2020年07月06日 (月) | 編集 |
FC2 トラックバックテーマ:「おうち時間が増えてから変わったこと」
一定の周期で電波を出す、謎の天体パルサー。
ベル・バーネルさんの発見は、次世代の研究者に引き継がれて行きました。
トルコのイスタンブールで生まれ育ったオゼルさんは天文学を志し、アメリカの
大学に留学しました。 今は、アリゾナ大学天体物理学部の教授です。
パルサーを研究するオゼルさんは、ベル・バーネルさんを尊敬しています。
“ベル・バーネル博士の発見は、新たな研究分野の扉を開いてくれました”
“パルサーは、驚きの発見です”
では、パルサーとは、一体、どんな天体なのでしょうか?
“パルサーの正体は、中性子星です”
“中性子星は、巨大な星が死んだ後に残る天体です”
“太陽の十数倍大きな星が、超新星爆発を起こし、中性子星になります”
“とても興味深い天体です”
中性子星は、死んだ星の残骸。
太陽のように光り輝く星は、質量によって最後の姿が変わります。
私たちの太陽の質量では、一生を終えた後、中心に白色矮星と呼ばれる、
地球ほどの大きさの天体が残ります。
太陽の、およそ8倍以上の質量を持つ星は、大爆発を起こし、中性子星と
呼ばれる天体になると考えられています。
直径は20キロほどしかありませんが、質量は太陽と同じくらいある、とても
奇妙な天体です。
爆発した星の中心部では、物質を形づくる原子に、猛烈な力がかかります。
すると、電子と陽子とがくっつき、中性子へと変わります。
そして、急激に体積が小さくなり、最後には直径、僅か20キロほどの中性子の
球体になるのです。 この中性子星が、パルサーの正体です。
では、なぜ、中性子星からパルスが出るのでしょうか?
パルサーを研究するオゼルさんは、言う。
“中性子星が、どうしてパルスを出すのか、図を描いて説明しましょう”
“丸い円を描いたのが、パルサーです。”
“この方向の軸、縦軸で回転しています。中性子星には強い磁場があります”
“磁場を分かりやすくするために、磁力線を描きましょう”
“磁力線は、回転軸とは違う場所から出ます。 ここから、ここまで”
“中性子星は、強力な発電所のようなものです”
“そして磁力線が表面につながっている場所、ここです。反対側にもあります”
“ここは、とても明るいです。 この場所から、光や電波などが出ます”
“これが、パルスとして観測されるのです”
もともと、太陽の質量の8倍以上もあった星の回転エネルギーが、直径20キロ
という、極めて小さな天体の中に詰め込まれます。
そのため、中性子星は超高速で回転しています。
そして、中性子星から地球の向きに放たれた電波が届く時に、パルスとして
捉えられるのです。 現在、およそ3000個のパルサーが見つかっています。
パルサーは特別な天体ではなく、この宇宙にたくさんある事が分かりました。
発見されて以来、パルサーの研究者は、世界でどんどん増えて行きました。
プリンストン大学の教授は、半世紀にわたりパルサーを研究し続けています。
実は教授は、ベル・バーネルさんとは50年来の友人で、お互いの家に泊まり
合うほどの仲です。
“ジョスリンと最初に会ったのは、1968年、ボストンでの会議の時でした”
“彼女のパルサーの発見は素晴らしいと思っていたので、すぐ友人になりました”
親交を深めた2人は、競い合うように、パルサーを発見して行きました。
そして、友人の教授にも、転機が訪れます。
1974年、奇妙なパルサーを見つけました。
“2つの星が、とても接近していました。 星の質量は、太陽ほどありました”
“そんな星が、僅か1日の周期で、互いに回り合っていたのです”
教授は、この連星パルサーの発見によって1993年ノーベル物理学賞を受賞。
さらに2つのパルサーは、いずれ合体する事も分かりました。
その時、重力波という、不思議な現象が起こります。
重力波とは、空間を歪める重力の波です。
2016年、アメリカの観測装置が、世界で初めて重力波を捉える事に成功。
その翌年、3人の研究者が、ノーベル物理学賞を受賞しました。
ベル・バーネルさんが発見した、パルサー。
その後の研究で7人の男性が、ノーベル賞を手にしたのです。
さらにパルサーは、未来の宇宙開発をも切り開いて行きます。
一定の周期で電波を出す、謎の天体パルサー。
ベル・バーネルさんの発見は、次世代の研究者に引き継がれて行きました。
トルコのイスタンブールで生まれ育ったオゼルさんは天文学を志し、アメリカの
大学に留学しました。 今は、アリゾナ大学天体物理学部の教授です。
パルサーを研究するオゼルさんは、ベル・バーネルさんを尊敬しています。
“ベル・バーネル博士の発見は、新たな研究分野の扉を開いてくれました”
“パルサーは、驚きの発見です”
では、パルサーとは、一体、どんな天体なのでしょうか?
“パルサーの正体は、中性子星です”
“中性子星は、巨大な星が死んだ後に残る天体です”
“太陽の十数倍大きな星が、超新星爆発を起こし、中性子星になります”
“とても興味深い天体です”
中性子星は、死んだ星の残骸。
太陽のように光り輝く星は、質量によって最後の姿が変わります。
私たちの太陽の質量では、一生を終えた後、中心に白色矮星と呼ばれる、
地球ほどの大きさの天体が残ります。
太陽の、およそ8倍以上の質量を持つ星は、大爆発を起こし、中性子星と
呼ばれる天体になると考えられています。
直径は20キロほどしかありませんが、質量は太陽と同じくらいある、とても
奇妙な天体です。
爆発した星の中心部では、物質を形づくる原子に、猛烈な力がかかります。
すると、電子と陽子とがくっつき、中性子へと変わります。
そして、急激に体積が小さくなり、最後には直径、僅か20キロほどの中性子の
球体になるのです。 この中性子星が、パルサーの正体です。
では、なぜ、中性子星からパルスが出るのでしょうか?
パルサーを研究するオゼルさんは、言う。
“中性子星が、どうしてパルスを出すのか、図を描いて説明しましょう”
“丸い円を描いたのが、パルサーです。”
“この方向の軸、縦軸で回転しています。中性子星には強い磁場があります”
“磁場を分かりやすくするために、磁力線を描きましょう”
“磁力線は、回転軸とは違う場所から出ます。 ここから、ここまで”
“中性子星は、強力な発電所のようなものです”
“そして磁力線が表面につながっている場所、ここです。反対側にもあります”
“ここは、とても明るいです。 この場所から、光や電波などが出ます”
“これが、パルスとして観測されるのです”
もともと、太陽の質量の8倍以上もあった星の回転エネルギーが、直径20キロ
という、極めて小さな天体の中に詰め込まれます。
そのため、中性子星は超高速で回転しています。
そして、中性子星から地球の向きに放たれた電波が届く時に、パルスとして
捉えられるのです。 現在、およそ3000個のパルサーが見つかっています。
パルサーは特別な天体ではなく、この宇宙にたくさんある事が分かりました。
発見されて以来、パルサーの研究者は、世界でどんどん増えて行きました。
プリンストン大学の教授は、半世紀にわたりパルサーを研究し続けています。
実は教授は、ベル・バーネルさんとは50年来の友人で、お互いの家に泊まり
合うほどの仲です。
“ジョスリンと最初に会ったのは、1968年、ボストンでの会議の時でした”
“彼女のパルサーの発見は素晴らしいと思っていたので、すぐ友人になりました”
親交を深めた2人は、競い合うように、パルサーを発見して行きました。
そして、友人の教授にも、転機が訪れます。
1974年、奇妙なパルサーを見つけました。
“2つの星が、とても接近していました。 星の質量は、太陽ほどありました”
“そんな星が、僅か1日の周期で、互いに回り合っていたのです”
教授は、この連星パルサーの発見によって1993年ノーベル物理学賞を受賞。
さらに2つのパルサーは、いずれ合体する事も分かりました。
その時、重力波という、不思議な現象が起こります。
重力波とは、空間を歪める重力の波です。
2016年、アメリカの観測装置が、世界で初めて重力波を捉える事に成功。
その翌年、3人の研究者が、ノーベル物理学賞を受賞しました。
ベル・バーネルさんが発見した、パルサー。
その後の研究で7人の男性が、ノーベル賞を手にしたのです。
さらにパルサーは、未来の宇宙開発をも切り開いて行きます。
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