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天文学の扉が開かれ多くの女性天文学者が後に続いた
2020年07月03日 (金) | 編集 |
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2018年12月。カナダのドナ・ストリックランド(女性)博士が、レーザーの研究に
よって、ノーベル物理学賞を受賞しました。

長い歴史の中で、物理学賞の受賞者は、男性200人以上に対し、女性は僅か
3人。 実に、55年ぶりの受賞です。

今から50年前、女性として3人目になったかも知れない天文学者がイギリスに
います。 ジョスリン・ベル・バーネル博士です。

ベル・バーネルさんは、宇宙から届く、規則的な電波を発見しました。

今も多くの謎を秘めた、パルサーと呼ばれる天体から放たれた電波です。

天文学者たちを驚かせた大発見は、後にノーベル物理学賞を受賞します。

しかしパルサーの第1発見者であるベル・バーネルさんは、受賞者に含まれて
いませんでした。

同世代の天文学者は、言う。

“今、考えても、彼女にノーベル賞を与えなかった事は、バカげています”

当時の同僚は、言う。

“今なら、彼女は確実に、ノーベル賞受賞者になっていたでしょう”

でも、ノーベル賞より、嬉しい事がありました。

パルサーの発見によって新たな天文学の扉が開かれ多くの女性天文学者が
ベル・バーネルさんの後に続いたのです。

パルサーの謎と、1人の女性天文学者の人生に迫ります。



☆宇宙博物記☆

ベル・バーネルさんのように、宇宙の大発見をした女性研究者を3人ご紹介!

まずは、ハーバード大学のヘンリエッタ・スワン・リービットさん。(1868-1921)

今から、およそ100年前、天文学者であっても、望遠鏡を使えるのは、男性に
限られていた。

そのためリービットさんの仕事は、望遠鏡が捉えた画像を解析する事だった。

リービットさんは、明るくなっりたり、暗くなったりする、変光星を探すよう命じ
られた。

1つ見つけるのも大変なのに、リービットさんは、マゼラン雲と呼ばれる2つの
銀河の中で、なんと1777個もの変光星を見つけたのだ。

それにとどまらず、リービットさんは、1つ1つの変光星の周期と明るさを丹念に
記録して行った。

そして、周期と明るさが密接に関係している変光星がある事を、突き止めた。

粘り強い研究が、実を結んだのだ。

この大発見のおかげで、周期と明るさの関係から、それまでより、ずっと遠くの
銀河までの距離が測れるようになったのだ。

続いては、ワシントンにあるカーネギー研究所で働いていた、ヴェラ・ルービン
さん。(1928-2016)

星々の大集団である銀河の中で、星が移動している事は分かっていた。

そこでルービンさんは、星の移動速度を測ったのだ。

すると、驚くべき結果が… 星々は、予想よりずっと速く移動していた。

そのスピードから計算すると、銀河を飛び出してしまうはず!

なのに、飛びださない…。

星をつなぎ止めている、何かがあるのではないかと、ルービンさんは考えた。

“そこには、目に見える物質より、はるかに重たい、目に見えない物質がある
はずでした。 簡単な計算で分かりました”

何年にもわたり、100を超える銀河で測定を行い、同じように、星が高速で
移動している事を証明。 銀河は、見えない謎の物質で覆われている。

ルービンさんの、この研究こそ、ダークマターの存在を証明する大発見と
なったのだ。

ルービンさんは、かつて、女性だからという理由で、大学入試を断られた。

そんな経験があったから、人一倍努力して、研究に打ち込んだのだ。

粘り強さで、男性にできなかった発見を成し遂げた女性天文学者たち。

最後は、ハーバード大学のマーガレット・ゲラー博士。

ゲラーさんは、1000を超える銀河の距離を測定し、私たちの銀河系を基点に
1つ1つの銀河を立体的に配置していった。

それまで、誰もが疑わず、宇宙で銀河は、一定の間隔で並んでいると考えて
いた。 ゲラーさんは、実際に確かめてみようと並べてみたのだ。

すると、意外な結果が出た。

“この部分は人間のような模様をしています。ここは銀河は全くなく空洞です”

“とてつもなく大きく美しいパターンでした。 この発見にはとても興奮しました”

“これは、まるで泡のようなものだと、私は考えました”

“でも、台所で見るような、小さな泡ではありません”

“泡1つを通過するのに、光の速さで、数億年かかるほど大きな泡です”

まるで、巨大な泡の周りに、銀河が張り付いているような姿。

こうした宇宙の構造の解明が、後に、宇宙誕生から進化までの謎に迫る、
重要な手掛かりになったのだ。