを採取しました。

小惑星探査で世界をリードして来ました。

実は、はやぶさ2に、猛スピードで迫るライバルがいます。

NASAの探査機オシリス・レックス。

アメリカ版の、はやぶさとも呼ばれています。

オシリス・レックスも、小惑星の岩石を持ち帰るサンプル・リターンを目指して
います。 プロジェクトの予算は、桁違い!

およそ1000億円と、はやぶさ2の3倍以上です。 観測装置も超高性能!

NASAの経験と技術が、ふんだんに導入されています。

“我々の探査機は素晴らしい性能です。 必ずミッションを成功させます!”

しかしオシリスも、順調な事ばかりではありませんでした。

目的地の小惑星に到着後、思わぬ壁に、ぶつかったのです。

“1番、驚いたのは、岩です。 大きな岩が、無数に広がっていました”

“想定外でした”     想定外だった、凸凹だらけの表面。

オシリス・レックスは、大きな壁を乗り越えられるでしょうか?

すでに、はやぶさ2は、地球に向けて小惑星を出発。

探査は、日本が先行していると、思われていました。

ところが… アメリカは、思いがけない方法で、追い付いて来たのです。

それは、論文。 観測の成果を示す、研究者にとって、最も大切なものです。

“えー?そんなに、すぐ、出るの? 問題は、どうするんだと… 急ぐしかない”

はやぶさ2の背後に迫り来る、アメリカの探査機オシリス・レックス。

世界が注目する、小惑星探査の最前線です。

探査機オシリス・レックスは、2016年9月8日、アメリカのフロリダ州にある
ケープカナベラル空軍基地から打ち上げられました。

はやぶさ2の打ち上げから、およそ2年遅れの出発でした。

目指す小惑星は、ベンヌ。 地球の近くの軌道を回っています。

ベンヌの直径は、およそ500メートル。

大きさはリュウグウの半分ほどですが、形は、よく似ています。

ベンヌにも、炭素や水などがあり、太陽系の成り立ちに迫れると、考えられて
います。 まずは、どんなプロジェクトか見て行きましょう!

オシリス・レックスの研究拠点は、アメリカ南西部の町ツーソンにあります。

プロジェクトを率いているアリゾナ大学の主任研究員です。

“はやぶさ2のタッチダウンから、多くを学びました”

“私たちは、成功させる自信があります”

“オシリス・レックスの探査で、小惑星の秘密を解き明かしてみせます”

オシリス・レックスの計画が立ち上がったのは、2004年。

はやぶさ初号機が、小惑星イトカワに向かっていた頃でした。

数々の困難に陥った、はやぶさ初号機。

それらを乗り越え、世界で初めて、小惑星のサンプル・リターンを成し遂げ
ました。

その成功は、宇宙探査で世界をリードして来たアメリカの闘志に、火をつけた
のです。 NASAは、オシリス・レックスを重要なプロジェクトに位置づけました。

太陽系探査を目的とする、大型プロジェクト、ニューフロンティア計画に、組み
込まれたのです。

1つ目は、冥王星を探査した、ニュー・ホライズンズ計画。 (2006年~)

2つ目が、木星探査のジュノー計画。 (2011年~)

そして、3つ目に入ったのが、オシリス・レックスだったのです。 (2016年~)

NASAの意気込みは、プロジェクトの予算にも表れています。

はやぶさ2の予算が、およそ300億円。 これに対し、オシリスは、1000億円。

3倍以上の予算を投入して、はやぶさ2に迫ろうとして来たのです。

機体を、ご紹介しましょう!

横幅は、6.2メートル。 高さ、3.2メートル。 奥行き、2.4メートル。

大きさは、はやぶさ2と、ほとんど変わりません。

しかし、観測装置は、NASAの技術の粋を集めました。

搭載されたカメラは、8つ。 いずれも、高性能なものです。

中でも優れものは、この ポリカム。  直径20センチの超望遠カメラです。

このカメラの解像度は、東京から大阪にある車1台を、判別できるほどです。

さらに、オシリスならではの装置があります。 タグサムです。

これで、小惑星のサンプルを採取します。

人類で初めて、月の石をサンプル・リターンしたのは、アメリカ。(アポロ計画)

小惑星でも、負けるわけにはいかないのです。

ただ、NASAにとっても、こうした装置の開発は初めて。

完成までは、試行錯誤の連続でした。

タグサムを開発した担当者です。 タグサムの特徴は、ガスを使う事です。

先端が、小惑星の表面に接触すると、窒素ガスを噴射します。

この時、舞い上がった石や砂は、外側の空間に入ります。

先端部分をカプセルに収納して、地球に届ける仕組みです。

実は、この装置、はやぶさ初号機の探査結果を踏まえて改良したといいます。

“はやぶさ初号機は、至近距離から、小惑星の姿を見せてくれました”

“その表面には、砂は、あまりありませんでした”

“それで我々は、石も採取できるように変更したのです”

もともとタグサムは、火星や月をイメージして設計されていました。

小惑星の表面にも、砂が多くあると考えられていたからです。

しかし、はやぶさ初号機が捉えた小惑星イトカワの表面は岩石だらけでした。

そこで急遽、岩石も採取できるように、設計を変更したのです。

装置が出来上がったのは、2016年の打ち上げ直前でした。

“数えきれないほどのミーティング・議論・テストを行いました”

“こうした長い年月を経て、その時が来ました”

“サンプル採取の本番を迎える事ができるのは、まさに感無量です”