FC2ブログ

平和な田舎暮らしに美容・健康など自由気ままに綴っています!
人工知能で犯罪を予測する事ができる?
2019年12月13日 (金) | 編集 |
人工知能が予測するのは、自然界の動きだけではない。

人間の行動も対象にし始めた。

アメリカで急速に普及しているのが、犯罪を予測する人工知能である。

ネブラスカ州のリンカーン警察では、2年前から、犯罪捜査に人工知能を導入
した。

これから数時間以内に起こりそうな犯罪の種類や場所を予測し指示を出す。

警察官は言う。“人工知能は犯罪が起こりそうな場所を知っているんですよ”

“その時間、その場所で、パトロールすればいいんです…”

開発したのは、社員60人のベンチャー企業。

今、アメリカで、12カ所の警察が、このシステムを導入している。

人工知能が学習したのは、リンカーンで起こった犯罪の記録5年分11万件に
上る。 起きた犯罪の内容だけではない。

近隣の店の営業時間・犯罪発生時の天気・月の満ち欠けに至るまで、
30種類もの情報を掛け合わせ、いつ、どこで犯罪が起きるかをピンポイントで
予測する。

ベンチャー企業の開発者責任者は、言う。

“人工知能に、人が集まる場所や、被害に遭いやすい状況などを学習させる”

“すると犯罪の可能性が高い地域と低い地域を見極められるようになります”

“警官が、いつ、どこをパトロールすれば最大限の効果を上げられるのか”

“人工知能が、警官に指示するのです…”

パトロールの前に、警察官に配られたのは、人工知能が、この日、犯罪が
起きると予測した地図。   予測は、毎日、時間ごとに変わる。

“今日の午後のミッションは、どこかしら?”

人工知能が、この日の午後の時間帯、犯罪が起こると予測したのは、普段は
事件とは縁遠い、真昼間のスーパーマーケットの周辺だった。

早速、パトロールに向かう…。   “人工知能の指示なんだけど…”

パトカーは、人工知能が予測したエリアに入った。

目的地のスーパーマーケットに到着した、その時!

警察官が、登録の切れている普通車を発見した。

“免許証を出してください。 車から降りなさい。 ちょっと調べるだけだから…”

警察官が運転手の身体検査をした後、車内に入った時だった。

異臭が鼻をついた。 麻薬だった。 人工知能の予測は、見事に的中した。

男は、麻薬所持で、事情聴取を受ける事になった。

“男が、マリファナを吸っていたのは明らかです”

“臭いを隠すための柔軟剤が、大量にありました”

その後も、人工知能は、威力を発揮した。

暴行・窃盗・麻薬など、人工知能の指し示す所、犯罪あり。

抑止効果はてきめんで、人工知能を導入する前の年に比べて、暴力事件や
性被害などの犯罪は9%減少、盗難は半分にまで減った。

リンカーン市警察の公安部長は、言う。

“人工知能がなければ達成できないような成果を上げています”

“人工知能に、さらに学習させれば、人間よりずっと効率よく、犯罪を未然に
防ぐ事ができると思います”

しかし、人工知能による犯罪予測がもたらすのは、良い事ばかりではない。

1カ月に70件の割合で殺人事件が起きる、全米最悪の犯罪都市、シカゴ。

導入したのは、未来の犯罪者を予測する人工知能だった。

シカゴ警察の導入したシステムは、驚くべきものだった。

犯罪に関わる可能性のある人物を、人工知能に予測させ、リストアップさせた
のだ。   まるで、映画マイノリティーリポートさながらだ。

リストを作るにあたり、まず、2013年にシカゴで起こった400件の凶悪犯罪の
データを、人工知能に学習させた。

すると人工知能は、加害者・被害者となった人物の実生活や、インターネット
上の交友関係までたどり、将来、犯罪に関わる可能性のある人物を洗い
出した。

1人1人に、500点までの点数が付けられ、可能性の大小が一目瞭然となる。

しかし、注目すべきは、その人物が、加害者になるのか、被害者になるのか
人工知能は示さない事だ。

人工知能は、ただ、その人物と犯罪との関連性を、数値で示すにすぎない。

その人物が、犯罪に、どう関係するかまでは、数値化できないからだ。

予測者リストに挙げられた人物は、現在40万人、市民の15%にも上る。

シカゴ警察の副署長は、言う。

“予測者リストで、誰が犯罪に関わる可能性が高いかがわかります”

“誰を優先して見張るべきか? 教えてくれるのです”

警察は、リストに載った人物のもとを訪ね、犯罪に関わる可能性がある事を
事前に警告している。

しかし、訪ねる警察官自身も、その人物が、加害者になるのか? 被害者に
なるのか? 分からない。

若い男性が、ある日、突然、警察官に自宅を訪問された。

その事が近所の住民に知れ、以来、いつか犯罪を起こす危険人物と見なされ
るようになってしまった。

若い男性は、言う。

“実は、数カ月、いや数週間前だったかな…友人が事件に遭って亡くなった”

“俺がリストに加えられたのは、それが原因だと思う…”

若い男性は、人工知能から、未来の犯罪者と名指しされ、いつも見張られて
いるような気がして、この街を離れる事を決めている。

“みんな、俺の訴えになんて、関心を持たないかも知れない”

“でも、もし自分の息子や娘、自分自身がリストに載ったら、事の重大さに
気が付くはずだ!”

“自分の家のドアがノックされるまで、みんな、その怖さが分からないんだ!”

しかしシカゴ警察は、予測者リストを使った訪問を、やめるつもりはない。

犯罪都市を改善して行くためには、不可欠だと主張している。

シカゴ警察の署長は、言う。

“彼らを犯罪から遠ざけるためです。 殺人は去年768件もあったのですよ!”

シカゴ警察が犯罪予測システムを導入して以来、研究を続けてる人がいる。

コロンビア大学の教授は、加害者になるのか被害者になるのかも分からない
人工知能の予測に頼る事の危険性を指摘している。

コロンビア大学の教授は、言う。

“人工知能がブラックボックスである事が、実に危険です”

“透明性がなく、どう判断して予測しているのか、人間にはまるで分らず、ただ
出て来た予測結果を信用するしかないのです”

“さらに問題なのは、リストの人物が加害者ではなく、被害者なのかも知れ
ないということです。 単に、被害者の友人かも知れません”

“人工知能は、いわば容疑者予備群を作り出してしまっているのです”

2020年に、オリンピックを迎える日本の東京。

警視庁や神奈川県警でも、人工知能の導入の検討が始まっている。

東京に設置された防犯カメラは増え続け、現在、25万台を超えている。

民間の警備会社では、そのカメラ1台1台に人工知能を搭載しようとしている。

映像を人工知能が解析。  急に、しゃがみ込んだり。  キョロキョロしたり。

異変の兆しを人工知能が見つけると、警備員へ連絡。

事件を未然に防ぐシステムである。

スカイツリーに、高精細のカメラを取り付ける計画も進んでいる。

更にはドローンカメラも飛ばして、東京中に、くまなく人工知能の目を光らせる
計画だ。

セキュリティ研究所の所長は、言う。

“事前に予知・予兆をとらえるという事は、今までにない画期的な変革点だと
思っておりまして、警備モデルの大きな変化だという風に思っています”

“いずれ、そんなに遠くない時代に、街中の至る所のカメラが知能を持って、
不審な動きを検知するというようなモデルに変わって行くと思います”

人工知能は、私たちを、犯罪やテロから未然に守ってくれるようになるのか?

その一方で、理由を示す事なく、予測だけを提示する人工知能を、どこまで
信頼して良いのだろうか?