2020年07月10日 (金) | 編集 |
FC2 トラックバックテーマ:「おうち時間が増えてから変わったこと」
2019年11月13日。 はやぶさ2は、全ての探査を終え、地球に向けて出発
しました。 小惑星リュウグウでの滞在は、実に、505日に上りました。
“本日、人類の手が、新しい、小さな星に届きました”
はさぶさ2は、完璧なまでの着陸を行い、星のカケラを手にしました。
更に、小惑星に巨大な穴を掘るミッションにも成功!
史上初の偉業を成し遂げました!
しかしその裏で、成功までの道のりは、苦難の連続でした。
一体、どのように、ピンチを乗り越えたのか?
今回、はやぶさ2の中心メンバーにインタビューを行い、ミッションの舞台裏に
迫りました。
“やめるのは簡単だけど、やめないとしたら、どういうやり方があるか”
“常に答えを、選択肢を2つ以上持つっていう事を、チームメンバーと共有して
いました”
“不幸中の幸いだったのが、似たようなケースを訓練でやっていたのですよ”
“本当に、それこそ、転んでもタダでは起きない精神でやりました”
プロジェクトを成功に導いたもの。 それは周到な作戦と、技術者たちの執念。
そして、思わぬ幸運でした。 証言から読み解く、はやぶさ2の大冒険。
今、明かされるリュウグウ滞在、505日の知られざる記録です。
2014年12月3日、打ち上げ。 はやぶさ2の挑戦が始まりました。
目指す小惑星リュウグウは、地球と火星の間を回る直径、僅か900メートルの
天体です。
生命誕生の謎を解くため、リュウグウから星のカケラを持ち帰る、往復6年の
大冒険。 このミッションを率いるのが… プロジェクトマネージャー44歳。
600人のメンバーをまとめ、決断を行う総責任者です。
宇宙への興味は、子供の頃、アメリカのNASAを見学した事がキッカケでした。
“何が楽しくてこんな大変な思いをしてはやぶさ2のプロジェクトをやっているか
というと、やっぱりそれで新しい世界が開けるという事が分かってるし、そこの
星のカケラを採って地球に帰って来るなんて、そんな事が自分たちの手で
やれてるんだっていう事ですよね…”
“そこが楽しいんですよね… 何とも言えず楽しいんです…”
これが、はやぶさ2。 幅6メートルほどの小さな機体の中に、星のカケラを採取
する仕掛けが、ぎっしり詰まっています。
このボールのようなものは、ターゲットマーカーと呼ばれる着陸の目印。
光を当てると反射し、着陸地点に落として、これを頼りに着陸します。
こちらはサンプルを採取するための筒、サンプラーホーン。
長さ1メートルの筒の先端が着地すると、弾丸を発射。
舞い上がって来る星のカケラを、取り込む仕掛けです。
2018年6月。 はやぶさ2は、ついにリュウグウに到着。
初めて見るその姿に、研究者たちは驚きを隠せません。
“これ、実は、あっと思ったんだけど、これ、何か、四角形に見えるんだよね”
“それ、ちょっと、書いといた方がいいかなって思って…”
“見た時、すごい四角形だなっていうのがあったんで…”
姿を明らかにしたリュウグウ。
あちこちに巨大な岩が転がる、奇妙な四角形の天体でした。
総責任者のプロジェクトマネージャーは、言う。
“ワクワクしてたのは、1週間ぐらいですかね…”
“だんだん、見えれば見えるほど、平らな場所がない”
“凸凹してるっていう事で、これはもう1週間経った辺りからは、高揚感よりも
我々、出来るのだろうかっていう、不安の方が増えて来ました”
2018年7月、着陸地点の検討開始。
到着して、すぐに、着陸場所の検討が始まりました。
この時、探査機を目標地点まで誘導しようとしても、100メートルほどの誤差が
出る事が予想されました。
そのため、大きな岩のない着陸候補地を探す必要がありました。
これに挑んだのが、チームの古株、航法誘導制御担当者です。
“初号機の、ある意味、延長上で考えてたのです”
はやぶさ初号機にも関わった、航法誘導制御担当者。
小惑星イトカワには、広くて平らな場所があり、そこに着陸できました。
“たぶん今回、リュウグウも同じような場所があるだろうっていう前提で、
ある意味、作戦を立ててました”
“行ってみてビックリで、そんな100mなんて広い場所は、全然ないわけです”
サンプラーホーンの長さは1m。 これよりも大きい岩が着陸地点にあると…。
激突してしまいます。 早速、画像を基に、岩の大きさを見積もりました。
これは、ある着陸候補地。
100メートル四方の中に危険な岩が100個近くも存在する事が分かりました。
候補地は7カ所ありましたが、どれも降りられる場所ではありませんでした。
総責任者のプロジェクトマネージャーは、言う。
“まず、がく然ですよね。はやぶさ2を造るまでにも何年もかけてますし、飛行も
3年半かけて、やっとこさ着いて、さあ、これから探査だという対象が、もう、
めちゃくちゃ難しい相手だという事が分かった”
光学航法カメラ担当の東京大学教授は、言う。
“私なんかは、やっぱり、ちょっと無力感がありましたね…”
“ワラをもすがるような感じでいましたね… はい…”
ミッションマネージャーは、言う。
“着陸せずに戻るという、これはあり得ないので、とにかく、着陸はすると”
“ただ、着陸の時に、1番安全な場所をですね、とにかく探そうと…”
2019年11月13日。 はやぶさ2は、全ての探査を終え、地球に向けて出発
しました。 小惑星リュウグウでの滞在は、実に、505日に上りました。
“本日、人類の手が、新しい、小さな星に届きました”
はさぶさ2は、完璧なまでの着陸を行い、星のカケラを手にしました。
更に、小惑星に巨大な穴を掘るミッションにも成功!
史上初の偉業を成し遂げました!
しかしその裏で、成功までの道のりは、苦難の連続でした。
一体、どのように、ピンチを乗り越えたのか?
今回、はやぶさ2の中心メンバーにインタビューを行い、ミッションの舞台裏に
迫りました。
“やめるのは簡単だけど、やめないとしたら、どういうやり方があるか”
“常に答えを、選択肢を2つ以上持つっていう事を、チームメンバーと共有して
いました”
“不幸中の幸いだったのが、似たようなケースを訓練でやっていたのですよ”
“本当に、それこそ、転んでもタダでは起きない精神でやりました”
プロジェクトを成功に導いたもの。 それは周到な作戦と、技術者たちの執念。
そして、思わぬ幸運でした。 証言から読み解く、はやぶさ2の大冒険。
今、明かされるリュウグウ滞在、505日の知られざる記録です。
2014年12月3日、打ち上げ。 はやぶさ2の挑戦が始まりました。
目指す小惑星リュウグウは、地球と火星の間を回る直径、僅か900メートルの
天体です。
生命誕生の謎を解くため、リュウグウから星のカケラを持ち帰る、往復6年の
大冒険。 このミッションを率いるのが… プロジェクトマネージャー44歳。
600人のメンバーをまとめ、決断を行う総責任者です。
宇宙への興味は、子供の頃、アメリカのNASAを見学した事がキッカケでした。
“何が楽しくてこんな大変な思いをしてはやぶさ2のプロジェクトをやっているか
というと、やっぱりそれで新しい世界が開けるという事が分かってるし、そこの
星のカケラを採って地球に帰って来るなんて、そんな事が自分たちの手で
やれてるんだっていう事ですよね…”
“そこが楽しいんですよね… 何とも言えず楽しいんです…”
これが、はやぶさ2。 幅6メートルほどの小さな機体の中に、星のカケラを採取
する仕掛けが、ぎっしり詰まっています。
このボールのようなものは、ターゲットマーカーと呼ばれる着陸の目印。
光を当てると反射し、着陸地点に落として、これを頼りに着陸します。
こちらはサンプルを採取するための筒、サンプラーホーン。
長さ1メートルの筒の先端が着地すると、弾丸を発射。
舞い上がって来る星のカケラを、取り込む仕掛けです。
2018年6月。 はやぶさ2は、ついにリュウグウに到着。
初めて見るその姿に、研究者たちは驚きを隠せません。
“これ、実は、あっと思ったんだけど、これ、何か、四角形に見えるんだよね”
“それ、ちょっと、書いといた方がいいかなって思って…”
“見た時、すごい四角形だなっていうのがあったんで…”
姿を明らかにしたリュウグウ。
あちこちに巨大な岩が転がる、奇妙な四角形の天体でした。
総責任者のプロジェクトマネージャーは、言う。
“ワクワクしてたのは、1週間ぐらいですかね…”
“だんだん、見えれば見えるほど、平らな場所がない”
“凸凹してるっていう事で、これはもう1週間経った辺りからは、高揚感よりも
我々、出来るのだろうかっていう、不安の方が増えて来ました”
2018年7月、着陸地点の検討開始。
到着して、すぐに、着陸場所の検討が始まりました。
この時、探査機を目標地点まで誘導しようとしても、100メートルほどの誤差が
出る事が予想されました。
そのため、大きな岩のない着陸候補地を探す必要がありました。
これに挑んだのが、チームの古株、航法誘導制御担当者です。
“初号機の、ある意味、延長上で考えてたのです”
はやぶさ初号機にも関わった、航法誘導制御担当者。
小惑星イトカワには、広くて平らな場所があり、そこに着陸できました。
“たぶん今回、リュウグウも同じような場所があるだろうっていう前提で、
ある意味、作戦を立ててました”
“行ってみてビックリで、そんな100mなんて広い場所は、全然ないわけです”
サンプラーホーンの長さは1m。 これよりも大きい岩が着陸地点にあると…。
激突してしまいます。 早速、画像を基に、岩の大きさを見積もりました。
これは、ある着陸候補地。
100メートル四方の中に危険な岩が100個近くも存在する事が分かりました。
候補地は7カ所ありましたが、どれも降りられる場所ではありませんでした。
総責任者のプロジェクトマネージャーは、言う。
“まず、がく然ですよね。はやぶさ2を造るまでにも何年もかけてますし、飛行も
3年半かけて、やっとこさ着いて、さあ、これから探査だという対象が、もう、
めちゃくちゃ難しい相手だという事が分かった”
光学航法カメラ担当の東京大学教授は、言う。
“私なんかは、やっぱり、ちょっと無力感がありましたね…”
“ワラをもすがるような感じでいましたね… はい…”
ミッションマネージャーは、言う。
“着陸せずに戻るという、これはあり得ないので、とにかく、着陸はすると”
“ただ、着陸の時に、1番安全な場所をですね、とにかく探そうと…”
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