2020年07月12日 (日) | 編集 |
FC2 トラックバックテーマ:「おうち時間が増えてから変わったこと」
何としてでも着陸させよう! メンバーたちが動き始めました。
その1人が、着陸地点選定担当者です。
初代はやぶさがキッカケで、この道を選んだ、30歳の男性。
“ちょうど私が学部生の頃にはやぶさの初号機、これが地球に帰還するという
タイミングでした (2010年) ”
“それに憧れて、宇宙の道を志して、結果的に、今度は、その後継機ですね
はやぶさ2に携われているというのは私の中では夢が1つ叶ったという思いは
持ってます”
着陸地点選定担当者は、プログラムを組んで、はやぶさ2の動きを解析。
岩に接触しない範囲を探しました。
当初、100m四方だった着陸精度は、この時、20mにまで向上していました。
その場所を探したのです。
分析の結果、岩だらけの100m四方の中に、安全な場所が3カ所、見つかり
ました。 さらに…。
“小惑星というのは、もちろん自転しているので、探査機が近付いて行くと、
必然的に小惑星の東側からアプローチする、タッチダウンする時に東側から
降りて行くという事になります”
進入経路となる東側に大きな岩があると、着陸直前に衝突する危険があり
ます。地形を見ると、こちらの2つの候補地の東側には、大きな岩があります。
一方、こちら。 “L08-Bの東側の領域というのは、比較的、開けてる”
“大きなボルダーが少ない領域になるので、その辺りも決め手になります”
ようやく、着陸できる場所が見つかりました。
2018年10月25日、ターゲットマーカー投下。
着陸エリアに向けて、高度10メートルまで接近。
目印となる、ターゲットマーカーを投下します。
着陸の成否を左右する、重要なミッション。
間もなく、ターゲットマーカーの投下です。 切り離されました。
これは、実際の映像です。 白い点が、落ちて行くターゲットマーカーです。
今、着地。 転がって行きます。 2mほど移動して岩に当たって止まりました。
着陸に向けての準備が、1つ完了しました。 ところが、その日の夜。
ターゲットマーカーの落ちた場所を詳しく調べてみると、目標の直径20mの
円から、5m外れていたのです。
チームの古株、航法誘導制御担当者は、言う。
“あぁ~、ちょっと、これは離れ過ぎだなと思いましたね…”
またしても、プロジェクトに暗雲が立ち込めました。
2019年1月5日、新田稲荷神社。
1度も着陸が行われないまま、半年が過ぎました。
“お守りは、合格?商売繁盛?産み苦しみだから安産?交通安全?どれ?”
総責任者のプロジェクトマネージャーは、言う。
“探査機だけの問題ではなくて、相手がある話しなので、最後、どうしても、
人知の届かない部分は、神頼みしかないかなと思いました…”
プロジェクトのメンバーは、新たに着陸地点を探す事になりました。
しかし、ターゲットマーカーの近くは、危険な岩が多く、正確な高さを測定する
必要がありました。
名乗り出たのは… 月の研究者、光学航法カメラ担当者です。
担当者は、月のクレーターの研究が応用できる事を思い付きました。
リュウグウの写真には岩の横に僅かに影が写っています。これを使うのです。
太陽の位置は分かっているため、影の長さを測れば、岩の高さが推定でき
ます。 担当者は、1つ1つ手作業で影の長さを測り、高さを出して行きました。
“全部、合わせると、本当に、何万個の岩を数えて来たのではないかと思い
ますね… ほとんど無に近いような精神状態でしょうか…”
その結果、ターゲットマーカーの横に、直径6mの着陸可能な場所を見つけ
出しました。 しかし、そこまで移動して着陸させるのは簡単ではありません。
探査機の誘導を担当する、チームの古株、航法誘導制御担当者です。
もともと、はやぶさ2は、ターゲットマーカーを視野に入れて、真っ直ぐ降りる
設計になっていました。
しかし、離れた場所に降りるには、ターゲットマーカーを視野に入れながら、
横方向に移動しなくてはなりません。
もし、視野から外れると、危険と判断し、アボート(上昇)してしまいます。
ベテラン担当者は、探査機のあらゆる動きを設計。
ついに、アボートせずに着陸する方法を、見い出したのです。
“ここから降下して最終的にフリーフォールしたら、ここに落ちる、ここに落ちる
ここに落ちるって事で、10万回、全部、試すわけです”
“色んな誤差の組み合わせを考えて”
“その中で… その結果として、ほとんど危ない領域には落ちないという事を
確かめないと、我々は安全に着陸できない”
2019年2月21日、着陸前日。 ついに、この日がやって来ました。
総責任者のプロジェクトマネージャーは、言う。
“そうですね。 やっぱり、重圧はありましたね…”
“今まで積み重ねてきた、色んな作戦とか、解析結果とかが、全てが、そこで
試されるので…”
24時間かけてリュウグウに接近して行きます。 ところが降下開始の1時間前。
はやぶさ2のコンピューターに、異常が見つかったのです。
何としてでも着陸させよう! メンバーたちが動き始めました。
その1人が、着陸地点選定担当者です。
初代はやぶさがキッカケで、この道を選んだ、30歳の男性。
“ちょうど私が学部生の頃にはやぶさの初号機、これが地球に帰還するという
タイミングでした (2010年) ”
“それに憧れて、宇宙の道を志して、結果的に、今度は、その後継機ですね
はやぶさ2に携われているというのは私の中では夢が1つ叶ったという思いは
持ってます”
着陸地点選定担当者は、プログラムを組んで、はやぶさ2の動きを解析。
岩に接触しない範囲を探しました。
当初、100m四方だった着陸精度は、この時、20mにまで向上していました。
その場所を探したのです。
分析の結果、岩だらけの100m四方の中に、安全な場所が3カ所、見つかり
ました。 さらに…。
“小惑星というのは、もちろん自転しているので、探査機が近付いて行くと、
必然的に小惑星の東側からアプローチする、タッチダウンする時に東側から
降りて行くという事になります”
進入経路となる東側に大きな岩があると、着陸直前に衝突する危険があり
ます。地形を見ると、こちらの2つの候補地の東側には、大きな岩があります。
一方、こちら。 “L08-Bの東側の領域というのは、比較的、開けてる”
“大きなボルダーが少ない領域になるので、その辺りも決め手になります”
ようやく、着陸できる場所が見つかりました。
2018年10月25日、ターゲットマーカー投下。
着陸エリアに向けて、高度10メートルまで接近。
目印となる、ターゲットマーカーを投下します。
着陸の成否を左右する、重要なミッション。
間もなく、ターゲットマーカーの投下です。 切り離されました。
これは、実際の映像です。 白い点が、落ちて行くターゲットマーカーです。
今、着地。 転がって行きます。 2mほど移動して岩に当たって止まりました。
着陸に向けての準備が、1つ完了しました。 ところが、その日の夜。
ターゲットマーカーの落ちた場所を詳しく調べてみると、目標の直径20mの
円から、5m外れていたのです。
チームの古株、航法誘導制御担当者は、言う。
“あぁ~、ちょっと、これは離れ過ぎだなと思いましたね…”
またしても、プロジェクトに暗雲が立ち込めました。
2019年1月5日、新田稲荷神社。
1度も着陸が行われないまま、半年が過ぎました。
“お守りは、合格?商売繁盛?産み苦しみだから安産?交通安全?どれ?”
総責任者のプロジェクトマネージャーは、言う。
“探査機だけの問題ではなくて、相手がある話しなので、最後、どうしても、
人知の届かない部分は、神頼みしかないかなと思いました…”
プロジェクトのメンバーは、新たに着陸地点を探す事になりました。
しかし、ターゲットマーカーの近くは、危険な岩が多く、正確な高さを測定する
必要がありました。
名乗り出たのは… 月の研究者、光学航法カメラ担当者です。
担当者は、月のクレーターの研究が応用できる事を思い付きました。
リュウグウの写真には岩の横に僅かに影が写っています。これを使うのです。
太陽の位置は分かっているため、影の長さを測れば、岩の高さが推定でき
ます。 担当者は、1つ1つ手作業で影の長さを測り、高さを出して行きました。
“全部、合わせると、本当に、何万個の岩を数えて来たのではないかと思い
ますね… ほとんど無に近いような精神状態でしょうか…”
その結果、ターゲットマーカーの横に、直径6mの着陸可能な場所を見つけ
出しました。 しかし、そこまで移動して着陸させるのは簡単ではありません。
探査機の誘導を担当する、チームの古株、航法誘導制御担当者です。
もともと、はやぶさ2は、ターゲットマーカーを視野に入れて、真っ直ぐ降りる
設計になっていました。
しかし、離れた場所に降りるには、ターゲットマーカーを視野に入れながら、
横方向に移動しなくてはなりません。
もし、視野から外れると、危険と判断し、アボート(上昇)してしまいます。
ベテラン担当者は、探査機のあらゆる動きを設計。
ついに、アボートせずに着陸する方法を、見い出したのです。
“ここから降下して最終的にフリーフォールしたら、ここに落ちる、ここに落ちる
ここに落ちるって事で、10万回、全部、試すわけです”
“色んな誤差の組み合わせを考えて”
“その中で… その結果として、ほとんど危ない領域には落ちないという事を
確かめないと、我々は安全に着陸できない”
2019年2月21日、着陸前日。 ついに、この日がやって来ました。
総責任者のプロジェクトマネージャーは、言う。
“そうですね。 やっぱり、重圧はありましたね…”
“今まで積み重ねてきた、色んな作戦とか、解析結果とかが、全てが、そこで
試されるので…”
24時間かけてリュウグウに接近して行きます。 ところが降下開始の1時間前。
はやぶさ2のコンピューターに、異常が見つかったのです。
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